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ロシアの川を

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9月21日から10月2日までの11日間のまとめです。 サンクトペテルブルクからモスクワまでKROK映画祭。
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#ヴォルガ河

さらばモスクワ

Day11 ロシアを発つ日。薄暗い朝目が覚めた。船の揺れもなく、ベッドは硬くなく、ふわふわしている。外からの冷気もなく、部屋も布団も暖かい。 ここはホテルなのだとわかる朝だった。カーテンを開けると薄暗くポツポツと窓は水滴で濡れていた。9時半。モーニングを食べにレストランへ。 もりもり食べて、部屋に戻りスーツケースの荷造り。今日は帰る日なので大きめの機内持ち込みのリュックにチェンジし、詰め込んだ。致命的なミスに気づいたのはその時だった。Z6の充電ができていなかった…。バーが

1日だけのモスクワ

Day10 船を去り、ホテルに向かわないといけない朝。 モスクワはしんしんと雨に降られていた。子供の声も、タバコで一服したロシア人たちの声も少なくなった。船の廊下を歩いて食堂に向かい、静かな最後の朝食をとった。私たちはこの船を下船するリミットの10時ギリギリまで船にいた。昨日の夜遅くまで食堂で喋っていた友人もすでに下船していた。これまで忙しなかったが、この日はゆっくりした時間が流れていた。 人がどんどん減っていく船内。自分たちも荷造りを済ませて8日間お世話になった部屋を後

首都モスクワ

Day9 Доброе утро 朝起きたら、またもや船は河を進んでいた。すでにモスクワ運河の首都モスクワの郊外付近に到達しており外を見ると森は無くなっていた。あの開放感も無くなっていた。モスクワ郊外の河の沿岸は開発が進んでおり大国の力が見えるようだった。船はЛевобережный район(レヴォベレジュニ・ライオン)という地区のSeverniy Portに到着。ここが今回の旅の最後の寄港地だった。この日はKROKアートアニメーションフェスティバルの表彰式とクロージン

ロシアの科学都市

Day8 Доброе утро ドーブラエ ウートラ もう日本に帰っても完全に覚えてる。 ちなみにドーブラエは優しい。ウートラは朝という意味。優しい朝!って挨拶する感じかな。 この日は9月28日。朝起きた時は船はまだ河を進んでいた。 船はもうヴォルガ河に入っていて、一路モスクワへ向かっていた。この日の朝は晴れていた。 本当に天気に恵まれたクルーズだったように思う。ヴォルガ河は穏やかで、朝日が差し込んでいた。毎日7時に自動的に起きてしまうのはベッドのせいなのか、寒いから

要塞として。修道院として。

Day7船はゴリツィという街へ向かっていた。ベロエ湖を越えてシェクスニンスコエ・ヴォドフラニリシェという河を進んでいく。8時ごろ朝食を取る頃に船はゴリツィに着いた。小雨のゴリツィに降り立つ。 この日の夜はカーニバル!ということでスタッフや子供達は忙しなかった。 ゴリツィはヴォログダ州キリロフスキー地区にある村。 船を降りたらすぐ露店ロードだった。 厚いダイナミックな雲の下、バスに乗りツアーの目的地へ向かう。距離にして8キロほど。 ついたのはキリロ・ベロゼルスキー修道院。

残されたソ連の潜水艦

Day6朝起きたら船は寄港していた。どこかに泊まってる状態でいる船の中で起きるのは、サンクトペテルブルク以来だった。 夜の間にオネガ湖を抜けボルガ・バルト水路に入りヴィテグラに寄港していたようだ。なんて事はない田舎の小さな町で、中州とその周辺で構成されている。閑静な住宅街のように人がいない上、手入れのされていない建物がもの寂しさを感じさせていた。 朝ごはんを食べたら、ツアーが始まる時間になった。雨がぱらぱらと降っている中、外に出た。半分飼われているような野良犬が迎えに来た。