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ワークショップの作り方(概論)

これは生徒向けに「SDGsの教材作成」に向けてワークショップの作り方セミナーをしたときのものです。ここに書いてる話をしてから、ネパール①~④をしました。はじめの写真はネパールの小学校の教科書で、この投稿とは関係ありません。

ここに書いてる内容はこれまでの開発教育のセミナーや「国際教育教材体験フェア in 滋賀 2020」で教えてもらったことに自分なりの解釈を加えた劣化版です。

それでは、はじまりはじまり~

ワークショップを作る上で大事なこと

これは中国から伝わる言葉なんですが、何があてはまるでしょう?

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グループで考えてみてください。

聞いたことはる?見たことは考える?・・・

生徒のベストアンサー
聞いたことはる、見たことはる、やったことは

これめっちゃ好き(笑)


「百聞は一見に如かず」から連想して考えようとしてる人もいたのかも

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これまで人から教えてもらったことを振り返ってみて、どうでしょう?
僕はすごく分かります。

この前聞いた話、「あれ?なんやったっけ??」ってよくなる。

でも、「こんな画像とか動画見たな~」っていうのは覚えてる。

「こんなアクティビティやったな~」っていうのは、もっと印象に残ってたり、いろいろ考えさせられたりしたな・・・

次、これ見たことありますか?

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10年くらい前?にアクティブラーニングっていうのが流行りだした時に、よく見かけたような気がします。聞いてるだけじゃダメ、話し合いをしよう。グループ活動しよう。他人に教えようって授業の中でもいろんな活動が取り入れられてきた・・・のかな。

ネットをみていると、いろいろ賛否が分かれているみたいですね。一番の原因はこの定着率を示す?数値なのかな。これが信用できないとか。もともとは数値のない図だけがあって、あとで誰かが数値を足したって話が有力?
そもそも、定着率を数値化するのはすごく難しいみたいです。「海馬」などで有名な池谷裕二さんの著書「受験脳の作り方」に、どの方法が一番記憶できるかっていう実験がありました。そこではスワヒリ語の文字を一定時間にどれだけ覚えれるかという方法でやっていたと思います。英語だと、これまでの経験とかが影響するだろうし。特殊文字の言語だと別の能力が必要になるだろうし。みんな読めるアルファベットで、みんな知らない言葉を使って実験していました。(記憶があいまいなので、また調べて訂正するかも。)

日本語で表してみると、こんな感じでしょうか。

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いろいろ見せたけど、記憶に残すためだけに「グループで話し合い」とか「体験型のアクティビティ」をしてほしいんじゃない。

これまでも、環境問題とか貧困問題とか知識として知っていることは多いと思う。でも、それを真剣に考えたことって少ないんじゃないのか?

いろんなテーマについて、一度真剣に考えてみる。
いろんな意見を出し合って、いろんな意見を知って、自分たちにできることは何か?そんなことを考える機会を作ってほしい。

自分が真剣に考えたテーマについて、他の人に発表するときに、少しでも興味を持ってもらうにはどうしたらいいのか?解決に向けた行動を起こす気持ちになるにはどうすればいいのか?そういうことを意識して、ワークショップを作っていきましょう。

安心・安全な場

話し合いのとき、どんどん意見を言える人もいれば、そうでない人もいます。みんなが気持ちよく話し合いができるように、話しやすい雰囲気づくりが大事です。

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誰でも自分の意見を批判されたら、嫌な気持ちになりますよね。もう話したくなくなるかもしれません。

いろんな意見があるっていうのが大事なので、他の意見を受け入れるようにしましょう。違う意見こそ新たな発見かもしれません。

ワークショップによっては、自分の内面をさらけだす時もあります。安心・安全な場だという雰囲気がないと、うまく進まないでしょう。

教材作りのポイント

これまでSDGsのことを勉強してきて分かると思うけど、世の中には解決すべき問題がたくさんあるよね。そういったテーマについて考える教材をどうやって作るのか・・・

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自分の関心のあるテーマについて勉強して、それを発信しようとしたとき、他の人に「伝えたいこと、気づいてほしいこと」っていうのがあるはずです。

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ただただ言葉で伝えるのではなく、いろんな仕掛けを作って、自分の「伝えたいこと、気づいてほしいこと」を共有する。この仕掛け作りが大事で、面白いところだと思います。

ワークショップの組み立ての例

ワークショップを組み立てるとき、どういう風に展開していけばいいか、基本的な展開はこれかな。

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話し合い活動などをけっこうするので、初対面の人がいる場合はアイスブレイクが必要ですよね。緊張もほぐれてきて、意見交流しやすい雰囲気が作れたら、メインのアクティビティもしやすくなるでしょう。

最後に大事なのは、振り返り・共有です。「アクティビティやって楽しかった」で終わったら、結局何も残らない(かもしれない)。

アクティビティを通して、そのテーマを身近に感じたからこそ、そのテーマについて真剣に考えて、また参加者どうしで共有することで深めたり、これからの行動につながっていくと思います。


では、具体的にどんなアクティビティがあるのか体験していきましょう。

ネパール①(ワークショップの作り方)につづく(戻る)・・・
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ネパールのことは「2016年JICA教師海外研修(JICA関西・ネパール)」に参加したときの題材です。ワークショップの作り方セミナー用に新しく作りました。

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