物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#23 数値予報-6 短時間予報

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。

勉強内容

今まで学習してきた天気予報は、「短期予報」といって明後日までの範囲でしたが、今回は15時間先までの、短時間予報について扱います。集中豪雨などが起きたとき、この先1時間でどの程度降るのかは、災害に直結する重要な情報となってきます。これから、降水短時間予報について学習します。

学習ポイント 降水短時間予報

まず、短時間予報とは、1時間から15時間先までの予報を対象にしています。短時間予報の中でも、特に1時間先までの5分ごとの降水の強さを予報するものを「降水ナウキャスト」といいます。
短時間予報の基本となるのは、レーダーエコー合成図、この図をアメダスのデータで補正した解析雨量図、およびメソ数値予報モデルです。

降水短時間予報では日本全国を1km四方に区切った地域が対象です。解析雨量(レーダー・アメダス解析雨量)の実況補外(時間外挿のこと)と、メソ数値予報モデルによる予測を、それぞれの精度に応じた重みを決めて結合します。これを、10分間隔で1時間ごとの降水量を6時間先まで予報するものです。

ちなみに、メソ数値予報モデルは空間スケールが数10~数100kmで、寿命が数時間のメソスケール現象を予報の対象にしています。短期予報に使われる全休モデルでは格子間隔20kmであるのに対して、メソ数値予報モデルでは格子間隔は5kmです。

降水短時間予報では気象レーダー、アメダスなどのデータ、メソ数値予報が主役です。各地の気象レーダーでは5分ごとにレーダーエコー合成図を作成します。
この図を、アメダス等の雨量データで補正して30分ごとに解析雨量図が作成されます。この結果が雨量初期値(予報数r時の最初の値)となります。

ここから、パターンマッチングを利用したエコーの動きや数値予報の風の予測値を使って、高水域の移動を時間外挿尾氏、6時間先までの雨量を予測しています。さらに数値予報の気温や風の予測値も利用し、地形による降水の発達・衰弱も見込んで予報の精度を高めています。パターンマッチングとは、現在と過去3時間の解析雨量図から、対象領域ごとに降水のパターンを比較して、最もパターンが一致したときの位置簿ずれを、雨雲の移動速度とみなす手法です。

このようにして出された実況補外予測と、1日8回計算されるメソ数値予報との結果を突き合わせて、精度による重みを決めて結合されたものが、降水短時間予報です。

気づいたこと

短時間先の予報ではとにかく正確さが求められるので、メソ数値予報モデルだけでは表現できない小さな積乱雲の現象も予報に組み込む必要があります。そのため、実況値の重要性が短期予報に比べて増すのですね。
ありがとうございました。


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