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セカンドリングのお話

24年前の夏が終わって間もない頃に結婚をした。そして結婚指輪なるものも当たり前のように夫婦で作った。子供の頃の冬のお約束のしもやけ太りの影響が抜けないらしい(勝手にずっとそう思っていた)私は太めの15号(妻は11号)。そして当たり前だがそれを毎日左手の薬指にはめ、いかにも誇らし気に暮らしていた過去がある。がしかし、結婚数年後に20キロ程のダイエットをしたことがあり、その際になんと左手の薬指までセットで痩せてしまい(しもやけ太りではなかったのかい)、指輪が簡単に外れ落ちる状況になってしまったのだ。このままだといつか無くすのでは…。まずい…。そして指輪は友人からもらった小さな緑色の猫のしっぽに吊り下げ、そのまま何年も置物としてホコリも払われることもなく静かに箪笥の上にある。

これで良いのか?そんなことを稀に思いながらも既に20年以上も過ごしてきた。いつしか、指輪をつめてもらおうと思いつき、それらしい店に夫婦でお邪魔したのだが、デザイン上それは無理なことが分かった。困った…。いやいや20年以上も放置していたのだからそれ程困ったわけでもないが、ある日ふと思いついたのがセカンドリング。この呼び方が世の中に存在しているかどうか知らないが、我が夫婦はセカンドリングを作ることにした。

そして、指輪(私は13号、妻は変わらず11号)の内側にこれからの未来を明るく輝かせる為の言葉を刻むことにした。それが「Something Good」幸せになるために、何か良いものを取り入れる魔法の法則。カットの入り具合で、さりげなく輝きが目立つデザインを選んだ。年金よろしく、老後のことを考えるとどうしようもなく憂鬱になる…。でも、今から動いておくとどうだろうか。今から必要な勉強をして、将来の為に必要なステージに足を踏み入れておくとどうだろうか。輝きの度合いは分からないが、少しでも明るい未来を楽しめる様に思うのだ。これから太らないことも大事だけどね。人生のセカンドステージの為に、セカンドリングはどうかしらん。by雅秋

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