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IT業界の多重下請け構造

私がIT業界に入ったのは約30年前。今も下請け構造は大きく変わっていません。

元請け(メーカーや大手SIer)が中小、零細企業に直接発注することも当然あります。

しかし多くは孫請、ひ孫請のように、次々と電話やメールだけで人集めが進行します。ピラミッド構造ですね。

例えば、こんな感じ

末端の会社の社員は、自社の営業とオフィスを出発します。
〇〇駅で△△株式会社の営業さんに引き渡されます。
××駅で◎◎株式会社の営業さんに渡されます。
そして現場に到着し、元請さんとの面接なんてこともあります。

利益は

経由している会社の数が多いほど、利益の中抜きが行われます。
5~10%程度は抜かれてしまいます。
最後に受注した会社の利益はほとんどないでしょう。

わかりやすいように、キリのいい金額で考えてみます。

条件:
・元請(A社)が50万で発注
・間に2社(B社、C社)が介在
・各10%抜かれる

 50 × 0.9 × 0.9 = 40.5 です。

・各5%だとすると。

 50 × 0.95 × 0.95 = 45.125 です。

皆どう振舞う?

面接では自社名を名乗ることもできません。
「名刺切らしておりまして」が常套手段です。

まあ、元請けさんも心得たものです。状況をすぐに察します。
コンプライアンスは大丈夫なのかなと思います。

建設業界もよく似た構造だと聞いたことがあります。

私はIT業界と塾業界しか経験がありません。
だから他の業界のことまでは当然知らないです。

このような習慣が続く限り、IT業界の6Kは解消されないのかもしれません。

きつい、厳しい、帰れない、給料安い、結婚できない、心を病む


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