見出し画像

おっさんのアニメ観 3.ストーリー

 王道パターンは「13フェーズ構成」で、1クールアニメの多くは12~13話構成である。この王道構成が1クールという回数縛りの都合から導出された結果なのか私は知らない。これは調べてみないとわからない。しかし、劇場映画もこの構成を用いていることから、必ずしも先の仮説は適切ではないと思われる。

 13フェーズ構成になっているものは「おもしろい」と評価される傾向がある。

※13フェーズについては、がんべあさんが非常に詳しく解説されています。ので、こちらをご覧ください。

 それぞれのフェーズに、ストーリーに沿って内容を記したものを「プロット」という。

 実際の展開は、順序通りでなくても構わない。置き換えをした方が効果的かどうかを検討して順序を決めることになる。順序を変えることで謎や伏線を作りこんだりすることも可能。順序通りに進むと安心感があるが、逆に緊張感の養成を阻害する。
 13フェーズ構成を意識して視聴するのも楽しみ方の一つ。

 順序だけでなく、配分も重要な要素である。それぞれのフェーズにどれぐらいの尺を使うかで、全体の調和が完成する。そのバランスが著しく崩れてしまうと、ほかの要素が優れていても失敗作となってしまう。
失敗例として特に印象に残っているのは『Charlotte』。キャラも世界観も割としっかりしている。13話構成も王道。なのだが、「ここまでが前半」というところまでで10話ぐらいを費やしている。最後の数話は怒涛の展開すぎて視聴者は完全に置いてけぼりを食う。序盤・中盤に何の伏線にもならないどうでもいい話を入れ込みすぎて、失敗した例。

 特殊な例としては『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』。
2~4話分で小話が完結する構成で、それぞれの小話同士がうまく絡み合っている。それぞれの小話内が13フェーズで構成されており、かつ、全体を通した伏線はすべて劇場版で回収という商売上手である。その先鞭をつけたのが『化物語』であり、同じようにオムニバス形式でヒロインが入れ替わりながら話が進行する形式である。

4.音楽(OP、ED、挿入歌)へ続く

いただいたサポートは、おじさんの活動費としてとんでもなく有用に使われる予定です。