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牡羊座を選ぶ

自己の星座を選んだ経験があります。


私の誕生日は、十二星座占いの牡羊座と牡牛座の境目にあります。占い師によって属する星座が変わり、◯月◯日まで、と日付で区切られる場合は9割方牡牛座に振り分けられます。

小学生の頃、動物占いや血液型占いなどの占いを見るのが大好きで、自分がどの属性なのか、どういう性格でどんな運命になるのか、一喜一憂しながら楽しんでいました。
しかしながら、一番メジャーとも言える12星座占いで、自分の誕生星座が見る媒体によって定まらないことは、正にアイデンティティーが揺らぐような気持ちでした。
毎朝学校に行く前、めざましテレビの6時58分の占いコーナーでは、一応牡羊座と牡牛座の両方を見ていて、良い方の星座を日毎に選んでいましたが、やっぱり日によって星座が違うというのも変だと思っていました。
ちなみに伯父も誕生日が同じで、12星座占いはどっちを見たらいいのかわからないよねとお互い愚痴をこぼしたこともありました。


そんなある日、母の実家に帰省した帰りの車の中で、母に「12星座占いで牡羊座と牡牛座のどっちを見ればいいのかわからない」「だいたい牡牛座だけど、たまに牡羊座だったりするから困る」と、当時の深刻な気持ちを打ち明けました。
母の回答は「じゃあ好きな方を選んでそれに決めちゃえば」。


星座を選ぶ。選んでいいんだ。

牡羊座と牡牛座のどちらかを選ぶと相成り、幼い私は考えました。
占いの本ではだいたい牡牛座だけど、でも「おうし」ってなんか強くてどっしりした感じで、自分はなんか違う気がする。だったら、ふわふわとしてかわいい「おひつじ」がいい。

その日から私は「牡羊座」になりました。
星座占いでは診断結果がどうであれ牡羊座を見るようになり、ハードオフで中古の羊のぬいぐるみを買ってもらって、それに黄色いフェルトの星に♈(牡羊座マーク)を刺繍したお手製のワッペンを縫い付け、「エアリー」と名付けて大切にしていました。
私は牡羊座なんだと、少し遅れながらも属性を得て安心し、新しく獲得したそれを大切に愛しむようになりました。


だいたいの結果が牡牛座になるなら牡牛座でいいじゃん、とはならなかったのは、「牡牛座はなんか違う」という確固たる直感が幼いながらにもあったのだと思います。

そして実はその直感が正しく、後々判明したことですが、私が生まれた時間が早朝で、太陽が天球の牡羊座領域に属する時間帯であったことから、誕生日時で考えればホロスコープ上正真正銘の牡羊座だったのでした。


更に牡羊座を意識するようになったのは大学生の頃、「しいたけ占い」に出会った時。

しいたけ占いとは、占い師のしいたけ.さんによる12星座占いで、VOGUE GIRLのWEBサイトで毎週月曜に占いが更新されるほか、上半期や下半期の占いも掲載されています。このしいたけ.さんによる各星座の性格把握が絶妙で、優しく語り掛けるような文体が評判を呼び、数々の書籍も出版されています。
しいたけ.さんは星座の境界に誕生日がある場合、「一度両方見て、自分に当てはまると思った方の星座を見てください」といったことをおっしゃっていたのですが、牡羊座の特性が自分に当てはまりすぎて、「私に向けて書いてる・・・?」と常に思ったものでした。

例えば今季上半期占い。

まず、牡羊座にとって「美学」は絶対に外せないものなのです。というのは、あなたは身の回りのものに対しても「美しいか、美しくないか」、「光っているか、光っていないか」を見つけていくし、「自分なりに美しさを見出した人やモノ」をずっと大切にしていく人だからです。
(中略)
あなたの中には「きちんと完璧を目指す気持ち」とか「見る人を圧倒させたい気持ち」が大きくあります。間違いなく、牡羊座にとっての第1の武器は「美学」であり、根本的に、「美しい人でありたい」という願望をあなたは強く持っているのです。

2023年上半期しいたけ占い┃VOGUE GIRL

私のことめっちゃわかってる・・・。

今までの人生、自己の「好き」を追求して生きてきたし、言葉にできない感覚的な私なりの「美学」があって、身に着けるものはちゃんと自分の眼鏡にかなうものでありたいし、(自分から見て)洗練された人になりたいし。
(人からもらったものは一目見て「なんか違う」となり身に着けなくなる)
また以前、「牡羊座は月に一度祭りが必要」や「お買い物も『狩り』に行く感じ」といった話もされていて、「祭り」とかめっちゃわかる月に一度は欲望を爆発させて発散させたいし買い物は狩りなのもめっちゃわかる・・・。

そんなこんなで、しいたけ占いにより牡羊座観が築き上げられ、牡羊座であることに確信と誇りを持てるようになりました。

ちなみに、しいたけ占いのVOGUE GIRLでの連載は今年5月をもって終了とのことで、非常に残念ですが、今後もしいたけ.先生のご活躍を追っていきたいです。


そういう訳で、「牡羊座」であることは私のアイデンティティーなのです。元々当然に持っていた属性ならここまで思い入れはなかったと思いますが、葛藤があり、そこに属することに意思と選択があったからこそ、アイデンティティーになったのだと思います。

ただ私の思う「牡羊座」というのが感覚的なもので、
・羊なのでやわらかい感じ
・イメージカラーは白、ベージュ、金
・直感、感覚派
・「好き」に対する情熱、爆発

もっと「牡羊座」のことが知りたいと思い、先日石井ゆかり先生の書籍を購入してみました。

そもそもの12星座占いの仕組みやホロスコープについても触れられ、とても興味深く読ませていただいています。


「牡羊座」は私の生き方でもあるので、まだ占星術の世界に足を踏み入れたばかりですが、これからはもっと牡羊座のことを研究していきたいと思います。


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