『ガールズバンドクライ』にはまらなかった

2024年春アニメの話題作『ガールズバンドクライ』。
(以下、ガルクラ)

確かに面白い。ような気がする。確信はない。
だが、はまったか?と問われれば、それほどでもない。と自信を持って言える。

その理由を自分なりに考えてみた。

ガルクラを好きな人は、この先は読まない方がいいですよ。
散々文句言ってるので。

1.CG

たぶんこれが、はまらなかった一番の理由だと思う。

当初この作品は見ないと決めていた。
それはCGだから。

ティザーPVを見て「こりゃ、合わないな」と直感的に思ったものだから、完全にスルーを決め込んでいた。

それでも、徐々に話題になってきて「見た方がいいかな?」というアニオタ本能に負けて、1話冒頭は見た。で、10分ぐらいで寝落ちしていた。
体が拒絶していたのか?

そして、時は過ぎ……

放映が始まって2ヶ月ぐらい経過したころ。
信頼しているアニオタ友人から「是非見てください」とのおススメもあり、一応見てみるかという気持ちになった。

でも、どうしてもCGなのがひっかかり、アニオタ友人に聞いてみたのだ。


「CG気になりませんか?」 と

で、彼の答えは

「慣れますよ」

じゃあ、見てみるかと思い直して再度1話冒頭からスタートし、5話までを一気見した。

確かに、慣れるものである。

しかし、逆も然りなのだ。

6話以降は、他のアニメと平行して見ることになった。
当然、通常のアニメ(CGではないってこと)の中に、ガルクラが混じると大変なのである。やはり、とんでもない違和感がある。

普通のアニメに慣れた目で、CGアニメを見ると、変な感覚に襲われるのだ。
ガルクラだけを続けて視聴した1~5話では、目も脳も慣れてしまっていたので、「彼の言うとおりだ。慣れるもんだ」と思っていたのだが、それは勘違いでしかなかった。

首から下だけが、やけにヌルヌル動く。だが、顔だけはお面を貼り付けたように平面、かつ、動きがぎこちない。胴体がリアルなだけに、顔の大きさが目立つし、陰影をつけて立体感を演出してはいるが、かえって平面を貼り付けただけの顔面が誇張されるのである。

CGの弱点は、なんと言っても顔だ。表情の作り方もぎこちない。目だけが動いたり、口だけが動いたりすることもあり、やはり違和感満載なのである。

これからのCGアニメの課題なのだ。

2.声優陣が…

いや、だめなんだ。棒……読み。

経験の浅い新人声優の芝居が、没入感を妨害してくる。これが気になって物語に入っていけないのだ。

もしかすると、最初にキャストを見た時、この状況を予想していたのかもしれない。ああ、こりゃあ、相当なことになるだろうなと。

台詞に感情が乗らず、アニメーションともうまく合っていない。確かにCGに声を当てるのは難しいだろうなとは思う。それでもねえ。

主人公はまずまずなんだが、それ以外が残念なレベル。

もしかしたら、バンド「トゲトゲ」を売るためのアニメなのか?と勘ぐりたくなるほどに。

プロの声優と新人との差をまざまざと見せつけられることになった。

3.曲が多すぎ&うますぎ問題

毎回のように挿入歌が変わる。
そんな、バンバン作れるものでもないでしょうに。
劇中での時の流れは、それほど長くないはずだし。

普通のアーティストって、数年かけてアルバム作るって感じなのに、次々と新曲が披露される。
主人公は人生初の作詞だったはずなのに、それから次々と新しい歌詞を生み出していく。

素人の私からみれば、演奏と歌唱の完成度は高い。
うん、たぶんうまいんだと思う。

しかし、ここにも作り物くささを感じてしまうのである。

ああ、どんどん熱が冷めていく。

4.主人公に感情移入できない

これも致命的なんでしょうね。

いじめが原因で地元の高校を中退。
その中退の遠因にもなった父親との確執もあって、東京で一人暮らしをさせてもらって、大学受験のために予備校まで通わせてもらって。

で、バンド!

勉強なんて全然してないし。挙句、予備校辞めちゃうし。

どんだけわがままで自分勝手なんだよ!と思ってしまう。

中退関連の経緯もあって、なぜだか他責思考で攻撃的な性格の主人公が、歌詞とバンド活動にその情熱を傾けていく!って一見スムーズな動機に見えるかもしれない。

うん。全然わからん。おじさんには理解できん。

他のメンバーのエピソードも、少しずつ明かされてはきているが、誰にも感情移入できないんだな。

そこまで文句言うなら見るなよ!
と思われる人も多いことでしょう。

だから「ガルクラ」好きな人は読まないようにと言ったんですよ。

しかし、そこがアニオタの血が流れる私。なんですよね。
話題作は、やはり見ておかないといけないという義務感にも似たものがふつふつと湧きあがって、毎回見てしまう。

で、見続けてきた結果、こんなろくでもない記事を書くことになったのである。

そんなこんなで視聴は続けてはいるものの、世間での高評価ほど、私はこのアニメを評価していない。

きらいじゃないけど、好きにもなれないって感じかもしれません。

いろいろと不満や文句を垂れ流しながらも、結局は最終話まで見るんでしょう。でもラストは「俺たち戦いは、これからだ!」エンドになりそう。
せめて、最後はきれいに幕引きをしてほしいなって思います。

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