ペースメーカとMRI撮影 その④

では、いよいよ撮影前の設定です。
ペースメーカのモードを変更します。
その時のモードがコチラ
・AOO ・VOO ・DOO ・OOOもしくはODO
この4タイプに分かれます。

ちなみにこのモードの3文字はこのような意味を持ちます。

1番目の文字は刺激(ペーシング)する部位
A:心房、V:心室、D(dual):両方(心房と心室)のどれかです。
O:なにもしない
2番目の文字は感知(センシング)する部位
A:心房、V:心室、D(dual):両室(心房と心室)のどれかです。
O:なにもしない
3番目の文字は感知した刺激(心臓の声)に対する反応
I:抑制、T:同期、D:抑制と同期の両方のいずれかが入ります。
O:なにもしない
表にするとこのような感じです。

ペースメーカの動きを表す3文字

ここで重要なのが2文字目と3文字目の『O』の表記。
・2文字目の『O』はセンシングしない⇒MRIの影響を受けないための設定
・3文字目の『O』は固定レート⇒ 例)設定レート70と決めたら絶対に70  でペーシングする

という動き方をします。つまり・・・

AOO⇒心房をひたすらペーシング
VOO⇒心室をひたすらペーシング
DOO⇒心房&心室をひたすらペーシング
OOO⇒何もしない。(ペースメーカ機能をOFFにした状態)

特に
・2文字目の『O』はセンシングしない⇒MRIの影響を受けないための設定
これは、MRIの磁場をオーバーセンシングしてペーシングが抑制され、徐脈になるのを防ぐためです。

つづく・・・

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