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「ただ時に用ゆるをもて花と知るべし」 風姿花伝 第七「別紙口伝」 …この言葉は、風姿花傳で【花】について語り尽くして 最後の最後に書いてある。 一見、それまでの花の議論を否定しているようにも見えるけど でも要は 色即是空空即是色ってことかと🍀
「調子をば機が持つなり」 花鏡「一調二機三声」 …音程のための言葉で、呼吸とリズムも含む。 じゃんけんする時、 いーんじゃーんーでっほーい! ってリズムを取る。 "でっ"のところで瞬時に呼吸して"ほーい"で一斉に出すと 音も合う。 あの感覚が近いかも?
「棚の上の作り物のあやつり、色々に見ゆれども、まことには動くものにあらず」花鏡「万能綰一心事」 …傀儡(くぐつ)あやつり人形のこと。 傀儡師と人形との信頼は糸のこと。 糸が切れると、人形は崩れ落ちる。 人も同じ。 心と体が切れると六道が現れる
「面白しと見る心は、同じ花なり」風姿花傳 第三「問答条々」 …花盛りのこの今 さまざまに盛りがきては散ってゆく花を見て思う。 花は刻々と変わり、散るから美しいのだ。 蕾から散って地面で土と同化するまで、1日とて同じ瞬間がない。 毎日が面白し
「知る者は心にて見、知らざるは目にて見るなり」至花道「体有事」 …目に見える部分だけを会得しようと思うことなかれという流れ。 いやほんと、500年以上前の人の言葉とは思えない。 結局、何百年たとうと、人の本質はかわらない。 逆に安心感🍀
「常に師に近づきて、不審をたてて」至花道「闌位事」 …不審をたてる、は疑問を持つ、の意味。 この前後を含めた意味としては、初心の者は、達人の芸を安易に真似するなということ。 常に自分に疑問をもち、問い続けることの難しさにも寄り添っている🍀
「見所も妙見に亡じ」至花道「皮肉骨事」 …観客が批判することも忘れて没頭してしまうほどの芸域があると。 「妙」は例えようもなく優れているもの。 でも「妙見」ととるなら北極星。 圧倒的な星空を息を飲んで見守るような、凛とした感動の表現とも取れる?
「生きたる能なるべし」 至花道「無主風事」 …師匠の芸をうつし、自分の芸にし、心にも身体にも芸が染み込ませる稽古の方向性。 そして、変幻自在な舞姿なのに、危なげない。 それが生きたる能なのだと。 能だけではなく、すべての身体操法に言えるかも🤔
「ただかへすがへす、初心を忘るべからず」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 …こうもとれる 自分が目標というものを持ったその時、どんな行動をしたか。 どんな言葉を残したか。 どんな人といたか。 何を話したか。 どんな言葉をかけられたか。 自分のためだけでなく 恩送りのためにも。忘れぬように。
「されば常の批判にも」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 …「ただかへすがへす、初心を忘るべからず。」 の後につづくこの言葉。 今も昔も人前に立つ職業は、批判される時のメンタルとの戦い。 でもこの批判は、単純に芸に対するもの。 人間性へや、悪口ではない😢
「その時々にありし花のままにて種なければ、手折れる枝の花のごとし」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 …時々の花、時分の花はそれぞれ素晴らしく美しい🌼 でも、実をつけ、次の年にまた咲く花を身につけなければ、枯れたまま終わってしまう🥀 内観し続け繋げる芸
「上手は非と心得ながらするを、初心はこれを是と見妄して似する」 至花道「闌位事」 …達人がすべてを会得した上で披露する真の型破り。 世阿弥は繰り返し、初心の人は真似をするなと伝えている。 黒白の差と。 守破離は「守」がいちばん大切🍀
「人に知らせぬをもて、生涯の主になる花とす 『秘すれば花、秘せねば花なるべからず』」 風姿花傳 第七「別紙口伝」 …生涯の主になる花。 時分の花や因果の花、様々な花を知ってゆき生涯の主を手にいれる。 ・・・あれ? これって はなかっぱ やん! (違 ※はなかっぱは色々な経験をし成長してゆく中で自分の花を決めるらしいのです。
「心より心に伝ふる花なれば 『風姿花傳』と名づく」 風姿花傳 第五「奥義云」 …言の葉を自在に操る素地は 彼の幼少期の寺院の稚児経験によるものなのか。 天性なのか。 12歳頃に二条良基に会った時にはすでに連歌にも秀でていた。 観阿弥の子育て術のスゴ味よ🍀