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ageHaのプロデューサーとして仰ぎ見る、舞台芸術における究極の到達点『ボレロ』

昨日、上野の東京文化会館で東京バレエの「ニューイヤー祝祭ガラ」に行ってきました。場内撮影禁止なので、写真も動画もないのですが、、、

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2時間強のステージで5つの演目があり、一番のお目当ては最終演目の『ボレロ』

初めて生で体験した『ボレロ』
踊るのはトップダンサー・上野水香。

15分ほどのステージが終わった後には場内大喝采。
自分も号泣してしまうほどの感動でした。


この感動を伝えたくて、、、
コロナで大変なこういう時代だからこそ、舞台芸術をサポートするためにも、興味を持ってくれる人を少しでも増やしたくて、実際にステージを見て欲しくて、、、
そして、他のシーンから学ぶことの大切さを、ダンスミュージックを文化として繋いでいこうとする、同志たちにも伝えたくて筆をとっています。


そもそも、僕もバレエは全然詳しくないし、興味を持ち始めたのはこの数年なんですが、そのきっかけはシルビィ・ギエムというダンサーの『ボレロ』の映像にYoutubeで出会ったことがきっかけでした。

クラッシックに代表される、バレエに対するイメージを覆す世界観。
聖と俗の間を自在に往き来する儀式のようなステージに、ダンスミュージックを通して僕たちが作ろうとしている世界観とのシンクロニシティを感じました。

そして一方で、ダンスミュージックではまだ遥か遠く辿り着けない「芸術表現としての高み」。その道程に圧倒されました。

シルビィ・ギエムの『ボレロ』
https://www.youtube.com/watch?v=6Sr-P1gcE0M

シルビィ・ギエムとは『100年に1人の天才』とまで言われた1965年フランス・パリ生まれのバレエダンサー。
反骨の人で、【外部からのオファーがあっても受けることの許されない契約と束縛に不満が募り、1988年、パリ・オペラ座バレエ団を電撃退団。フランスでは「国家的損失」とまで言われた。同年イギリスに移り、ロイヤル・バレエ団のゲスト・プリンシパルとして活躍。フリーとして頻繁に日本にも訪れるようになる。(Wikipediaより)】

そんなシルビィ・ギエムが50歳となる2015年に引退を決意。
ラストダンスの舞台に選んだのは、なんと、東京・渋谷のBunkamura オーチャードホールでした。

あとは映像をぜひ観てもらいたいとこですが、スポットライトが徐々に明るくなり、全貌が明らかになっていく15分ほどの映像のクライマックス。
その最後の瞬間が、なんと大晦日の深夜00:00に設定されているのです。

自分は毎年ageHaのカウントダウンで年を越していて、当時はシルビィ・ギエムの存在すら知らず、後になってこの動画の存在を知り、「こんなカウントダウンの瞬間が存在するのか!?」と大変な衝撃を受けたのでした。

元々VJとして活動し、映像の仕事もしていた僕は、コロナで「ライブ配信」が注目されて以前にも増して映像について考え続けているのですが、この映像ほどシンプルに、雄弁に、舞台芸術の"一回性"という真価を伝えてくれる動画はないと思っています。

当時もテレビ東京系で生中継されていたようですが、もし仮にこの公演が今、このコロナ禍で行われ、配信が行われたとすればどんなことになったのだろう??? そんなことも考えずにはいられません。


そして、この映像を見て以来、エレクトロニックダンスミュージックとバレエを組み合わせたステージをプロデュースできないだろうか。
というアイディアが僕の頭の中にずっと居座っています。

ちなみに、、、
昨日のステージで踊った上野水香さんは僕と誕生日6日違いの同い年。
43歳。
これまでにも度々ボレロを踊ってきている彼女ですが、今回のボレロは3年ぶりのことだったそうです。

ダンサーとしての息の長さと、文化としての厚み。
という点においても、僕はダンスミュージックがバレエと交差する未来が、決して僕だけの夢物語ではないと信じています。

もし、この記事を見た方で、ダンスミュージック好きのバレエダンサーさんをご存知の方がいらっしゃる方がいたら是非教えてください。

ダンスの喜びを広げていきたい。
そのためにも可能性を広げていきたい。
改めて強く思いました。

ボレロ以外の演目も素晴らしかったです。
前に進んでいく力をもらったステージでした。
東京バレエ団に喝采を送ります。

心から、ありがとうございました。

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