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【第4回】創業融資サポート完全ガイド
シリーズ:創業融資サポート完全ガイド
先日公開した創業融資サポートのサイトに連動させようと思い、複数回に分けて創業融資について記事を書いていきます。
第4回:財務予測の立て方
創業融資を受けるためには、しっかりとした事業計画書と財務予測が必要です。本記事では、実際の財務予測の立て方について解説します。
財務予測の立て方
財務予測は、事業計画書の中で非常に重要な部分です。新たな事業を始める際に、初期費用、運転資金、売上予測、収支計画、キャッシュフロー計算を詳細に見積もることで、事業の持続可能性と収益性を確保します。以下に、各要素の立て方を説明します。
初期費用と運転資金の見積もり
初期費用の見積もり
設備費用:事業開始に必要な機器、家具、ITインフラなどの購入費用。
内装費用:店舗やオフィスの改装費用。
ライセンス・許認可費用:事業に必要な許認可、登録費用。
マーケティング費用:初期の広告費用、プロモーション費用。
法務・会計費用:会社設立費用、弁護士費用、税理士費用。
その他の初期費用:予備費用として、見積もりに含まれていない突発的な費用。
運転資金の見積もり
在庫費用:商品の仕入れ費用、原材料費。
賃金・給与:従業員の給与、社会保険料。
賃借料:オフィスや店舗の家賃。
光熱費・通信費:電気、水道、インターネットなどの費用。
日常運転資金:毎月の運転費用を6ヶ月から1年分見積もり、予備として確保。
売上予測と収支計画
売上予測
市場調査:ターゲット市場の規模、成長率、競合他社の分析。
価格設定:製品やサービスの価格設定と、その価格での需要予測。
販売チャネル:各販売チャネルごとの売上予測(オンライン、店舗販売、代理店など)。
季節性の考慮:季節ごとの需要変動を考慮に入れた売上予測。
売上予測モデル:過去のデータや類似業態のデータを元に、売上予測モデルを作成し、現実的な数字を算出。
収支計画
収入計画:売上予測を基に、毎月の収入を計算。
支出計画:初期費用、運転資金、変動費(原材料費、仕入れ費用)、固定費(家賃、人件費、光熱費)などの毎月の支出を計算。
損益計算書(PL):売上高、売上原価、粗利益、営業利益、経常利益、当期純利益を月次、四半期、年間で作成。
キャッシュフロー計算
キャッシュフロー計算書の作成
営業活動によるキャッシュフロー:営業利益、減価償却費、運転資本の変動(売掛金、仕入債務、在庫など)。
投資活動によるキャッシュフロー:設備投資、資産売却、投資有価証券の購入・売却。
財務活動によるキャッシュフロー:借入金、株式発行、配当金支払い、借入金返済。
キャッシュフロー予測
短期予測:1ヶ月から6ヶ月のキャッシュフロー予測。運転資金の管理に役立つ。
中長期予測:1年から3年のキャッシュフロー予測。事業の持続可能性を評価するために重要。
まとめ
財務予測を立てる際には、詳細かつ現実的なデータに基づいて初期費用と運転資金を見積もり、売上予測と収支計画を作成します。さらに、キャッシュフロー計算を行うことで、事業運営に必要な資金の流れを把握し、健全な財務状況を維持することが可能です。これにより、創業時の資金不足を防ぎ、事業の成功可能性を高めることができます。
次回は、「創業融資の申請プロセスと注意点」について解説します。お見逃しなく!
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