引きこもり日誌・29日目

2020年5月6日(水)

 起きてすぐ、静岡県舞台芸術センターの企画した、「くものうえ⇅せかい演劇祭2020」というオンラインイベントに参加する。映画の上映。キリル・セレブレンニコフ監督の『The Student』を観る。紹介によれば、「水泳の授業をさぼり、聖書を読みふける高校生のヴェーニャ。思春期の苛立ちの只中で、彼は“神の言葉”の正当性を武器に母親、クラスメイト、教師たちを論破し、周囲もまたその言葉に飲み込まれ…。」というあらすじ。「原作は、ベルリンを拠点に活躍する劇作家マリウス・フォン・マイエンブルクの戯曲「Märtyrer(殉教者)」」らしい。なるほど、たしかに「信仰」と「殉教」の映画だった。

 ノートを取りながら本を読む。これは紙の書物を読む場合。もっとも、より「軽く」読む場合はメモなんて取らない。ときにはページの端を折ったり線を引いたりしてみることもある。これらは気分と目的による。オンラインで、とくに外国語文献を読むときは、画面の左半分でPDFビューア(macOSなので大体は「プレビュー」)かブラウザを、右半分にノート(「メモ」)を開いている。全訳する際には、だいたい1パラグラフごとに元のテクストをコピペして、その下に訳文を書いていく。訳語に手間取ったところ、調べたところなどはメモしておく。注釈はすぐ見えるところに訳しておく。いまのところそんな感じで本や論文を読み進めている。どうやらぼくは翻訳するとき、画面を複数に分けるより、ひとつの画面に訳文とオリジナルテクストを収めているほうが使い勝手が良いらしい。

お金があると本を買えます。