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おひとりさま入院記(グルグル七転八倒篇)6日目

さて、本日は前庭神経炎発症から6日目、予定してた大きな検査の日。時間は未定との事なので、うかうか売店に行ったりは出来ず、朝からベッド周りで穏やかに過ごす。

ご飯も朝昼ほぼ完食、順調順調。と、思っていたら例の痛い点滴タイムが来てしまったー!今日で最後かな、がんばれワタシ。痛すぎて脂汗でてきたよ。今日の点滴担当ははじめての男性でザブングル松尾さん風。いい感じ。私が脂汗をぬぐうハンカチを取ろうとして手が届かなかったら取ってくれました。イエス!ナイスガイ。

待てども検査のお声がかからないもので、やっぱり売店行ってウェットティッシュだけ買いに行こうかなとバックを持った瞬間、検査の場所に行ってくださいとのお呼び出しが!良かった、入れ違いにならなくて。

ドキドキしながら検査の場所に向かうと、メガネをかけた星野源くん風のボーイが「あら、モリナガさん今日は歩きで来られたんですね、すごい、大丈夫ですか?」

ん??ということは、私が歩きじゃない車椅子時代に会っていたのだろうか?この源くんと?うーん、私の記憶のないところで会っていた人…
何かそんな言い方されるとちょっと私の事いつも見守ってくれてて、わかってくれてる風でドキッとしてしまった!でも記憶にはない。

検査の場所は暗幕に囲われた狭い場所で、まずは私の両頬、こめかみ、おでこの5〜6箇所に電極がつけられた。
えー!何かドキドキする、暗いし怖いかもー。
というか何を調べるのか、何をするのかを全く教えてくれないから人体実験風でやっぱり不安、、でも仮想現実だと思えばやっぱり大丈夫か。なんてことを一人でグルグル考えながらされるがままにされていた。

まずは暗い場所に顔を突っ込んで、中で光る場所を目で追っていく検査。めまいがあるから意外に大変ね。源くんに「まばたきはしばらくガマンして集中してくださいね」と言われたので真面目に取り組もうとしたら、なんと暗幕越しに隣の検査の声が聞こえてしまい、おじいちゃんが口に何かを咥えさせられたまま、「このまま出来るだけ大きい声を出してください」と言われて、聞いたことない音を発声してるじゃないか!断然そっちが気になってしまって全然集中できない!
目の前の検査とおじいちゃんの間を葛藤で行き来してるうちに、検査の難易度はどんどん増していき、前に出てくる線がすごい速さで左から右に流れていくのを目で追っていったら、遊園地のコーヒーカップの超高速版に乗っているように自分の身体がぐるぐる回っていくーー!フシギー!オーノー!これは酔うね。

それを右に左にやった後、今度はベッドへ。
電極はつけたまま、真っ暗になるデカイゴーグルをかけさせられ、頭を右に左にしながら、源くんが出す簡単な二桁の計算問題に答えていく検査。これ暗算苦手な人はどうなるんだろ。私は暗算大好き人間なので俄然張り切った。言われた数字を思わず指で書いてしまう程ののめり込み具合。私ったら好き嫌いが出るねー。最後に、耳の中に勢いのある冷たい風と暖かい風を1分強ツッコむ検査。まずは右へ。そんな事したことないから、どんな感じがするのかと思っていたら、これまたフシギ、私の身体と世界がグワングワン回っていくー!また酔うー!と思っていたら、源くんが「動く感じがするのが正常だから心配しないで下さいねー」とのこと。へー!そうなのね。風ツッコミ体験は初めてだったから知らなかったわ。お次は左に風イン。左はほとんど回らなかった。ほほー、普通は回るのに左が回らないということは左の前庭神経が不調をきたしてるって事なのかしら。そうか、右と左で状態変わっちゃってるからバランスが取れなくて身体がグラグラするのかー。なるほどでした。

これにて検査は終了とのこと。時間にして正味一時間。
そういや源くんが私のおでこに貼った電極を何度も貼り替えていたけど、わたしそういえば病院にきてから化粧水や乳液の存在をすっかり忘れていた…ひょっとしてガサガサもしくはベタベタでおでこだけ外れやすかったのかしら?ゴメンね源くん。普段はこんな女じゃないの、わかって!

そんな心の声とは裏腹に検査が終わった源くんはあっさりと、「では検査後はよりふらつき易いので気をつけてお戻りくださ〜い」とそそくさと私を退出させてくれました。
グッバイ源くん。長い検査ありがとう。

検査結果がいつとか、明日予定通り退院とかは何も聞かされないので、あとは待つのみか。今日で最後かもしれない入院ライフを楽しむとするか。

キレートレモンが飲みたくて売店に行ったら売ってないじゃないのー。炭酸飲みたいのに!でもファンタじゃないんだよ。仕方ない、退院したらすぐキレートレモン飲もうっと。

  ー6日目夕方終了。7日目で終われるか…ー

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