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物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#30 数値予報-13 局地予報

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。

勉強内容

今まで学習してきた温帯低気圧は、数1000kmの規模でした。今回はメソスケール気象といって、空間スケール2〜2000kmの現象を詳しく見ていきます。
集中豪雨の次は、大雪です。冬に日本海側で大雪が降る現象はメソスケール現象ですが、実は総観規模現象によって、降りやすい条件が作られることによって、結果的に大雪となります。

学習ポイント 山雪型と里雪型

日本海地方で大雪となるパターンには、大きく分けて2種類あります。

まずひとつめが、山雪型と呼ばれる、山岳部に多く降雪するパターンです。
シベリア地方の寒冷な高気圧が発達し、同時に日本の東側の海上や北海道付近で低気圧が発達すると、この型の大雪になります。天気予報で「西高東低の気圧配置」という言葉を聞いたことがあると思いますが、まさにその配置です。

西高東低の気圧配置により、日本付近の気圧傾度は大きくなります。すると、強い北西からの季節風が強まります。

この冷たく強い北西の風が、相対的に暖かい日本海を通るときに海面から潜熱・顕熱の供給を受けて積雲を作ります。この積雲が、脊梁山脈を超えるときに強制的に上昇され、発達すると積乱雲になり、山沿いに大雪を降らせます。

一方、もう一つのパターンである里雪型では山沿いではなく海岸部や平野部で大雪となります。
この場合、北西の季節風が吹くときに日本海上空(500hPa付近)に強い寒気があります。総観規模的には西高東低の気圧配置は弱まり、日本海の西部に低気圧ができます。

上空に寒気があるため大気の状態が不安定になり、日本海上で発達した積雲は急速に積乱雲となり、山脈による強制上昇がなくても平野部に大雪をもたらすのです。

この二種類以外にも、太平洋側で大雪が降るときがあります。春先(2月~4月)に低気圧が日本の南岸を通過するとき、南寄りの暖かく湿った空気が日本に流れ込むことで大気の清掃が不安定となり、関東地方などが大雪になります。全国的にも大荒れの天気となりやすく気温が激変するため、遭難事故が起きやすくなります。

気づいたこと

里雪型の時、日本海に小低気圧が発達し、局地的な大雪をもたらすことがあります。この低気圧はポーラーローと呼ばれ、小さくても激しい気象をもたらします。
山雪型と里雪型では地上天気図の気圧配置が異なるため、総観規模の観点からメソスケールの現象を把握しやすいと思います。
ありがとうございました。

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