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スターウォーズの王冠にまつわる思い出

スターウォーズについては説明の必要もないでしょう。
シリーズ第一作『エピソード4/新たなる希望』が1977年公開です。

第一作がエピソード4。一作目なのに4です!
ジョージ・ルーカス監督の深謀遠慮には感嘆しますね。

さて、当時を振り返って一番思い出に残っていること。それは王冠です。
現代の若者にとっては王冠そのものが、わかりにくいでしょうから簡単に説明しますね。
当時の清涼飲料水はビン販売が主流でした。
ビンの金属製のフタが通称・王冠です。
手でフタを取るのは無理なので、自販機には必ず栓抜きがついていました。
その栓抜きで王冠を外すと、王冠は自販機内の収容スペースへと落下する仕組みでした。

さて、本題です。

スターウォーズ公開と時を同じくして、コカ・コーラの王冠の裏にスターウォーズのキャラなどを印刷するということが始まりました。全部集めてね!という子供心をくすぐるキャンペーンです。

コカ・コーラやファンタシリーズ、スプライトなどすべてで行われました。

王冠をきれいに並べて収納するための専用のプラスチックケースまで配られていました。

その頃の私は小学生でした。
なけなしのお小遣いでコツコツと王冠を集める日々。
しかし、50種類をコンプリートするのは至難の業でしたよ。

だから全部集めるのは無理だろうなと、完全に諦めていました。

ところが、ある日事件が起こります。

とある雨の日でした。
近所の友達と所在なく近所をうろついていた時。

真っ赤なコカ・コーラカラーの車が目に入りました。
自販機もないところにですよ。
今思えば、サボってたのかな?

何気なくその横を通ると中からお兄さんが

「おう、お前ら、ええもんやるわ」

と声をかけてきたのです。

最初はビビりましたよ。
全然知らない大人に声をかけられたら、そりゃひくでしょ。
当時は小学生ですから。

お兄さんはそんなビビりまくりの私たちのことを意に介さず、

「ちょっと、待っとけよ」

と言って車から降りて助手席側に回りました。

そして、サンタのプレゼント袋か!
と突っ込みたくなるほどデカい袋を助手席から引きずり出してきました。

ジャラジャラという音!
袋の口から中をのぞくと!


数えきれないほど大量の王冠!
私たちには、宝の山に見えました。

その時、頭によぎったのは「今ここにいる二人で独占しよう!」という悪だくみ。

しかし、あまりにも大量だったので、自分達だけで独占するのはちょっと気が引けました。

急いで近所の友達の家に走っていって、できるだけたくさんの仲間で分け合えるようにしました。

誰もが目の色を変えて、いち早くコンプを目指してジャリジャリとまさぐります。

当然、全50種類なんて難なくコンプリートできてしまいました。
私も3つぐらいのコンプセットができたと記憶しています。

そして近所の友人たちも全員がコンプ!

とても良い思い出です。

あのお兄さんは今ではおじいちゃんだろうな。

私の実家には今でもコンプ品が1つだけ残っているはずです。
ラップで包んで日焼けしないようにしていたと思います。

きれいに保存されていたらいいな。。。
今度実家に行ったら確認してみよう。

いただいたサポートは、おじさんの活動費としてとんでもなく有用に使われる予定です。