「石階段の先にあるもの」

三条通りから蹴上に向かう間で一本南に入ると
長い石階段がある、大股で駆け上がると少し大きな鳥居が現れる。
その鳥居をくぐるとひらけた神社の境内にたどり着く。

夏の納涼祭では多くの人が集まり
地域の人々からも親しみのある場所でもある。

夜風が涼しくなってきた夜、そんな神社で祭具を使って稽古をしていた。
3㍍位の剣鉾を自在に操っている姿に思わず目を奪われてしまった。

しばらく足を止めて見つめていたからか、おじさんが話しかけてきてくれて、祭具のことを少し教えてくれた。
剣鉾を持たせてもらうことになって、ドキドキしながら受け取ってみたら、思ったよりもかなり重くて、バランスをとることもままならず、支えるのがやっとだった。

練習が終わった後、神社の倉庫を見せてもらって、豪奢な意匠の剣鉾や大昔から伝わる歴史が保管されていて、思わずその場の空気感に圧倒された。
歴史とともに受け継がれてきた行事を守ることの大切さを知って心を動かされたひと時だった。

東山に来ないと、まだまだ知れないことがある。
人と歴史が交わるって場所って素敵だなぁ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?