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一人息子のお話

我が家にはたった一人の息子がいる。既にこの世で19年も一緒に暮らしている。ちなみに東京暮らしの後、埼玉にある妻の実家へ引っ越しをした。しかし、おそらく彼との生活はあと3年を切っている。大学卒業後は東京暮らしを始めるからだ。ほんとは今でも東京で暮らしたい気持ちがあることを知っている。しかし我が家は裕福ではないので、君の一人暮らしをサポートすることはできないんだ。ごめん…と、人生で初めて息子に謝った記憶がある。

そうそう、あと3年となる息子と一緒の埼玉暮らし。ただその事実はやはりとても寂しいわけで、子離れというのはなかなかどうして切ないものである…。これを書いている間も偶然なのか、階下の自分のスタジオの様な部屋からギターを片手に歌っている。聴こえてきたのは、彼が小学生の頃からずっと好きな星野源の「Week End」や彼が通う大学の憧れの先輩でもあるAlexandrosの「あまりにも素敵な夜だから」など。私へのプレゼントなのか、全部で5曲を演奏してくれた。こういう時間も大変に貴重なのだ。

高校一年生の頃から軽音部に所属し、ギターとキーボードをほぼ独学で習得してきた。大学の受験勉強の合間にも休憩時間としてギターやキーボード、そして歌声がときどき階下から聴こえてきた。それを聴くだけで、彼の体調や気分が少しでも感じ取れることがしみじみ良かった。受験勉強の日は食事とお風呂以外、ほとんど部屋に籠りっぱなしだったからだ。

今日は静かだな?と思った時は、いつの間にかライブハウスやコンサートに出掛けていた。親が子に教えた最高の気分転換の時間。これからお子さんが生まれるご家庭の方にはぜひとも楽器の演奏をお勧めしたい。特にギターが手軽でいい。但し意外と難しいことも添えておく。私は自分のギターの音色を録音して聴いた時にあまりにも美しくなく驚き、やがて手放した。

仕事で行くことはできなかったが、2024年5月18日は東京のとあるライブハウスでステージ(写真右)に立っていた。その様子も今の時代はYouTubeで観られるから嬉しい。Thank you!  YouTube。あと3年間。程良い距離感を保ちながらできる限り、一人息子との時間を楽しむ予定だ。ライブにも出掛けるからよろしくね。by雅秋

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