「涙が出ちゃう…だってタマネギ切ってるんだもん」という問題をくだらない方法で解決する
また説教じみたエントリが続いたので、実にくだらない話をしようと思います。フォロー外しに遭ってもやむなしという不退転の覚悟です。
先日、ある人から「私、ネギ切っただけで涙が凄くて、タマネギのみじん切りなんてもってのほかです」という話題になり、「そういえば何か対策はあるんだろうか?」という話になりました。私はソフトコンタクトレンズユーザーなのですが、実はソフトコンタクトしてるとあまり涙出ないんですよね。だからといって不感症なわけでは無く、メガネで過ごしている日にタマネギをみじん切りすると結構クるものがあります。
タマネギを切ると涙が出るのは何故?
それではまず、タマネギを切ると何故涙が出るのかおさらいします。
実はタマネギの中に最初から涙が出る成分が入っているわけではありません。タマネギの中に含まれるアミノ酸の一種が、切断された時に出てくる酵素によって分解され、syn-プロパンチアール-S-オキシドという揮発性の物質になり、こいつが粘膜を刺激して催涙します。
これはタマネギの自衛手段のようです。つまり、草食動物なんかが栄養満点のタマネギを食べようとかじりついて来た時に、催涙して撃退する為のものですね。そんなタマネギの優れた自己防衛システムに、霊長類の王たる我々人間が小癪にも何世紀にもわたってやられ続けているというわけです。ユリ科のくせに生意気な。美味しいけど。
ですので、一般的に言われる「タマネギの繊維に沿って切る」とか「よく切れる包丁で切る」というのは「タマネギの細胞を傷つける範囲を最小限にしよう」というアプローチになります。
それでも涙が出るものは出る
先ほどの「タマネギの細胞を出来るだけ傷つけないアプローチ」はsyn-プロパンチアール-S-オキシドの発生を減らしはしますがゼロにはできません。なので必ず涙は出ます。そもそも切断しようとしているのだから、細胞を傷つけずに済ませることは不可能です。
というわけで、世の中には面白いグッズがありまして、こんなものもあります。笑
ウルトラセブンに変身しそうな気がするのは私だけでしょうか?平成生まれの方には分からないかもしれません。すいませんすいません。
この他スイミング用のゴーグルとか、要は「syn-プロパンチアール-S-オキシドを目に入れないようにする」というアプローチが究極の対応として位置付けられているわけです。
ところが、この冒頭の話題の話し手はこう仰せです。
「タマネギ切るだけの為にこんなシュールな恰好したくない…」
気持ちは分かりますw 私だって「短時間だから我慢しちゃえ」となりますから。メガネで過ごす日に、タマネギの為にコンタクトレンズを装着しようとも思いません。
他に方法は無いのか?
他に方法は無いのでしょうか?話している時には「ネギくらいだったら水中で切り花の様にしてハサミで切るしかないかもねぇ」ということで終わったのですが、よく考えたらありました方法が。
それではご登場いただきましょう。神が人に与え給いし文明の利器がこちら!
扇 風 機 !
そう、先ほど触れましたsyn-プロパンチアール-S-オキシドは「揮発性」なのです。切った傍から湧き立ち、我々の眼球や鼻腔を襲うわけです。ならば「手元から吹き飛ばしたらいいのでは?」
天からの啓示に私は更に浅薄な知恵を加えます。吹き飛ばしたsyn-プロパンチアール-S-オキシドが部屋中に充満しては元の木阿弥、扇風機を手元に置き、その風向きの先にはガスレンジの換気扇があるようにセットアップ。そのまま屋外へ排気します。
そう、これはもはや往年の名作ゲーム、スクウェア・エニックスの「アストロノーカ」のバブーを排除する連続トラップのごとき完璧なコンボ。
尚、画像のアイリスオーヤマのお手頃価格の扇風機は、暖房のサーキュレーター代わりにアマゾンで買いました。
浅知恵を実践に移す
それではコンタクトレンズを外し、わが身をモルモットとし実験あるのみ。花岡青洲だって母と妻の身をもって麻酔薬を開発したのです。タマネギの催涙成分くらいわが身をもって試そうではないか。
おおおおおおおおおッッ
涙が出ない!ヘッチャラだぞ!!思いのほか上手くいってしまってオチが弱く感じるくらいだ!
というわけで、私がもがき苦しんで終わるなどと言う笑いも無く、実験は超成功裏に終了しました。夏場にハンディ扇風機を使っていた方も多いと思うのですが、皆さんそれをもう一度引っ張り出して、タマネギを切る際にはご活用ください。
最後に、タマネギやネギは血液をサラサラにする効果がありますが、犬に食べさせるとその成分が犬の赤血球を破壊して溶血し、中毒になり最悪死にます。可愛いペットと人は違うものを食べましょうね。人間はへっちゃらですが、生で大量に食べたりするとお腹壊すので程々にしましょう。特に親戚のにんにくは疲労回復にはいいけど食べすぎるとテキメンにお腹下します。何事も程々が一番です。
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