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「私のキャリア、生き方に影響を与えた1冊」#カタノリ 4月スペシャル企画 開催レポート

4月の #カタノリ は、いつもとはちょっと趣向を変えて、「私のキャリア、生き方に影響を与えた1冊」をテーマに、参加者の皆さんにそれぞれ違う本をご紹介いただきました。
あなたが影響を受けた1冊(あなたにとっての巨人)を紹介することによって、あなたもまた誰かにとっての「巨人」になる体験をしよう、という狙いです。

それにしても、皆さん、発表も上手で聞き応えがあり、素晴らしかった!
見ず知らずの人同士なので遠慮したり、躊躇したりしがちですが、皆さん懇親会でも積極的な発言や質問が飛び交い、とても良い空気感でした。

どの本も、自分ではなかなか手に取らない、選ばないものばかりで、決してひとりでは出会えなかった良書。
今回のイベントが本当に良いきっかけになりました。

それでは、今回参加者の皆さんが選定してくれた良書を、一気にご紹介します!

『最高の結果を出すKPIマネジメント』 中尾隆一郎

こちらは、かわいい猫がトレードマークの Mihoさん による選定。
しっかりしたプレゼンを準備され(Canvaで)、内容もばっちり紹介してくれたので、参加者もすっかり読んだ気になれました。

この本を読んだことで、
イケてる会社が見分けられるようになった。
逆算思考が身についた。
とのことでしたが、さらに「イケてる個人も見分けられるようになった」と言われ、めっちゃ動揺しました。
み、見破られる......😱


『愛する意味』  上田紀行

こちらは、副業でライターをやっている 平泉さん からの選出。
私も読んでみましたが、著者は文化人類学者とあって、興味深い視点が多く、とてもおもしろかったです。

愛は、お金やモノのように「使うとなくなるもの」ではなく、エネルギーであり「使えば使うほど、どこかから湧き上がってきてさらに増えていくもの」
愛されることを求めるのではなく、自分から愛する。つまり、自分が好きなことを愛することからはじめよ、というメッセージには、最近特に共感します。

平泉さんは、この本もひとつのきっかけとなり、目先のマネタイズよりも、自分が好きなことを発信することを優先されているそうです。


『時間とテクノロジー』  佐々木俊尚

マーケターである かすうどんさん からご紹介いただいた1冊はこちら。
IT界隈では著名な佐々木さんの著書ですね。

DXが進まない大企業で悶々としていた頃、50代の佐々木さんが見る「テクノロジー」はどんな風なんだろう、という疑問から手に取ったそうです。

ビジネスと哲学をつなぐ20万字の大作(!)、こうやって誰かにおススメされないと、なかなか手にしないのでありがたいですね。


『生の短さについて』  セネカ

昼スナックママ 木下紫乃さん(紫乃ママ)からは、2,000年前の哲学者による著書を紹介いただきました。
「生は浪費すれば短いが、活用すれば十分に長い」というメッセージは、紫乃ママの著作『45歳からの「やりたくないこと」をやめる勇気』にも相通ずる部分があり、これまた最近の私に非常に刺さるメッセージが多かったです。

われわれにはわずかな時間しかないのではなく、多くの時間を浪費するのである。人間の生は、全体を立派に活用すれば、十分に長く、偉大なことを完遂できるよう潤沢に与えられている。(中略)われわれの享ける生が短いのではなく、われわれ自身が生を短くするのであり、われわれは生に欠乏しているのではなく、生を蕩尽する、それが真相なのだ。

さて、ここまでの皆さんはなんと #カタノリ 初参加でした。
経営者であり、唯一の #カタノリ 経験者である岡さん からご紹介いただいのは、こちら。

『ゆっくり、いそげ』 影山知明

岡さんによれば、合理的な資本主義経済的価値観への疑問を、ザ・資本主義なマッキンゼーやベンチャーキャピタル出身の著者が、自ら実践しながら説くところが、この本の醍醐味。

波乱万丈の人生をお話しいただいたり、経営者として会社の立場・発言と個人としての思いとのギャップについても語ってくださり、非常に共感しました。


最後に、私からは以前の記事でも真っ先に紹介したこちらを紹介させていただきました。

『問題解決プロフェッショナル - 思考と技術』  斎藤嘉則

こういうところで、哲学書とか文学書を紹介できたらカッコいいなと思うんですが、なにせ社会人人生25年ずっと「ビジネスビジネス」してきたので、どうしてもこういう選書になってしまいます。仕方ない。

なんだかんだ言っても、MBAや戦略コンサルタントという私のキャリアや、プロフェッショナルでありたいと考えてきた人生に大きな影響を与えた1冊であることは間違いなく、20代のときに何度も読み返した本でした。

なお、この本は「ビジネス書曼荼羅」で有名な山口周さんの『読書を仕事につなげる技術』で「超基本の6冊」として紹介されており、「最もマッキンゼー社内でのトレーニング資料に近い内容になっている。この本が出てから、数多くの「マッキンゼー流~」が出版されたが、本書を読んでおけば、ほかは読む必要がない。」と評されています。

過去記事はこちら ↓  


運営上の反省点

今回は LT(Lightning Talk)形式+懇親会というフォーマットでやってみましたが、これまで以上に参加する皆さんの前のめり感があって、とても良かったです。
このフォーマットは、またやってみたいと思います。

備忘的に、次回に向けた運営上の反省点を書いておきましょう。

今回、発表 → 発表 → 最後にまとめて懇親会、という形式にしました。
理由は、発表者へのコメントや質疑応答がはじまると、そこで盛り上がってしまって、どんどん時間が押してしまい、後半の発表時間が削られるのを避けたかったから。

でも、やってみて、ちょっともったいなかったな、と感じました。
やっぱり発表直後の方が、参加者の熱も高まっているので、その瞬間にやり取りできた方が双方にとって良かった気がする。全員の発表が終わるころには、その熱が冷めてしまう。

次回は、発表時間をちょっと短めにして、発表直後に少しコメントタイムを設けたい。

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懇親会で記念撮影


#カタノリ  とは

たいていの人生の悩みや仕事のコツは偉大な先人たちが多くの苦労の末にたどり着いた知恵を残してくれています。
現代に生きる私たちは、素手で戦う必要はなく、偉大な先人たちが残してくれた知恵をうまく使っていきたいものです。

先人の知恵をベースに、自分の置かれた環境で成果を残すことを「巨人の肩の上に乗る」と表現します。

平たく言うと、
使えるものはガンガン使った方がいいよね。すでにわかっていることをイチイチ自分で解くより、それを踏まえて工夫するところに時間を使った方がいいモノができるよね
という考え方です。

アイザック・ニュートンは同じ科学者であるロバート・フックへ当てた手紙の中で、「私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです。(If I have seen further it is by standing on the shoulders of Giants.)」と書いています。

私たちは巨人の肩の上に乗る小人のようなものだとシャルトルのベルナールはよく言った。私たちが彼らよりもよく、また遠くまでを見ることができるのは、私たち自身に優れた視力があるからでもなく、ほかの優れた身体的特徴があるからでもなく、ただ彼らの巨大さによって私たちが高く引き上げられているからなのだと。
ー イギリスの作家・哲学者 ソールズベリーのヨハネス著「メタロギコン」より

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