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ジウジアーロに学ぶ、ずっと変わらないことを貫くと「モダン」になる話

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僕はポルシェ911タルガ4Sに乗っている。とてもデザインが気に入っていて、去年自宅に、この車をリビングから眺められるガラス張りのガレージも作ったほど。エンジンは自然吸気、ホイールは純正の60周年記念ナロー風のフックスホイールに変えている。

今月手に入れたCGclassic vol.04は「クラシック911特集」で初版は完売だそう。

印刷されたインクの匂いと共にページをめくると「ジウジアーロ911を語る」という特集ページがある。

なんと巨匠ジウジアーロは1台目は1972年製の911のタルガ、そして2014年911タルガ4Sを愛車として乗っていて、それを家族に渡し現在は992タルガ4Sをオーダー中とのこと。

たくさんの車をデザインした巨匠が「絶対、タルガ」と言うほどの美しいデザインだと思うと嬉しくなる。ポルシェがトレンドに屈することなく唯我独尊、我が道を守り抜くことが「モダン」になったとの語りは素晴らしい。「変えないことがブランドの価値を守ると言い切る首脳陣の存在」も経営者として学ぶことが多い。

次に文中にある

「絵画に例えるとわかりやすいかもしれない。画家は経験とともに高度なテクニックを習得する。が、習得したテクニックが自身のアイデンティティを変えるために用いられることはない。
大切なのは画家の名を世に知らしめたスタイルを守り抜くこと、さまざまなテクニックはそのために用いられるべきものなのだ。逆になってはならない。」

という部分。

これは写真にも全くそのまま当てはまる。暗室の技術や手法、デジタル現像もしかり。それは「写真を撮る」ということは自分のアイデンティティや切り取る目、つまり「人生観そのもの」であり、例えばフィルムでの撮影や暗室作業など、そうしたテクニックがもてはやされてアイデンティティを失うことこそが本末転倒であると思う。いずれ「モダン」になるまで自分の撮る「切り取る目」を「ずっと変わらないスタイルとアイデンティティ」で貫いて行きたいと思う。

おすすめです「永遠のクラシック911 ナロー再考」

CG classic Vol.04(CG MOOK)


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