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人生で初めてレギュラーになった独立リーガーのお話〜最終話〜



お久しぶりです。まさきです。

過去3年間のこの時期は
毎年開幕に向けて落ち着かない記憶しかなかったなぁ笑

1年目の時は
でっかいワクワクとちょぴっとの不安

だったのに、2年目には
ワクワクがちっさくなって
ちょぴっとの不安がでっかい不安になって

3年目は、、
100%楽しみだけになった笑

今年で最後だから全部やり切ってこようって
ただそれだけだった

しかも監督は高校の同級生

同級生が監督だった独立リーガーなんてもう
二度と現れないと思う笑

今年はただ、全力で野球と富良野を楽しもう!

そう思ってはいてもやっぱりそうもいかないのが正木だなーって

なんだかんだで今までで1番濃いシーズンに
なってしまった笑

良い意味でも悪い意味でも

ただ、今まで野球が好きでずっと続けて来て

正木お前成長したなぁ、頑張ったなぁ

って初めて自分に思えたシーズンだった 
そう考えると本当にいい辞め方したなって思う
周りの人たちには感謝しかない

前置き長くてもしょうがないんでこの辺にしますけど、、、
先言います、今回長いです。
書きたい事全部書きます。

何字になるか現時点では自分でもわかりません
ただ、1文字もカットしません

もうnoteで自分のことを書く事なんて無い

150%自己満足で書きます

それくらい書きたい事あるし笑

ここまで読んじゃった人
もう途中退出できませんよ
正木との約束です。最後まで読んでください。


人生で初めてレギュラーになった独立リーガーのお話の千秋楽です。
最後までお付き合いください。

今回は2023年に撮っていただいた沢山の写真の中から大変恐縮ですが写真数枚を選ばせていただいて載せてみます。見にくくても文句は無しです。






2023年の幕開け
南の島編


2023年シーズンの開幕前
まさきは南の島にいた。

某NPB球団の春季キャンプのアルバイトスタッフとしてHBL所属選手数名と多数の独立リーグ球団から選手が派遣されていた。

そこでまさきは1つ大事な事を学んだ。

少し表現としてよくないかも知れないが、感じた事をそのまま書こう。

いくら野球が上手くても社会性の伴わない選手に魅力は感じない

この事を改めて感じさせられた。

これはNPB球団の選手ではなく周りで一緒に生活していた独立リーグの選手の話だ

彼らは選手として野球に対する向き合い方は本気で尊敬できる程すごい物だった。

これが本気でNPBを目指してる選手の練習か。
と感じさせられた。

しかし、その中でも仕事での動きや生活の中での行動や態度などの1人の大人として魅力が欠如している選手がいた。

やはりそういう選手に魅力は感じない。

そこでまさきの2023年の目標が決まる。

まさきという人間をグラウンドで見た時に魅力を感じてもらえるように努力をしよう。

まさに田中さんが2年間ずっと言っていた

グラウンドで自分を表現する

これを全力で体現しようと決めたのだ

2023年の幕開け
富良野編

3月、富良野に帰ってきた。
まだ雪の残る富良野。

この感じも今年で最後か、、、
始まるのに切なくなった。

そして人生で初めて副キャプテンという役職を担う事になった。

何すればいいかわからんかったけどキャプテンの村瀬さんが苦手そうな事を自分が補おう、グラウンドでも野球以外でも。
そんな気持ちだった。


だが、それにしても勝てねぇ

人生で初めてチームが勝てない事に焦りを感じていた。
打席でも結果を残せず、副キャプテンとして何かできているかもわからないまま時間だけ過ぎる感覚。

その中である日、怪我で試合を欠場した。

こういうのって本当に嫌になる。

自分が欠場した途端にチームが勝った。

せっかく勝ったのにもやもやした気持ちが
自分を覆い隠すような感覚だった。

その後すぐに自分自身も復帰してチームの成績も右肩上がりになってきた。

そんな時2つ目の試練が
立ち塞がってきやがった、、、

2023年最大の試練

シーズン途中、2人の選手が加入する
ヤマトさんと安井大介である

ヤマトさんは途中加入してきてすぐにチームに溶け込み、優しくておもしろい。
そしてブランクを感じさせないバッティング。

まさきとは対極とも言える人が入ってきた。

彼、試合になるとまじでいいとこで打つ。

それと同じ時期に大介が同じ就労先で働く事になった。
本人には悪いが自分のペースで仕事ができない事に多少のストレスを感じていた


本人にその事は言っていたが、正直彼にキツく当たってしまった事もあって今となっては本当に申し訳ないと思っている。

ただ、野球と就労のダブルでのストレスの蓄積
打席で結果が出せない日々

そして打てないまさきはとうとう
スタメンを外される。

そこでまたしょうもない事するんだよ
このまさきってやつは

まさきという人間をグラウンドで見た時に魅力を感じてもらえるように努力する。

これとはかけ離れた行動、態度。

何してんのよ、、、っていまになると思う。

そんなまさきを彼は叱ってくれたんですよ。
ね、町田監督。
(彼が覚えているかはしらん)

試合後、バックネット裏に呼び出されて
こんこんとお話の時間

副キャプテンとしての役割、チームの中での選手としての自分の役割

いままで自覚してなかった部分まで彼は
この時に気づかせてくれた

やっぱ町田すげーな
って思ったのと同時に申し訳なさが爆発した

ここから思考がガラッと変わった

自分のやるべき事にのみ集中する。

それがチームの為になるし
自分を表現するという事に繋がってくる
そんな感じ

就労もそう、とにかく自分の事ちゃんとやろう
というか親とほぼ年齢同じの人が自分と同じ仕事するのしんどいに決まってるやん

そんな事より彼のこともっとちゃんと知って
彼の知識や経験を聞いてみたい
途中からはそう思えるようになった。

そしたらさ、大ちゃん嬉しい事言ってくれる

ある日の仕事中プレーについての考えの意見交換をしていた時

守備の考え方について話していたら彼が

オメー(お前の安井語)それ社会人とかの上手い人とかが考えてる事だぞオメー

って言ってくれたのがなんか嬉しかった
正直、そこで守備に本気で自信が持てるようになったかも知れない
(多分本人は言ったこと覚えてない)

社会人、海外リーグ、国内独立リーグ
色んなとこで野球見てきた人が言ってんなら
きっと大丈夫だ。って思えた

安井さんとの2ショットこれしかなかった笑

そしたら不思議なもんで守備も足が動いてくる
バッティングは相変わらずだけど、、、


そんな中でシーズンは終盤に差し掛かる。。

人生で初めてレギュラーになった独立リーガーのお話
〜最終話〜

まさき、やっぱバッティングはどうもならん。

どーしたもんかと頭を抱えていた

そんな時きっかけをくれた人物がいた

阿部勇司大先生である

勇司先生は入団一年目のルームメイトであり
入団してから沢山迷惑をかけてきた

そんな時に何気なく彼にバッティングについての考え方を聞くとなんかスッと入ってきた

なんか色々考え込んでたけどそのことだけ考えてたら久々のタイムリーが出た

久々タイムリーの後せりさんに頭を撫でられるの図

そしたらなんか一気に肩の荷が降りた
そして急に打ち始める

富良野市営でそこまで対戦成績最悪だった砂川の投手2人から2塁打を打つ

そして、事件が起こる

忘れもしない
9月10日の富良野市営球場
優勝争い真っ只中ということもあり大勢のお客さんが来てくださっていた

加えてその日は昨年の就労先の方々や地元でお世話になったクラブチームの方々が見に来てくれていた

そんな大切な試合の第一打席
憧れの悠太さんから受け継いだ登場曲を
背に打席に向かう

初球、ストレート見逃し
ちょっとタイミング刺されたなぁ

そう思って2球目のストレートを
思いっきり引っ張った

正直、その後の記憶はあまり覚えてない
気づいたら打球は柵を越えてベンチからみんなの叫び声が聞こえる

三塁ベースを蹴る手前で町田が大笑いしているのが見えた笑

ホームベースを踏んだ後、嬉しさのあまり動画で見直すと恥ずかしくなるくらいに叫んでいた

この時打った自分と同じくらい興奮してた真山さん
自分の事のように喜んでくれた事が嬉しかった
澤村、開幕投手がんばれ

まさか自分がホームランを打てるとは
しかも富良野市民で、、、

ただその回の攻撃が終わると
思いの外冷静な自分に驚いた

ホームランの嬉しさよりこの後試合に
勝つことを考えてた
自分でも本当にびっくりした


その後、自分のエラーで出したランナーで逆転された後の9回裏攻撃
ここでも奇跡が起こる

相手はここまで対シーズン成績ノーヒットの
旭川の好投手

先頭のしゅんさんが3ボールになった時実は
村瀬さんに「ここでセーフティありかな?」
と聞いていた。

そしてしゅんさん四球で出塁
よし、なんとかしよう
そう思って打席に向かうと町田がこっち向かって歩いてくる

町田「おまえここどーすんの」
正木「セーフティしようと思ってた」
町田「はぁ〜バントなんかしてどーすんの」
(はぁ〜は高校の時からの町田の口癖です)

ここの町田の一言で頭の中が切り替わった
あ、打っていいんだ

そしたらなんか集中してたっぽくてその後の
彼のありがたいお話何も聞いてなかった笑

まさにこのシーン、町田が初球だぞ。って言ったらしい
全く記憶にないけど
そんな事よりこの写真大好きです。

そして打席に入った直後の初球
低めのスライダーをなんかよくわからない形で拾ってレフト線へのタイムリーツーベース

この時の歓声はいままで自分が受けた中で
1番大きいものに感じてあの時セカンドベース
から見た最高の光景は今でも鮮明に覚えている


結局、試合は引き分けに終わった

その後の見送りでグラウンドを出た瞬間に
ホームランを打ったという自覚が一気に湧いてきて一瞬だけ涙腺が緩んだ

その後、相手ベンチにいた田中さんが笑顔で声をかけてきた。
もっと涙腺が緩みかけた。

田中さんの前でホームランを打てたのは
恩返しにはなったのかなぁとは思う

人として、選手として成長させてくれた
田中さんは自分にとって最高の恩師である


そして、その後数試合をこなして
リーグ最終戦に臨む。
勝ったら優勝の大一番
今まで優勝のかかった試合なんてしたことなかったが意外と前日はぐっすり眠れた

いつも通り出発の1時間半前に起きて
朝の散歩をする。これは1年目に田中さんに
オススメされたルーティンのひとつだ。

そして戻ったらコーヒーを淹れて朝ごはんを
食べた後、お昼ご飯の準備をする。

2年目の時から試合の日の昼はうどんが定番

そして部屋に戻り音楽を聴きながら
荷物を整理する

いつも通りの試合の朝であり
自分にとって最後の朝だった

勝って優勝して笑顔で帰ってくる
そうなると信じてやまなかったがそうはならなかった。

結果は知っての通りである。

この日のことはあまり覚えてない。
なんか記憶飛んでる。

ただ、最後に2本のヒットが出たことは
今までちゃんとやってきたからかな
とは思う事ができた


こうしてまさきの独立リーガーとしての
ラストシーズンは終わった

優勝はできなかったけど最高のシーズンでした。

最後にちょっとだけ書かせて


とても長くなってしまいましたが、これにて

人生で初めてレギュラーになった独立リーガーのお話

は幕引きとさせて頂きます。

1年目のオールスター開催前日に突如投稿したあのnoteから数年かけてようやく完結させる事ができました。

たくさんの人から反響をいただき、このnote
自体が野球選手として、自分自身を表現する1つの役割を果たしてくれたかなと思います。

HBL、そして富良野ブルーリッジのおかげでたくさんの仲間や友達に恵まれ、かけがえのない経験と思い出を与えてくれました。

ブルーリッジのおかげで野球選手として成長
する事ができました。
ブルーリッジのおかげで人として成長
する事ができました。

感謝してもしきれません。

今後リーグや球団がどうなろうと応援し続けたいと思っています。

それと、今のまさきについてです。
いままさきは社会人としてなんとか働きながら野球をして生きています。

京浜野球倶楽部というブルーリッジ入団前に所属した硬式クラブチームに戻りました。

今シーズンは大会には出場できませんが
もしも、来年の春以降の大会に
暇だし野球みたいなーと思ったら正木を見に足を運んでくれたら泣いて喜びます

あと、夏ごろ北海道で道内各チームに散らばった元チームメイト達に会いに行く旅をしたいと思ってますのでまた北海道のどこかでお会いしましょう



ここまで読んでくださった皆様本当にありがとうございました。

またいつかまさきが気まぐれでnoteを書く日があったらその時はまた暇つぶしにでも目を通してくれたら嬉しいです。


今まで本当にありがとうございました。

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