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【こんな文章書けるようになりたい】日本医師会 会長の会見内容(1月7日) 全文 文字起こしとポイント整理


1月7日に行われた日本医師会の会見内容がとても気持ちが込められていて、
また、内容も整理されていたので
会見内容(0:45~19:00)を文字起こしをしました!(さすが、日本医師会の会長!)
また、わかりやすく、重要なポイントを絞って書いている内容の共有もしています。

質疑応答については、もうやる気がでませんでした😅
文字起こしだけやっているので、もしお時間のある方がいれば
どなたかご協力の程よろしくお願いいたします。

■編集用 google document
許可はいらないので、もし余裕があれば、編集をお願いしたいです。
https://docs.google.com/document/d/1TEl_BLw9qqVEIvSkqXMlVPzHw3unB0ZpxXgYMEvd17U/edit?usp=sharing

挨拶

会長の中川俊男です。 よろしくお願いいたします。国民の皆様、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
この年末年始に、外出を自粛されたり、改めて感染対策を徹底したりしたと思います。また、各地域の医師会をはじめ、診療所病院が行政と連携して、医療提供体制の構築に努め、多くの医療従事者が献身的な働きをされて来られました。国民の皆さま、そして年末年始に診療にあたられた医療関係者の皆様に心より感謝を申し上げます。しかし、残念ながらこの間多くの地域で新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が増加の一途をたどっています。そこで本日は以下の7点について申し上げたいと思います。

①緊急事態宣言

第1に緊急事態宣言についてです。
菅総理大臣は1月4日に記者会見を行い、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の対象に緊急事態宣言を発令するとの方針を表明されました。この決断は医療提供体制の逼迫に瀕している日様にとって非常に大きな意義があると思います。今年に入って、日本社会は菅総理大臣に緊急なコロナ病床の更なる確保が容易ではなく、何としても感染者数の減少を図ることが最優先されることを強く進言しました。ご理解をいただいたのだと認識し、感謝します。
今回の緊急事態宣言は一都3県に限定したものですが、今後の感染拡大の状況によっては全国的な発令も考えなければなりません。北海道において医療崩壊の危機に直面していた12月9日、私は記者会見でこのような危機は全国至る所で発生する可能性があると申し上げましたが、残念ながらそれが現実化しつつあります。再度申し上げます。政府が緊急事態宣言を発令することによって、4月の緊急事態宣言の時のように国民に未知のウィルス感染症に対する連帯感を持った危機感、緊張感を取り戻さなければなりません。そのことが新規感染者の増加を減少に転じ、収束への突破口になのだと信じています。
これまで申し上げてきましたが、新型コロナウイルス感染症に慣れないでください。再び危機感、緊張感を持ちましょう。緊急事態宣言および、それに基づいて様々な政策において医療提供体制の確保と新型コロナ感染症を正しく恐れる冷静な行動をとるよう国民の皆様への啓発に重点を置いていただくことを国に求めます。
そのための提案をします。緊急事態宣言下においては、全国会議員の夜の会食を人数に関わらず、全面自粛してはいかがでしょうか? 国会議員に範を示していただきたい。先ず「隗より始めよ」です。そのような行動が、必ず国民の一人に生じた緩みの解消につながります。4人以下の会食なら感染しないお思いなら、それは間違いです。
一方で日本では、今回の宣言において、飲食店中心に経営危機が深刻化することを危惧しています。政府の配慮を同時に強くお願いします。

②医療崩壊の危機

第2に医療崩壊の危機など無いのではないかという声に対してです。
一部でまだ医療崩壊の危機ではないのではないかとの声が少なからずあります。この問いに、多くの医療関係者が傷ついています。これまですべての医療機関の医師看護師をはじめ、医療従事者はそれぞれの機能役割に応じて、風評被害が差別に晒されながら、新型コロナウイルスと戦ってきました。診療所の医師や看護師は感染リスクを乗り越えて、発熱患者の PCR 検査を実施し、その充実と拡大に協力してきました。病院においては、「新型コロナ患者を診ているのは、一部の公的医療機関だけど、多くの病院は何も協力していない。すべての医療機関で新型コロナの患者を見るべきではないか」との見方があります。しかし、現在の医療提供体制は新型コロナ患者の医療と、それ以外の通常の医療が両立してこそ機能をしているのであります。その地域のすべての医療機関は、その機能に応じて、フウカ連携し(7:52)、両立に腐心し、奮闘してきました。その両立が困難になるのが医療崩壊です。 新型コロナウイルス感染症の中等症患者、重症患者に対応する医療機関の多くは、集中治療が必要な乾癬患者が増えることで、ICUや病棟を通常の重症・重篤患者に使用できなくなります。医師や看護職員等の医療従事者も疲弊し、他の疾患に対応する余地がなくなります。新型コロナウイルスの診療は、日常の診療に加え、かつ、役割分担の元に行われています。新型コロナの患者が増加すれば、その分、通常の診療が圧迫されていきます。また、すべての医療機関で日常診療と同時に新型コロナを見ることが、さらなる感染拡大につながり、クラスターの発生など医療現場に大きな混乱をもたらします。
整理しましょう。必要な時に適切な医療を提供できない、適切な医療を受けることができない、これが医療崩壊です。必要な時に提供できない、受けることができないという状態にならなければ医療崩壊ではないというのは誤解です。現実は、すでに医療崩壊です。是非ご理解を賜りたいと思います。

③新型コロナウイルス感染症を甘く見ないで

第3に、新型コロナウイルス感染症を甘く見ないでくださいとの再三のお願いです。
昨年の初めの新型コロナウイルス感染症の日本上陸以来、季節性インフルエンザの流行が激減しました。これは多くのほとんどの国民の皆様がマスクと手洗いの励行した結果だと考えます。しかし、それでも新型コロナウイルス感染症は完全には抑えきれません。無症状の感染者からの感染が広がり、感染力が桁外れに強いのです。そして、何よりも重篤化率、そして致死率の違いです。
季節性インフルエンザは、日本では年間1300万人が罹患し、多くはインフルエンザウィルス以外の2次感染症で3000人~7000人が死亡します。一方、現在、日本で新型コナウイルスが25万人に感染し、すでに3700人以上が新型コロナウイルス感染症自体によって死亡しているんです。さらに、多くの後遺症や臓器の障害が起こることが分かってきました。新型コロナ単なる風邪の一種など甘く見てはいけないのです。


④新型コロナウイルス感染症医療提供体制

第4に、直近の新型コロナウイルス感染症の医療提供体制についてです。
日本医師会は昨年末に都道府県医師会・地区医師会に対して緊急調査を実施し、地域の状況把握を行いました。その結果、年末年始も都道府県行政・保健所・医師会が、一体となって対応したこと、新型コロナウイルス感染症に対応する医療機関を補完したり、後方支援を行ったり、宿泊療養施設に歯科医院を派遣するなどの取り組みが続けられました。しかし、同時にまだまだ体制として不十分との声もあります。特に保健所が手いっぱいという風になってるようです。日本医師会は今回把握した現状を国と共有し、きめ細かく手厚い支援を要請してまいります。


⑤通常診療の受診控え

第5に、通常診療の受診控えの心配です。
緊急事態宣言によって通常診療の受診控えが加速してはなりません。ウイルス感染症が発生して約1年が経過し、生活習慣病の重篤化が顕在化するタイミングです。日本医師会かかりつけ医糖尿病データベースなどの2019年と2020年の症例を分析した結果では、2020年の4月から9月に通院が減少した方、特に通院が大きく減少した症例のヘモグロビンA1Cは2014年に平均7.20%であったのに対し、2020年には0.55%上昇し7.75%となり、血糖コントロールの悪化が見られています。
このことは効果的な治療のためには、かかりつけ医の受診継続が非常に重要であることを示しています。日本医師会は国民に安心して受診してもらうため、感染症対策をしっかり行なっている医療機関に対して、昨年の8月からはみんなで安心な服の格好をし、現在も増え続け、全国で2万件を超える医療機関に発行し、(安心マークを)掲示していただいています。健康に少しでも不安を感じたら、みんなで安心マークが掲示されてある医療機関にご相談受診していただきますよう改めてお願い申し上げます。

⑥学校の休校

第6に、学校の休校についてです。文部科学省によりますと、2020年の6月1日から12月31日までに新型コロナウイルスに感染した児童生徒の学校内での感染は、小学生で6%、女性で11%、高校生で28%、全体では13%で、家庭内感染が55%です。
このように小中学校,・高校では、児童生徒課の感染拡大は限定的です。子どもの孤立を防ぎ、保護者の負担を軽減する意味でも、緊急事態宣言下において一斉休校とする必要はないと考えます。また、昨年3月の臨時休校の際には、保育園・幼稚園が休みとなり、医療従事者が一時休職したり、シフトを組めなくなったケースが大きな問題となりました。保育園・幼稚園では感染対策のために職員の負担が高まっていると伺っていますが、是非プリントして対応していただき、保育園・幼稚園での子供の受け入れも継続していただきたいと思います。

⑦ワクチン接種

第7に、ワクチン接種についてです。
欧米ではすでに新型コロナウイルスワクチンの接種が開始されており、その効果への期待が高まっています。日本政府は全国民分の新型コナウイルスワクチンを確保するとしており、予防接種後の臨時接種の特例に位置付けられ、ワクチンが薬事承認され次第接種が開始されることになります。日本では当面、サンシャバイザーモデル(17:10)のアストラゼネカのワクチンが摂取可能となる見通しです。ワクチンによっては、これまでのワクチンと異なる流通方法・保存方法が必要です。これほど大規模な予防接種実施体制を経験したことがありませんので、速やかに予防接種を受けられるよう摂取体制の構築を詳細に検討しなければなりません。日本医師会は、全国での円滑な摂取が可能にするために、海外にワクチン接種体制検討委員会を立ち上げ、準備を開始しました。国民の皆様にはワクチン接種が可能となるまで苦しいでしょうが、辛いでしょうが、感染予防対策を辛抱強く続けていただきたいと思います。


最後に繰り返して申し上げます。
新型コロナウイルス感染症は普通の風邪ではありません。これまで多くの皆様が感染防止対策を取っていたにもかかわらず現在のような状況にあります。新型コロナが急激に重症化し、また致死率は風邪や季節性インフルエンザと大きく違います。緊急事態宣言は、今回、1都3県が対象ですが、全国でかなりの新規感染者数が報告されています。新型コロナウイルス感染症に慣れてしまったら、いつまでも長引きます。
新年を迎えました。ここで仕切り直しをして再び連帯感を持った不安と緊張感を持って頑張っていきたいと皆さんにはよろしくお願いしたいと思います。

以上でございます。ありがとうございました。

わかりやすい7つのポイント整理

・新型コロナウイルスに慣れないで!
緊張感を持つために、国会議員は会食自体を自粛して。

・医療崩壊はもう起きている!
必要な時に適切な医療を提供できなくなっている。

・新型コロナウイルスやばいって!
みんな手洗いをしているにも関わらず
新型コロナウイルス感染症自体が原因によって3700人以上が死亡。
インフルエンザの死亡者の多くは、2次感染症によるもので、3000人~7000人が死亡。

・医療提供体制の改善頑張ってる!
特に、保健所がいっぱいいっぱい。

・受診控えはやめて!
悪化しないためにも、安心マークのついている医療機関に行くようにして欲しい。

・一斉休校はしなくていい!
医療従事者を支えるためにも、保育園・幼稚園では、子どもの受け入れをして欲しい。

・ワクチン接種できるようにしている!
今まで、こんなに大規模にワクチンを実施したことがないし、その体制を考え中。

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