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コロナ前は失礼だと感じていたこと

 私は長年証券営業の仕事をしていたが、コロナ前にはお客様と対面で話す時にマスクをしているのは失礼だと感じていた。それは、マスクをすることによって自分の表情を隠すことになり何か隠し事をしているような感覚があったからではないか。また、マスクは体調が悪い時にするものというような意識もあったかもしれない。実際、高熱で風邪をひいている時にお客様と面談した時に「マスクをしながらで失礼します」と言ってから話した記憶がある。

 3月以降、マスクをする・しないは、個人の裁量に任せられている。街中やオフィス内などを見ると2023年4月中旬現在、私の感じるマスク着用率は80〜90%程度ではないかと思う。花粉症という理由もあるかもしれないが、社会的意識として、マスクをしていた方が他の人への配慮がある、無難だと感じている方が多いのではないか。3年の年月は人々の感覚を変えてしまったのである。

 コロナ禍で人前ではマスクをするのが、感染予防の観点から礼儀というのが、染み付いてきた。政府もそれを推奨し、マスコミもマスクやアクリル板で飛沫感染を防ぐような姿勢を示してきた。

 しかしながら、マスクを着用すると人の顔のうち見えるのは目よりも上の部分のみになってしまう。「目は口ほどに物を言う」とは言うように目の影響は大きいが、やはり表情とは顔全体で分かるものである。マスクに隠れた口角や鼻の動きなどで感じ取れることも多い。コミュニケーション面でマスクをつけた状態を続ける弊害も大きいのではないか。

 今後、4月中はこのまま大きな変化はないのではないか。ただ、5月の大型連休明けぐらいからは花粉症の影響も少なくなってくる。また、暑くなって衣替えも進んでくる。5月にコロナが5類移行となれば、かなりの人がマスクを外してくるのではないか。

 コロナ前のマスクをしていないのが普通な状態に早く戻ることを願いたい。

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