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笑う

私のうつ状態が最もひどかったころ。
今から7年ほど前の休職期間中ことです。

約2年間、誰とも会わず、家から外へ出ることも稀という生活を送っていました。
気分が落ち込むと暴食をしたり、危険な行為をしたり、とても悲惨な生活でした。
動かない上に暴食。
体重が増えない訳はありません。
検査はしませんでしたが、血液検査をしたら恐らくひどい値が出ていたことでしょう。

そして、症状が回復してきたころ、真っ先に、当時大切にしていた友人に会いました。
大切にしているのに2年間も会わずにいたことを不思議に思われるかもしれませんが、「会わなかった」のではなく「会えなかった」のです。

2年ぶりに会ったときに、その人が言った言葉。
「正直言って、2年前のあなたは悲壮な表情をしていた。
それに比べると今はとても良い表情をしている」。

また、私が大学生のころに師匠と仰いでいた方から言われた言葉。
「お前はいつも下を向いて笑う。もっと上を向いて笑え!」

心の状態は顔に現れる。

最近は無理矢理笑う「笑い療法」というものがあるようです。
可笑しくもないのに大声で「ワッハッハ!」と大声で笑う。
私は受けたことはありませんが、受けた人の話では、最初は抵抗があったが、次第に笑えるようになり、気分もすっきりしたそうです。

病や怪我などで辛い状況にあるときには無理矢理笑うことなどできる訳もありませんが、せめて少しでも症状が改善してきたときに、何か笑える材料を探してみることにしています。

私の場合は落語で笑いを取り戻しました。
「心は表情に現れる」の裏返し。
「表情が心を作る」こともあるかもしれませんね。