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父へ

お盆ということもあり、個人的なことを少し。

私は14歳の時に父親を病気で亡くしました。
45歳でした。父は陽気な陰キャで、人前では張り切って下ネタを連発しますが、家では物静かで映画を見るか、釣りばかりしてました。趣味は違いますが、概ね私と似ています。

ある日、父に釣りに誘われたことがあり、どうしても行きたくなかったので友人と遊ぶ約束があることを理由に断ると、友人の釣竿やらリールやら道具箱まで一式を(私のもセットで)買い与えて友人ごと連れて行く、そんな父親でした。

その後、その話を聞きつけた別の友人が、父におねだりして、同じように釣具セットを揃えてもらい、「金でオレの友達を釣るのありえないし、そもそもたかられてるの気づいてないのかな、、カッコ悪いなー」と思って引いて見てる、そんな息子でした。でも友達は皆、私の父が好きだったので仲間内では人気者で、私は恥ずかしい気持ちはありながらもそういう父が好きでした。

今年、私もとうとう父の歳になりました。45歳です。

今の私はといえば、娘の友人を金で釣ることもできず(当たり前)、下ネタもコンプラフリーの昭和のそれには足元にも及ばず(家電量販店で女性店員に「このフライパンで君の手料理が食べたい」とか「僕に触れると妊娠しますよ」とか言ってた)、そもそも競技が違うのかな、と思うくらいに今となっては本当の意味で尊い存在です。

お盆に帰省すらしない薄情なドラ息子に、しかも薄っぺらいnoteでそんなこと言われたくもないだろうけど、年齢が追いついたことを報告したかったので、手段を選ばず届けてみました。

ぜひ、そっちで仲間に拡散してください。

2022.8.15

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