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KissFMでお話した料理のバリエーションの話

「その手間隙かけた料理をしまってくれんか…ワシにはまぶしすぎる…」そんな皆さんに朗報を届けたいお話です。(元ネタ「天空の城ラピュタ」)

料理にバリエーションをつけたい

相変わらず好き勝手させて貰っているKissFM KOBEさんの「はい、こちらひょうご食材丸天開発室です」のコーナーですが、過日「料理のお悩み相談」なるメッセージを募集したところ、「料理にバリエーションをつけたい」という内容のものが半数を占めました。

日々のご飯作成に追われるお母さんやお父さん達共通のお悩みかと思います。みんながみんな料理好きでは無いですし、毎日やってりゃ疲れるし、家族に「あんまりおいしくなーい」とか言われた日にゃ心も折れようというものです。

料理は手間隙かけようと思えばいくらでも出来ます。もちろん美味しくはなりますが、簡単に美味しくというのはなかなか難しい。その辺りを考え方を変えることでマルっと解決しようというお話をさせて戴きました。ちょっとややこしい話でもあったので、ここで再度まとめます。

そもそも美味しいはどこで感じているのか

美味しいってどこで感じると思いますか?もちろん口や舌ですよね。でも実はそれだけではありません。

お肉が焼ける音【聴覚】

奇麗な盛り付け【視覚】

ナイフやフォークを入れた時の感触や歯ごたえ【触覚】

料理から立ち上る香りや口に入れた時の香り【嗅覚】

直接的な美味しさ【味覚】

と、この様に五感全開で「美味しい」は構成されています。ですから、どれを磨いても美味しさはアップします。しかしながら、鍋料理でもない限り聴覚は演出ですし、盛り付けは余計な材料が必要だったりでなかなか難しい、そして触覚は火入れ加減が主なのでこれも磨くのは簡単ではない。

そこで注目すべきは嗅覚と味覚なのですが、上述した通り、料理に時間をかけていられなかったり、料理がそんなに好きではない人に味のアップはなかなか難しい。下処理や合わせ調味料なども手間なのですが、私が最大の難関だと思うのは、醤油も味噌もケチャップもマヨネーズもみんな同量あたりの塩分量が違います。つまりレシピの醤油をそのまま同量のマヨネーズに置き換えることは不可能なのです。その辺りの調整をしながらとなると一気にハードルが上がります。

実は嗅覚からくる美味しさを変化させるのはとても簡単

となれば、最後に残ったのが嗅覚。そしてこれが実は最も簡単で、バリエーションを生みやすいと私は思います。簡単な理由は、先ほどの裏返しで「塩分をあまり含まないので足しても味が濃すぎて食べられないみたいなことにはならない」からです。そしてバリエーションを生みやすいのは、香りを持った食材はたくさん種類があり、そして他の五感に比べて味に対する影響力が強いからです。

香りを持った食材は本当にたくさんあります。生姜・にんにく・シソ・胡麻・梅干し・バター・チーズ・カレー粉・ハーブ類・レモン・ゆず・セロリ・人参・わさび・からし(マスタード)・海苔・オリーブオイル・ごま油、もう挙げ始めたらキリがありません。

これらは加えても味の濃淡には影響せず、それでいて香りが変わることで全然ちがう料理の様に感じることが出来るものです。

今回頂いた質問は「照り焼き味になることが多くて…」というものでしたが、つまり回答はこんな感じになります。

無題

ね?色んな事が出来るでしょう?(ちなみにこれはKissFMさんと事前打ち合わせに使った資料の一部です)

味を変えるのは大変だけど、香りを変えるのは簡単で、そしてそれだけでまるで全く別の料理を作った様になるのです。

そう考えると、料理も案外めんどくさくないかもって思えたりしません?

毎日ご飯を作るのも大変だと思いますが、是非、みなさんちょっとだけでも料理を楽しんで頂ければなと思います。

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