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数字を意識する

私が尊敬する方が常に言っていた言葉。

「逃げるな、嘘をつくな、数字に強くなれ」

営業の神様と呼ばれていたこの方。
私が社会人になったときの社長でした。

もちろん、直接接したことはありません。
しかし、この言葉は当時の私だけでなく、今でも私の生き方の一部になっています。

今日はこの「数字に強くなれ」について書こうと思います。

私たちの周りには「数字」が溢れています。
物の値段や光熱費といった身近なものから為替相場や株価など社会情勢を示す数字まで。
数字を意識してみることはとても大切なことですし、また、ちょっと違う世界が見えてきます。

例えば、私が仕事をしていたことが海外のある地域の考え方。
その地域で商売をしていた一部の人たちは税金を払いませんでした。
「税金は払うのが当然」と思っている私にその人たちが言ったこと。
「税金なんて払うのは馬鹿げている。払わずにいて、見つかったときに罰金を払ったほうが得だ。」と。

関西の方には失礼ですが、関西の一部の地域には似たような考え方があると聞きました。
駐車場を借りて駐車料金を払うよりも、青空駐車をして、見つかったときに罰金を払うほうが安上がり、だと。

コトの善悪はともかく、見事な数字感覚だと思います。

また、私は仕事に行く日は毎朝喫茶店で1時間ほど寛いでから出社しています。
以前は1杯360円のコーヒを提供しているお気に入りのカフェに行っていましたが、今は別の喫茶店に行っています。
そこでは440円でモーニングを食べることができます。
しかもコーヒーについてくるのはただのトーストではなく、朝食には十分な大きさと内容のトーストサンドイッチです。
さて、どっちが自分にとって良いか。
もちろん、金額だけ見れば360円のほうが安いのですが、80円足せばトーストサンドイッチも食べられる。
事情があって家で朝食を摂らない私には後者のほうが嬉しいのです。
もし、家で朝食を食べていれば、絶対金額を優先して360円のほうにしているかもしれません。

数字を意識するのはこのような損得勘定だけではありません。

私は2ヶ月先までの「資金計画」を立てています。
といっても、大袈裟なものではなく、2ヶ月先までの見込み収入と見込み支出を表計算ソフトに入れて収支がどうなるかをお金の出入りがある都度見ています。
不足になりそうなときには何が節約できるかを考え、余剰が出そうなときは、もし欲しいものがあれば買い、なければ翌月に回す。

昨日この場に書いたMac。
これを購入するときもこの「資金計画」の中で買うかどうかを検討しました。
Appleの場合は分割払いにしても利息がつかない買い方ができます。
それだったら一括払いにするよりも、分割払いにしたほうが毎月のお金を他に回すことができるし、「資金繰り」も楽になります。

これも数字を意識することの一つですね。

そして、企業経営者や投資家ともなれば、為替相場や株価の動向を注視していることでしょう。
その数字を元に経営戦略を立てたり、売買の機会をうかがう。

経営者でなくても、例えば、営業職の人には常に数字がつきまといます。
売り上げや利益、利益率。
これらを意識するのは当然のことです。

仕事だけではなく、私生活の中にも意識したら良い「数字」はたくさんあります。

「数字に強くなれ」という言葉のおかげでこういうことを意識できるようになりました。