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物理苦手でも気象予報士試験に合格したい!#7 中緯度の大気循環

こんにちは、まさごんです。
気象予報士試験の合格を目指すべく、日々の勉強内容を記録しています。
基本的には前日夜にインプットした内容を、朝一番にnoteにまとめて復習する、というサイクルで学習を回しています。

勉強内容

中緯度の上空には偏西風が吹いています。偏西風は南北に蛇行しており、これが日本など中緯度地域の気候に大きな影響を与えています。前線や温帯低気圧などが出来る原因となるこの偏西風について学習しました。

学習ポイント①プラネタリー波とジェット気流

地球の大気は、南北方向の循環と、東西方向の循環に分かれています。偏西風はこのうち、東西方向の大気循環です。地球は赤道地方の方が極地方より、受け取る太陽放射の量が多いため、何もしないと赤道地方はどこまでも気温が上昇し、極地方はどこまでも気温が低下します。そうならないのは、地球大気が循環し、熱を低緯度から高緯度へ輸送しているからです。

東西方の循環を担うのは偏西風波動と傾圧不安定波動の2種類です。この場合の波動とは、大気の流れが南北に蛇行する現象のことをいいます。このうち偏西風波動とは、水平波長7000km以上の大きな波動であり、地球規模の波動のためプラネタリー波とも言われています。このプラネタリー波は停滞性(同じところにとどまる性質)があり、大規模山脈(アルプス・ヒマラヤ山脈など)や大気の海洋の温度差などから発生する波です。

偏西風の風速は、鉛直方向では上空に行くほど強くなり(温度風の関係)、水平方向では亜熱帯から中緯度地域にかけて強くなります。この中で特に風速の大きい流れのことをジェット気流といいます。ジェット気流には緯度30度付近を吹く亜熱帯ジェット気流と、中緯度~高緯度感を吹く寒帯前線ジェット気流の2種類があり、鉛直方向で見ると対流圏界面付近を吹く風です。圏界面の高さは暖かいところで高くなり、冷たい場所では低くなるように気温で高さが変わります。ジェット気流というのは、気温の差が大きなところで吹く風なのです。

学習ポイント②傾圧不安定波

傾圧不安定波は波長が3000~8000kmの波です。これはプラネタリー波ほど大きくはありませんが、6~15回くらい大きく波打ちながら地球を一周しています。中緯度上空における、低緯度と高緯度の南北間の温度差(温度傾度)がある一定の限度を超えると、やがて波動が発達します。このような大気の状態を傾圧不安定といい、その波動のことを傾圧不安定波といいます。傾圧不安定波が南北に蛇行することで、南北の温度傾度を解消しているのです。
偏西風蛇行によって生じる気圧の低い部分を気圧の谷(トラフ)、気圧の高い部分を気圧の尾根(リッジ)といいます。上層の気圧の谷の東側では、地上低気圧の発生・発達が多くみられます。このように傾圧不安定波は、地上では温帯低気圧や移動性高気圧を伴い東に進みます。

気づいたこと

傾圧不安定波は低気圧のもととなる波動なんですね…。中緯度地域は南北間の温度傾度を解消するため風が大きく蛇行する場所であり、そのため日本の天気は温帯低気圧と切っても切れない関係なんですね。明日はおもに温帯低気圧についてまとめる予定です!

ありがとうございました。


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