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2020.12.25

本日、飼犬が亡くなりました。
元々は妻が飼っており、私と結婚をしたことで妻の実家にいた彼女。

4年前に今の家に越して来たことで同居を再開した彼女。
最初は置いて行かれた恨みなのか、ずっと唸っており食事も食べなかった彼女。
散歩へ連れて行こうにも、家の前から動こうとしなかった彼女。

一度、娘が3歳くらいの時に公園に連れ出した時には、3歳の娘に嫉妬をして威嚇しまくっていた彼女。

同居して半年が過ぎようやっと慣れてきた彼女は、後ろ足に挟むようにしていた尻尾をピンっと上げ、走り回るようになっていた。
反抗的に喰べなかった食事も数分で平らげ足りないとお替わりを催促するようになって来ていた。

月日は流れ、私が帰ってくるなり威嚇するように唸り鼻筋にシワを寄せるけど、近くに寄って来る用になり、夕飯を催促していた彼女。

食事をあげたり、ブラッシングしたり、散歩に連れて行ったりと色々世話を焼いたが、不機嫌だと噛み付いてきて、度々ケンカしていた彼女。

今週に入り、朝ご飯を出す前にゲージからだし遊んでいると、今まで以上にはしゃぎ回り活発だった彼女。
食欲も旺盛で、出された食事はあっという間に完食していた彼女。

しかし12月24日…

朝から前日とは違い活発さがなく、動きに緩慢さが目立ち呼吸が荒い様子が見られていた。そんなこと気にしながら出勤し、帰宅すると容態は悪化していた。

呼吸は一層に乱れ、食事はおろか水分補給も儘ならない状態になっていた。

妻、娘は気がかりで一緒に寝るとリビングで一緒に寝ていた。

明朝25日朝。

呼吸が荒いままで、娘と妻の傍で寄り添うようにしていた彼女。
いつもの食事の時間となるが、食事は取れず。水分も自分では取ることが難しいい状態となっていた。
ただ今朝は昨晩よりは、動きからも良かったため胸を撫で下ろしていた。

若干気になることもありつつも、いつも通り仕事へ。

何事もないまま昼時となる。

突然、娘からの着信。
半ベソをかいた娘の声。
彼女が苦しそうにしている、鼻から泡を出しているという内容の連絡。
娘から電話越しに声をかけて欲しいとことで、励ましと安堵を得られるように声かけを行う。


1日の仕事を終え帰宅。
自宅には誰も居らず、一箇所だけが電気がついていた。

そして、光の先には冷たくなっている彼女がいた。
ただ目は軽く閉じており、今にも動き出しそうな感じの彼女がいた。
ただただ安らかに寝ているような彼女。

妻を義母と迎えに行っていた娘達が帰宅。
帰宅するなり、当時の様子を事細やかに教えてくれた。
そして息を引き取った時のこと。
その時間帯のこと。

時間を聞いてはっとした。

息を引き取ったのは13時半くらい。
丁度、その時間帯には午後の訪問の1軒目のお宅について、手を洗っている時間帯だったこと。
そしてそんな時間帯に不思議な体験をしていたこと。
訪問先で手を洗っているが、足元に何かがまとわりつくような感覚に襲われ、足元を見回していた時間帯。

きっと彼女が最期の挨拶にきてくれていたのだろうか。

そう食事の時に尻尾を振り足元をウロウロしていた時と全く同じ感覚があったのだ。そして感覚はあるのに、足元には何もなかった。
帰宅して逝ってしまった彼女の顔を見て、何となく誇らしくしているように感じて、昼間のアレはきっと挨拶にきてくれたのかと涙がこぼれた。

最終的に看取ったのは娘と長男だったとのこと。
娘は小5だが、弱っていく彼女を目を背けることもなく寄り添ってくれていたということ。

娘はもっと遊んであげたっか、いつまでも一緒だと思っていたと泣いていた。
ただ彼女もそれは同じことを思い後悔しているかもしれないということ。
しかし、泣いていることで彼女も悲しんでいるのではないかということを伝えた。
昨晩、今朝と呼吸の仕方を見ていても苦しかったとは思う。
ただ娘が帰宅して10分足らずで息を引き取ったことを聞くと、娘の帰宅を待っていたのではないかと思わざる終えない。


生き物の死は悲しいの当たり前だけど、それ以上に与えてくれるものは多く、死と言うことをテーマに家族で話すことが出来たのもの事実。
彼女は13年という月日の中でたったの4年という時間しか一緒にいられなかったけど、一緒にいた時間以上に大きなものを教えてくれた気がする。

彼女自身は幸せな日々だったのか、一緒にいた時間が楽しかったかは知る良しはないけれども、息を引き取った際の表情が安らかな様子を見ると、彼女もまた満足だったのではないか思いたい。

そして伝えても伝えきれない言葉がいっぱいある。
中でも本当に何度伝えても伝えきれないのがありがとうという一言。

ゆっくり休んでください。
本当に幸せな時間をありがとう。

2020.12.25
※カバー写真:まだ元気でやさぐれている彼女

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