他人に時間を奪われまくる時代だからこそ求められる「課題の分離」と「マインドフルネス」

他者の課題に踏み込まない。
自分がコントロールできる問題に集中する。


これ、ホント大事ですよね。

リモートワーク中に、ついスマホに手が伸びて、気づいたら30分くらい経ってたり、何かを調べるはずがうっかりWebサーフィン(て最近言わないね)してて気づいたら全然違うサイトを見てたりして、イカンイカン!俺は何してるんだ!と自己嫌悪におちいるたびに思うのです。

あらゆる方向からあなたの時間を奪おうとする力がはたらく現代に、「今、ココに集中する」ことの大切さが注目されるのは当然だなと。


動物って本来、集中するようにできてないんですよね。だって、集中してしまったら、外敵からの攻撃を察知できなくなってしまうから。だから、周囲のちょっとした変化に対して、きわめて敏感に反応するようにできてる。

ヒトも動物ですから、本来は長時間集中するようにはできてない。そもそも苦手なんです。だから、ちょっと視界に入ったスマホの通知や、ブラウザ開いたら目に飛び込んできたサジェスト記事や、通知音とともに届いたメッセージに気を取られるのは当然。
#言い訳じゃないですよ

だから、そうとう意図的に環境をつくりこみ(通知を消すとか机を整理するとか)、今やるべきことをハッキリさせ、短時間で没入できるようにしないと、すぐに余計なことに意識がいってしまいます。


マインドフルネスが流行ってるのは、常にあなたの時間、あなたのPVを奪おうとする力があちこちから襲ってくる時代と環境が背景にあるのは間違いないと思うんです。

マインドフルネスというと「瞑想」が思い浮かびますが、本質的には「いかに今、ココに集中するか」の習慣づくり、訓練ですよね。


で、この「今ココに集中する」ことは、『嫌われる勇気』のアドラー心理学が言うところの「課題の分離」と通じると思ってます。

哲人  (略)われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです。
青年  分離して、どうするのです?
哲人 他者の課題には踏み込まない。それだけです。
青年 ・・・・・・それだけ、ですか?
哲人 およそあらゆる対人関係のトラブルは、他者の課題に土足で踏み込むことーーあるいは自分の課題に土足で踏み込まれることーーによって引き起こされます。課題の分離ができるだけで、対人関係は激変するでしょう。

『嫌われる勇気』 岸見一郎


メディアやTwitterで流れてくる「(遠めの)他者の課題」につい反応してしまうのも、Facebookで流れてくる「(近めの)他者の課題」が気になってしまうのも、アドラーに言わせればきっと「課題の分離」ができてないからなんでしょうね。

でも、まあ、普通の人はなかなかすんなりと「課題の分離」ができるようにはならないです。

放っておくと、あらゆる方向から、あらゆるテクニックを駆使して、あなたにとってはちっとも大事じゃない他人(企業)が、あなたの時間を奪いに来ます。それを放置していたら、あなたが本来やるべきことは進まないし、そもそも本来やるべきことは何なのかを考える時間すら持てない。そうやってると、気づけば人生の大半の時間を他人に奪われてました、なんてことになっちゃいます。

だから、せめてマインドフルネスで「今ココに集中する」練習をしたり、ポモドーロテクニックで15分とか25分とか短時間だけ集中する習慣をつくったりとか、GTDで頭の中の気になることをすべて吐き出し全体像を把握したりとか、Asanaなどのタスク管理ツールで今やるべきことをハッキリさせたりとか、そういった工夫をするのが大切なんじゃないかと思うのです。

(集中する仕組みについては別記事で詳しく書いてます)


そうして、自分に余裕ができてはじめて、周りの人に対しても優しくなれますよね。
もっとも貴重なリソースは「時間」という時代だからこそ、大事な人の時間を無為に奪わないよう、お互いに良い時間を過ごせるよう、気をつけたいものです。


(つき合う人を選んでいいんですよ、自分にとって大事な人を知りましょう、という話はこちらの記事で)


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