地域に貢献する中小ビジネスが日本社会を元気にする

多くの中小ビジネスには、そのひとつひとつに「世の中に貢献する」という強い思いがあり、人々と繋がることでコミュニティ作りの中心となっています。Meta (旧 Facebook社)では、地域コミュニティの活性化や社会課題の解決に多大なる貢献をされている中小ビジネスを、グローバル規模で応援しています。

新型コロナウイルス感染症の拡大が続き、多くの中小ビジネスが、感染防止措置への対応や、長期間に渡るビジネス機会の縮小などによって、非常に困難な状況に置かれました。こうした状況を受け、Metaでは、2020年から継続して中小ビジネスへの支援に注力しています。事業の継続が困難な状況に置かれている中小ビジネスをより直接的に支援するために、全世界で1億ドル相当の助成金と広告クレジットを30か国以上の約3万社に提供しました。

日本においても、東京都に本社を置く中小ビジネスや個人事業主の皆さまを対象に総額約3億円の助成プログラムを立ち上げ、約690社に助成金と広告クレジットを支給いたしました。

今回はその中から4社をピックアップして、ご紹介させていただきたいと思います。

介護事業「アルゴ」

株式会社ツインキールズは、東京都東久留米市に商店街の中のデイサービス「住宅型有料老人ホーム アルゴの家」を2017年に開設しました。地域に根差した新しい形の老人介護サービスを目指し、高齢者と若者との交流を促すため、喫茶店や駄菓子屋を併設したり、地元の商店と提携してポイントシステムを作り、割引クーポンを発行するなど、工夫を凝らした仕組み作りに取り組んできました。買い物帰りの高齢者が気軽に立ち寄れる場所となり、利用希望者数は制限に達し、利用者同士が自由に交流でき料理や運動の際の支援などを受けられる施設を他に3軒運営しています。

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しかし、コロナ禍によって感染時のリスクが高い高齢者介護施設は大きな影響を受けました。自宅にいることを決めた利用者が増えたことで施設の収入は10%低減し、影響は職員にも及び、保護具を身につけなければならず暑い夏には特に作業が大変でした。対面による親睦会なども保留になり、職員のモチベーション維持にも影響が出ました。そこで、本プログラムからの助成金は、衛生用品の購入と尽力するスタッフの慰労金に活用していただきました。困難な状況の中でも希望を失わず、様々な課題を乗り越え、今後も地域の方々に意義のある楽しい時間を過ごしていただけるよう、既存のサービス以外の新たなサービスも実施する予定だそうです。

居酒屋「下丸子一休」

東京都大田区で、居酒屋料理を40年間提供し続け、地元の家族連れや職場帰りのサラリーマンなどが通う、宴会場としても人気の居酒屋です。新型コロナウイルスの拡大を受け、レストランなどの飲食業界は2週間閉鎖となり、さらにその後1カ月間はテイクアウトのみの営業となりました。今までオンライン注文システムとは縁が無かったので、Instagramのアカウント作成・管理をし、助成金の広告クレジットを使って料理宅配サービスの宣伝を行いました。

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尚、下丸子一休は、Metaが7月に開催したオンラインイベント「INSTA MIKKE TOKYO」の一環で、Instagram活用のレベルアップを目指す企画に参加をしました。Instagramを有効活用している他の中小ビジネスがアドバイザーとなり、Instagramに投稿の際の工夫や写真の撮影方法、広告の配信設定やお客様とコミュニケーションを取る方法を学びながら1ヶ月間実践しました。Instagramを通して顧客とつながり、コミュニケーションを取ることができ、ソーシャルメディアを利用し始めたことで店の可視性が3倍も上昇し、顧客から「ぜひオンラインでの活動を続けてほしい」と言われたそうです。助成金は、飛沫防止のパーテーションなどの衛生器具に活用し、今後はやる気と創造性をメニュー開発と広告戦略に生かし、店舗の顧客ベースと事業の拡大を狙っていく予定だそうです。

​【理容店「STEP Barbers」

理容店としてだけではなく、地元住民との交流の場となり地域社会へ貢献したいという想いで、2008 年に東京都品川区で開業された「STEP Barbers」。緊急事態宣言によって来店客が激減し、厳しい状況に立たされました。助成金をスタッフへの給与/ボーナスと、新製品を開発する材料購入に活用しました。新製品開発は、店主のワイン好きがきっかけで始まったプロジェクトです。ワインパミス(ワイン製造後に残るぶどう種皮などで一般的には廃棄物)を使用し、シャンプーとトリートメントのオリジナル製品を新たに開発。廃棄物を資源として活かした新製品はとても評判も良く、結果としてSDGs(持続可能な開発目標)にも繋がりました。

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地域社会へ貢献したいという想いから「STEP Barbers」では、以前からCSR(企業の社会的責任)活動も定期的に行っています。2011 年の東日本大震災の際には、岩手県でカットボランティアとして被災地の支援をしました。岩手県にはワイナリーも多く、ぶどうの搾りかすを開発した新製品の原料にすることで、今後貢献できたらと思っているそうです。その他にも、2 つの保育園でチャリティーイベントを企画し、園児の親に簡単な子供の髪の切り方について指導したこともあります。今後も「地域や人を大切にする想い」を困難を乗り越える力として、地域コミュニティのための理容店として経営を続けていき、さらなるヘアケア製品の生産と東南アジアへの事業進出の目標に向けて準備を進めるそうです。

食品通販「Smileys Table Project」

料理業界での経験を活かし、ヘルシーな材料にこだわったグラノーラを朝食にすることで忙しい母親がゆっくりと家族と食卓を囲む時間を持てるようにしたいと考えた「Smileys Table Project」は、2019年に東京都目黒区をベースに立ち上がりました。オンラインストアとして操業を開始し、小型食料品店やカフェでの委託販売を行い、お店の認知度向上や顧客との交流を狙いイベントや展示会などでポップアップ・ストアを立ち上げました。

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しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、オンライン販売のみで事業を続けなければならなくなりました。緊急事態宣言下でもオンラインストアでの販売を続け、規模は小さいですがソーシャルメディアでもお店の宣伝も行っていらっしゃいました。事業拡大を狙いデジタルマーケティングに力を入れ、InstagramやFacebook上上でレシピやグラノーラの新しい楽しみ方について頻繁に投稿し、ストアアカウントにもリンクしていました。そこで助成金は、オンライン上で更に認知度を上げて顧客ベースを広げながら、オンラインストアの売り上げを増やしていくため、製品の写真撮影とソーシャルメディア上の広告費に活用していただいたそうです。今後も、体に良い栄養価の高い食材にこだわり、高品質の有機栽培材料を中心に用いて、すべて手作りで作業し、大企業が真似できないこだわりを製品に詰めていくそうです。


新型コロナウイルス感染症の影響で、まだまだ不安定な状況が続いています。少しでも中小ビジネスの皆さまの助けになれますよう、Metaでは、「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」というミッションのもと、人と人だけでなく、人とビジネスもつなぐことで、日本の社会や経済へも貢献していきたいと考えています。