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0:1:1台本 レイ♀: バルバッティン不問: 春がくるのが、憂鬱だった。 矢継ぎ早に行事をこなしていく1月2月3月が、 たまらなく億劫だった。 4月になるのが、怖かった。 新しい年度、新しい季節、新しい人間関係。 そのすべてが我慢できないのだった。 変化していくもの。移ろいゆくもの。消えていくもの。 全部に、「置いてかないで」って言いたかった。 わたしを置いていかないで。 明け方、目が覚めると白々と空が明るいのも、 近所の公園が花々で色づき始めるのも、 コンビニの棚