夫婦のお話

夫婦はいいなぁと思うことが多い。

朝、ベッドの上で脳がゆるやかに動き始める頃、ほぼ私よりも大分早く起きている妻が、家事をしている音が聞こえてくる…。料理の音だったり、掃除の音だったり、洗濯の音だったり。その家事の音を聞くだけで既にその日の朝を嬉しく迎えられる。用意してくれている朝食と新聞の置かれたリビングテーブルを前に腰掛け、インスタントのホットコーヒーをブラックのまま一口すする。今日も一日の始まりだ。

何でもない様な小さなことにも喜びを感じられるようになったのはいつ頃だろうか。それは結婚して夫婦で長年過ごしている間に、妻の優しさを感じる日々の積み重ねによる様に思う。同じ職場の方に「奥様はどういう方ですか？」と、聞かれることが時々ある。その時に迷わず頭に浮かぶ言葉は「いつも良くして頂いています」だ。そう、いつも良くして頂いているのだ。良くして頂いていることをちゃんと心で感じられるようになったからなのだろう。

そんな我が夫婦が最も大切にしていることは"お話"。とにかく夫婦でよく話す。買い物も極力一緒に出掛け、休日が合えば最低でも週に一度は一緒に近所の湖のある公園（写真）へ車で向かう。途中、お気に入りのパン屋さんでハード系（惣菜系）とデニッシュ系（フルーツ系）のパンを二つ買い、ガーデンランチ。こんな時間をもう20年以上続けている。妻が毎回ダウンロードしてきてくれるお気に入りの音楽をBGMに、車の中でも沢山話す。お互いに職場で嫌だったこと、嬉しかったこと、一人息子のこと、これからのこと等を話し、お互いに頭と心を整理していく。

こういう幸せな生活をこれからあと30年以上も続けていく。その為にはまず健康であることが大事。そしていつも前向きで楽しく、やりがいのある仕事を行うために、これからの数年がとても大事なことを夫婦で先日話し合った。私の場合、大学で新しい勉強に取り組むことと同様に、つい食べてしまうお菓子やラーメンの卒業もそこに含めることを自ら決めた。共に誘惑が多くて大変だが、それ程"苦"ではない。そして未来の生活の為に用意をしたのが未来のテーマを刻んだ指輪。そのテーマを元に、夫婦でこれからの人生をまた歩き始めた。そうそう夫婦はいい。by雅秋