大切な存在。大切な想い。
私の記憶は、目の前で父親が母親に手をあげているところから始まります。
父親からの度重なる暴力に耐えられず、私と生まれたばかりの弟を連れて、祖父母の住む実家へ逃げた母親。
こどもを取り戻そうと、人をつかって家や幼稚園に押しかける父親。
幼い私たち姉弟を必死に守る祖父母。
そんな幼少期を送り、私が小学3年生の春、両親が離婚。
その後から大人になるまで続く、母親との確執。
高校卒業後に進学した短大を、入学後数ヶ月で中退。
虚無感に襲われ、荒れた生活。母親とぶつかる日々。
娘を妊娠し結婚した後、夫の借金が発覚して1年たたずに離婚。
出産をきっかけに関係が良くなった母親に手助けしてもらいながら、
仕事に明け暮れる毎日。
そんな中出会い再婚した2番目の夫による、私と娘へのハラスメント。
それから間もなくして、娘が不登校に。
娘のことなど他人事で自己中心的な夫に、このままだと母子ともに壊れてしまうと思い実家に身を寄せる。
調停で、再婚で新築した家が売れてから離婚することが決まる。
仕事の合間に、売家の管理や仲介会社とのやり取りをすべてひとりで行い、
ほとんどの時間を家で過ごす娘を見守りながら、認知症になった祖母の介護をする母親を手伝う日々。
それから数年たった今、家の売買が終わり、離婚の準備を進めています。
家が売れたことで少し気が楽になりましたが、同時に貯金もなくなりました。
仕事も昨年の暮れに体調を崩し、前職を辞めました。
家を手放し、お金もない、仕事もない。
本当のゼロ地点に立ちました。
でも、私は今、これまで生きてきた中で一番幸せだと思っています。
食費だけで実家に住まわせてくれる母親がいて。
職場で人間関係に悩み、疲れ切ってしまった私を救ってくれた恩師に導いてもらい、起業に向けて歩き出せて。
仕事で心身共に疲れ果てることがなくなったおかげで、娘の心の声を聴く余裕が持てて。
どんな話でも聴いて、アドバイスや協力をしてくれる弟がいて。
認知症が進んだ祖母と、毎日一緒に朝ごはんを食べることができて。
数えきれないくらいの幸せが、私の心を満たしています。
将来に対する不安な気持ちや、娘に対する心配な気持ち。
ふとした瞬間に感じる寂しさ。
そんな気持ちも、もちろん心の中に同居していますが、それは誰にだってあるものだと思います。
今、私ができること。
それは、自分やまわりを大切にしながら、その大切な人たちのために結果を出すことです。
そのためには、毎日、1ミリでもいいから前進する。
明るい未来のために、頑張ります。
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