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NR環境レポート【2023年4月】【遊戯王マスターデュエル NoRiches】

皆さんこんまつ!真佐まつりです。
ついさっきあるお方から「NRやってない人からすると、環境わかんないから参入しづらい」的な事を言われました。

「なるほど、たしかに。」

NRフェスでおなじみだったメガリスは現在日本で使っている人はほぼいないでしょうし、環境考察も進みまくって少し離れていたっていう人も追いつけないレベルまで研究が進んでしまっていると思います。

そこで今回は、今までのNR環境の経緯を昔話的にまとめつつ、最近のNR環境、今後注目のカード達についてざっっっくりと紹介していければなと思います!

NR環境のはじまり

NR環境が始まったのは、NRフェスが始まる前。
マスターデュエルリリース当初からでした。私がはじめに知ったのは、Vtuber佐藤歩さんという方が行っていた視聴者参加型配信でしたが、他にも様々な方がNR限定構築の参加型対戦を行っていました。

その頃はNRという手軽さからカジュアルプレイヤーが集まっていたので、最初はトイポットギミックや時械神など、様々なデッキが研究されていきました。

NRフェスが始まり、「強いデッキ」の研究が急速に発展。
メガリス。メガリス。メガリス。メタルフォーゼ、メガリス。
大メガリス時代が到来しました。正確にはメガリスと、それに抗えるデッキの戦いといった感じで、そこまで分布が偏ることは無かったんですけどね。

https://tiermaker.com/create/nr-15498460
これで作りました。ありがとう。

当時のTierは大体こんな感じで、メガリスメタが流行ればTier2~3あたりが優勝して、そうでなければメガリスが優勝するみたいな環境でした。

現在のNR環境のTierは新規が来たり研究が進んだりしたのでもっと雑多な物になると予想されます。それでも、メガリスがTier1の一角を担うのは確実です。

NoRichesの登場

さて、「NR大会といえばメガリス大会」と言われていたNR環境でしたが、ある時、海外で開かれているNRコミュニティが発見されました。
その「TheBossStage」と呼ばれるコミュニティでは、「NoRiches」という独自レギュレーションで毎週大会が行われていました。
Discord内で大規模なアンケートを行って、強すぎるカードや永続系のメタカードを規制する方針らしい。

ほう。こりゃおもろい。

というのも、日本でNRと言えばカジュアルプレイヤーばっかりなんですよね。Youtuberによる視聴者参加型配信から膨れていったコミュニティなので、普段から「勝つこと」に執着して遊戯王している人は少ない。
ましてやメガリスのプレイングなんて凄く難しくて、大抵の人は奥深さを知る前に辞めてしまいます。
残念ですが、大会に出たらメガリスばっかりの環境なんて人が来るわけありませんでした。

そこで、私が2023年1月から開催した「真佐杯」をキッカケに、日本でNoRiches環境がスタートしました。

大会というのは不思議なもので、定期的に大会を開くと周りのプレイヤーもそれに準じたレギュレーションで遊ぶようになって、次第に日本でメガリスを使う人は激減したってわけ。ちょっと寂しい。

でも、NoRichesで遊ぶ人が増えてからNRプレイヤーも徐々に増えて、今では様々な趣味嗜好のプレイヤーが様々なアーキタイプのデッキを開発するようになりました。
今まで新デッキを開発しても「でもメガリスには負けちゃうからなぁ」で研究がストップしていたデッキ達が目覚めたんでしょうね。

日本でNoRichesが主流になってからまだ半年も経っていないので、今後の発展にも要注目です。

花札衛、ヴェンデット、そして…

では今までのNoRichesの、私が知る限りでの環境TOPデッキをおさらいしていきます。

~22年12月【マジェスペクター】【メタルフォーゼ】【破械】etc..

真佐杯が始まる前、TheBossStageで強かったのはこのあたりだと思います。
「継続的にリソースを稼げるデッキが強い」って感じです。

1月~2月【花札衛】

第1回真佐杯優勝デッキ。継続的にリソースを稼ごうとしてる相手に対して、後攻から安定したワンキルを行います。多少の罠も壁モンスターも貫通します。結果、対【花札衛】のためだけに進んで後攻を取る人が続出しました。
仮にワンキルを通せなかったとしても、豊富な展開力で強力なEXモンスターを連発できるので、大抵のデッキに勝てます。
第2回真佐杯では分布も多く準優勝まで進みましたが、後述する【ヴェンデット】に敗れました。
あまりにも後攻ワンキルの精度が高く環境の健全性を損なうと判断され、《花札衛-萩に猪》が制限カードに指定。おとなしくなりました。

2月~3月【ヴェンデット】

第2回、第3回優勝デッキ。下級モンスターの効果でエースモンスターの《リヴェンデット・スレイヤー》に妨害効果を付与して戦うテーマ。
「フリーチェーンで特殊召喚されたモンスター(素材によっては魔法罠)を除外する」モンスターが、専用儀式魔法や《アルグール・マゼラ》によって戦闘・効果破壊耐性を持って出てきます。
仮に処理に成功しても、スレイヤーの墓地効果で後続が尽きず、これが毎ターン湧いてきます。
この後続確保能力と破壊耐性によって花札衛のようなワンキルテーマにも耐性を持ち、罠デッキに対しても魔法罠除外効果によって有利に戦う事ができます。

特にヤバかったのは先行で《落ち消しのパズロミノ》を使う事で素材モンスターのレベルを調整し、本来生まれないはずの「除外効果と対象耐性の複数個性持ち」スレイヤーを降臨させる動き。
対象耐性が付くとヴェンデットへの回答となる《強制脱出装置》や《バージェストマ・ディノミスクス》等が効かなくなり、大抵のデッキは対処手段を失います。ミラーマッチにも有利に立てるという事で第3回大会ではこの動きを狙うヴェンデットが続出。NR環境でまさかの展開系デッキによる「先行制圧ゲー」が発生しました。

あまりにも強力なデッキであり、再現性も高いという事で初動兼リソースとなる《リヴェンデット・バース》、対象耐性を付与する《ヴェンデット・コア》、が禁止カードに。実質ノーコストで破壊耐性を付与する《アルグールマゼラ》が制限カードになった事でおとなしくなりました。

4月~【ノイドラビュ】【機界騎士オルフェ】

第4回大会は以前まで勝っていたヴェンデットが重い規制を受けたうえ、TheBossStageで大会が休みだった事もあり、環境が読みづらい大会でした。
そんな中で結果を残したのが下の3つです。

・【ノイドラビュ】
第4回優勝デッキ。第1回から入賞し続けている【ラビュリンス】の派生デッキですが、通常混合されているのは【破械】ギミックなのに対し、このデッキはインフェルノイド。ラビュリンスからアクセスできる《サブテラーの継承》によって《インフェルノイド・デカトロン》を毎ターンサーチし、強力な墓地除外効果とモンスター・魔法・罠全てに除去を当てられる対応力が魅力。《インフェルノイド・ヴァエル》によって破壊耐性持ちのモンスターに対して回答があるのも、強化ポイント。

・【機界騎士オルフェ】
準優勝デッキ。《星遺物の醒存》から墓地を肥し、オルフェゴールで展開、《星遺物に眠る深層》と《紺碧の機界騎士》のコンボによって妨害を行うデッキ。今までオルフェゴールの展開力は評価されていたものの、墓地肥しによる展開ギミックと汎用罠の相性が悪く、妨害力に乏しいデッキとして使用者は少なかった。しかし聖遺物+《紺碧の機界騎士》による「相性の良い出張セット」が発見された事により、完璧なデッキへと化けた。
TheBossStageのプレイヤーらが調整し、真佐杯に持ち込んだことで波乱を呼んだ。(3人出場したが、1人はチェックインに間に合わず、あとの2人はトーナメントの下の方で共食いした)ちょっとかわいそう。

・【ヴェンデット】
まだ生きてたのか。さすが不滅のヒーロー。《ヴェンデット・コア》が規制された事でむしろ火が付いたのか、《儀式魔人デモリッシャー》による対象耐性付与を狙った構築が見事3位入賞した。ここまで粘られるともはや面白くなってくる。
使用者がいる限り、依然環境デッキとしてふるまっていくだろう。

雑感

ここまで見て頂けると分かる方もいらっしゃると思いますが、NR環境の歴史は「新しい展開系デッキの開発」と「そのキーパーツを規制して大人しくする」の連続です。
罠デッキの方も毎回メタる対象が変わるので大変ですね。今後も誰かが新しいNRデッキの構築を見つけ出して大会環境を破壊しに来るのだと思います。この「どこからか新デッキが湧いてくる」感じがたまらなく楽しいんですよね。
もしかしたら、あなたのストレージから湧いてくるかもしれない。
その日を心待ちにして、今日もNRプレイヤー達は新しいデッキを作りまくっています。

今後注目のカード

4月真佐杯優勝デッキに加えて、新弾のカードが追加された事により注目すべきカードがいくつかあります。

・メルフィー
まさかのラッシィ&うきうきメルフィーズが実装されたことにより、今まで鉄獣戦線等でリソース稼ぎしかできなかったメルフィーが妨害に参加できるようになった。
うきうきは単純に除去効果持ちの星4シンクロとしての運用も可能で、《エクソシスター・アソフィール》のバウンス効果が強力なNR環境では、チューナーがいるというだけでも採用を検討できる。

・春化精
春化精の中でもドローとサルベージが実装された。汎用的な効果であり、今まで召喚権が被りがちだった【磁石の戦士】や展開難易度が高かった【U.A.】は強化されたといえる。
現状大会環境への影響は少なく見えるが、いつ出てきてもおかしくない。

・ティアラメンツ
共通の墓地融合効果により、【メタルフォーゼ】への出張や【ジェムナイト】デッキの開発が考えられる。また、《エターナルカオス》1枚から《心眼の女神》等と落とすことによって相手ターンに《召喚獣カリギュラ》を出す動きも注目されている。

おわり

はい、ここまで読んで頂きありがとうございました!!!
NR環境の歴史と現状でした。「NR環境まったくわからん!」って人に、なんとな~く雰囲気が伝わればいいな~なんて思います。

ご興味持ってくれた方は、お気軽に私のチャンネルへ遊びに来ていただけると嬉しいです。

これ👇は日本のNR戦サーバーなので、対戦したいよ!って方は覗いてみて下さい

ではまた。おつまつり!

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