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北海道余市のワイナリー巡りしました。ドメーヌタカヒコ、ニキワイナリー、ホテルLOOP

ワインと旅はとても相性が良い。

例えば飛行機。
ビジネスクラスやファーストクラスに乗れば、ワインはもちろん、航空会社によってはワインリストが用意されている。

特にファーストクラスともなれば、お店で飲めば数万円はゆうに超えるボトルも複数用意されている。
多少なりともワインの知識がないと、せっかく希少なワインでもその価値を分からずもったいないことになる。

旅先のレストランもそう。
「とりあえずビール」なんてもったいない。


ワインは世界中で作っているし、ワインを知るとその国の気候や歴史が垣間見れるので、旅行がより一層面白いものにもなる。


、、、、ということで、今回は北海道余市にあるワイナリーを見学してきました!


あなたの旅行に参考になる部分、ならない部分あるかもしれませんが、お楽しみください。



北海道ワインってどうなん?美味しいの?


ワイン好き、いや、お酒が好きなら、一度は北海道のワイン旅行がおすすめです。

寒暖差がしっかりあり、意外や意外、ワイン作りに適した北海道。

そんな土地の可能性が注目されはじめ、家具屋のニトリやカルディなどの大企業が畑を買い占めて自社ワインを開拓しようとしてます。


北海道は広いので、あらゆる地域でワインを栽培していますが、今回僕が行った余市のエリアが特にワイナリーが密集しています。

街を挙げてワイン産業に力をいれているので観光もしやすいのでおすすめの旅先です。


日本を代表する生産者ドメーヌタカヒコ


世界一のレストランと言われるデンマークのレストラン「ノーマ」
「世界のベストレストラン50」で4回も1位を獲得したことのある、世界一のレストラン。

そのレストランが、このドメーヌタカヒコのナナツモリをオンリストしているのです。
後にも先にも、日本のワインでオンリストしているのはこのナナツモリだけ。


ドメーヌタカヒコのワインは日本国内の店頭では買えたら奇跡レベル。


最近ではワインオークションでも出品され、定価の何倍もの価格で落札されるほど、ドメーヌタカヒコのワインが希少かつ人気になりました。


そんなドメーヌタカヒコへ、いろんな縁があり行くことができました。

すぐ向かいがタカヒコさんの自宅という、まさに「ドメーヌ」なサイズ感。


曽我貴彦さん自らワイナリーの説明をしてくださいました。

まずはナナツモリの畑を眺めながら、余市やドメーヌタカヒコの歴史。

・日本は火山の土壌。ヨーロッパと違い石灰質ではない。
・この地質はむしろ特徴となり、独自のワインができる。
・フランスのワインを真似る気はサラサラない。
・日本の僕らがフランスワインを憧れて真似ようとする必要はなく、おれらにはおれらしかできないワインを作ったらいい

・この山に流れる風、菌、土、それらが唯一無二の葡萄を生み出すのであり、その結果、ドメーヌタカヒコのワインは「お出汁」のようは「うまみ」のあるワインができあがる

・世界の食文化は「Umami」を求めている。
・他の国が、この「umami」が感じられるワインを作ろうとしても風土が違うから真似できない。

そんな説明を受けました。


確かに、過去何度かナナツモリを飲んだ時も、「コク」があって、お出汁の風味を強く感じました。

お刺身と赤ワインのナナツモリが合ったのはそのためなんだなと。

貴彦さんは冷静に説明してくれているんだけど、溢れ出る情熱を強く感じました。

あらゆる世界に通じる、哲学の話を聞いているようで非常に面白かったです。


そして醸造所へ

ナナツモリが熟成されている樽は圧巻。
筆記体の "nanatsumori" がカッコいい。

ここでも詳しく説明してくれました。

・余市へ来た当初はワイナリーが2件しかなかった
・もともとは周りはみんな農家。
・農家の人でも片手間でできるワイン作りを教える!と決めて、とにかく低コスト低労力でワインを作るのを目標としてきた
・どんどん余市にワイン作りのための移住者が増えてきて今は10軒以上になった

そんな説明をしながら、ナナツモリを注いでくれました。

ナナツモリの樽を見ながら飲むナナツモリは格別


余市のあらゆる飲食店へ行きましたが、全ては曽我貴彦さんを中心に盛り上がっているような感じ。

北海道、日本のワインの中心となる人物の情熱、人を惹きつける魅力を強烈に感じました。


ドメーヌタカヒコ展望台



ドメーヌタカヒコの近くに、ナナツモリの畑を眺めれる展望台があります。

ここは無人なので、予約も不要で誰でも行くことが可能。


空き瓶が用意されているので、ナナツモリの畑を背景にナナツモリとの写真を撮ることができます。



世界的冒険家が作るニキヒルズワイナリー


ワインの街余市ですが、ドメーヌタカヒコやニキヒルズがある場所は、厳密には余市のお隣の仁木町というところ。

そんな仁木町にあるニキヒルズワイナリー。

小高い山の上にあって景色がめちゃめちゃいいです。


そしてここの総支配人、舟津圭三さんという方は、人類史上初の犬ぞりによる南極大陸横断に成功された、バリッバリの冒険家。

さらには北極点、南極点も踏破し、北米最高峰のマッキンリーにも登頂するような、すんごい人。


そんな超冒険家が選んだ第二の人生がワイナリー経営。

とても興味がそそられます。


ということでワイナリー見学へ。


醸造所を見学


機械のほとんどはヨーロッパから輸入して買っているらしい。
どこのワイナリーもみんなそうでした。



ワインの蔵の中でテイスティング



hatsuyukiをはじめとした、ほとんどのワインを飲めます。



特に美味しかったのはメルローと、デザートワインの「はつゆき」かな。


メルローは全体的なバランスが良くて、上手にまとまっている感じ。
だけど北海道のワインらしく、主張が強過ぎない感じ。

北海道のワインって「主張が強過ぎない感じ」がどれも共通しています。

まるで遠慮がちな北海道人の性格とリンクします。
北海道出身の僕が言うんだから間違いない、笑



オーナー所蔵のワインセラーも見学。
ペトリュスとか高級ワインもありました。



これは社会科見学で小学生が来た時に書いた、タイムカプセルならぬ、タイムワイン!!


20歳になったらプレゼントするという発想がめっちゃ素敵!!

「お仕事がんばってね ゆっくりワインのんでね」とか可愛すぎる。


エントランスには、ワイン好きのバイブル「神の雫」の作者の写真をはじめ、著名人の写真がたくさんありました。



余市のワインが勢揃いのホテルレストラン「LOOP」


余市の駅前にあるホテルLOOP。


余市のワインは全部飲めるんじゃないか?というぐらいの余市ワインの豊富なラインナップ。



部屋はこんな感じ。


壁にはワインのエチケット貼っていたり



タオル入れは、ドメーヌ曽我の空き箱!


廊下にはドメーヌタカヒコの空き瓶を置いてたり

ワイン好きのためのホテルという感じ。



夜はワインペアリングディナー。

9品目に対して、ワインも9杯!

9杯のワインってなかなかの量です。


まずはキャメルファームワイナリーのスパークリング。
このキャメルファームが余市で一番大きい生産者。


そこからどんどん出てきます。

JALファーストクラスで提供されている、ココファームの「ぴのろぜ」


料理もどれも上品。
東京のそこらのレストランよりクオリティ高いです。


ドメーヌブレスのMUSUBI。
ここは土日しかワイナリー見学やってないので、今回は行けず。


今回のドメーヌタカヒコは「ヨイチノボリ」
飲食店にしか卸してないものです。


北海道のワインをたくさん飲みましたが、やはりドメーヌタカヒコのワインがアタマ2つぐらい抜けている。

ドメーヌタカヒコのワインに共通するのは、やはり「お出汁」の風味がるのと、味のまとまりが良いという感じがします。


9杯飲んでヘベレケです。
本日飲んだワインのボトルを並べてくれました。


サーブしてくれたソムリエは、余市のワインの誇りを持っている感じが伝わってきてとてもよかったです。

料理とワインのペアリングだけじゃなく、一品ごとに音楽を変えて、音楽までマリアージュさせていたのが驚きました!


ワインを知ると旅行がもっと楽しくなる


今までの旅行の目的地にプラスして、ワインを目的とした旅行をするのも、旅行の幅が出て面白いです。


アメリカのワインは、アメリカ人っぽい派手な味がします。
「味濃いだろどうだ!!」
「ワイルドな味わいだろドヤ!!」
というアメリカ人が口の中に広がります。


フランスのワインは、フランス人っぽい気取った味がします。
「あなたにこのワインの気高さがわかるかしら?」
「ふんっ、この複雑で繊細な味わいを理解できるのかしら?」
というフランス人が口の中に広がります。

そして日本のワインは、日本人の奥手な味がします。
「いや、そんな、私はちょっと末席に失礼するだけでいいんです」
「あ、主食の邪魔をしてはいけませんね。ほんのりと香らせていただきます」
という日本人が口の中に広がります。


恐ろしいほどざっくりとした表現ですが、ワインを通してその国の文化や風土が見えてくる気がするのです。


いろんな思いを馳せながら、旅先で飲むワインは本当に美味しいです。

あなたが旅行好きなら、ワインの世界もぜひ探究してみてくださいね!


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ではまた!




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