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割れた茶碗を金継ぎする〜塗り重ね〜

筆で塗り重ねするという派手作業のはずが、淡々と回数を重ねるという地味作業落ちしてます。いや、派手も地味もないですね。最後の金粉蒔き以外全部地味です。今回は非常に淡々とした作業なので、作業の粒度を上げるとでも言いましょうか、動画では細かい機微についてブツブツとぼやいております。時々愚痴っぽくなるのは方言由来のクセです。京都人ですが、特に不穏な腹はありません。

今回、動画の中で大体語ってますので、テキストで補足することもあんまりないかなと思うのですが、多少の賛否がありそうなのは「みんな細い線が描きたい問題」でしょうか。教室などで実演した時に「うわーさすがに細い線を描きますね!」と褒められる。へへ。プロなんで(ざわっ)。ある程度慣れると、筆が仕事をしてくれるというか「細い線を描く」こと自体は特別なことではなくなります。しかしながら「ものすごく細い線を描く」のはまた違う訓練があります。私はあんまりそこ目指してないっていうのもあって、「もーのすごく細い線」を描くのは苦手というか、多分できない。

で、どうすれば細い線が描けるのかといえば、それはシンプルに「細い線が描きたい!!」と思って、たくさん線描きすれば描けるようになります。できればそこは詳細に、具体的な作品をイメージしたらいいと思います。「あの作品みたいな線が描きたい!」とか「あの作品みたいな細くて、ピンと張った針金のような、凛とした線が描きたい!」とか、具体的なら具体的なほど良いです。イメージを強く念じながら描いた自分の線とゴールとなる作品とを見比べて、そこは厳しく「こことここがダメだ。」「もっとこうしたら良くなるだろう」「この先生の作品はなんて素晴らしいんだ!それに引き換え、、、」とか反省会をします。

で、厳しいだけではしんどいので「でもまだ3回目だしこんなもんだよね」「ていうか、初心者の中ではトップクラスよねぇ」「私、才能あるわー」と、アフターフォローも忘れずにどうぞ。それと、細くても太くても元気いっぱいの線がいいです。お互い前向きにがんばっていきましょう。


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