見出し画像

"The middle game" by Sorais@SBB HUB - Storybook Brawl攻略記事翻訳

かなり古いアーティクル(2022年2月公開)で,最新パッチとは明らかに内容が乖離しているし,今やゲーム研究も当時よりずっと進んでいるのだろうが,自分のようなSBB初心者にとっては参考になるところも多かったので,全編翻訳した。なお原文著者から翻訳許可は取っていないため,そのうち消すかもしれない。それでは以下,Sorais氏によるゲーム中盤戦の進め方解説をどうぞ。


中盤戦(だいたい3.2から5.0)はゲーム全体で一番むずかしい。序盤戦はロールに使うゴールドもないので単純だ。終盤戦も,自分がなにを探せば良いか分かってるなら,だいたいはそう難しくない。でも中盤戦は違う。盤面は流動的だし,方向転換が必要になることもある。自分が何を探してロールしてるのかすら,ハッキリしない場合だってあるかもしれない。この記事では,中盤戦という複雑な未開地の切り抜け方を示したい。ただし中盤戦は本当にややこしいので,世界のトップ・プレイヤー達ですら意見が一致しない。その点をお忘れなく。

この記事では「基本戦略」を取り扱う。ほとんどのヒーローはその基本戦略にちょっとしたバリエーションを加えるくらいだが,変わったプレイスタイルのヒーロー(Trophy HunterとかPeter Pantsなんかは良い例)を使うなら,あまり関係ない話かもしれない。

最後に…。この記事はパッチ依存だから注意してほしい。SBBはパッチが多いゲームで,前のパッチで良かったものが次のパッチで悪くなることもある。最新のパッチにこの記事の考え方を適用するかどうかは君次第だ。文末のセクションでパッチによる違いを例示しておいた(訳註:その記述は省略した)。

中盤の目標

目標は2つ:

①ヘルスを保つ
②終盤のビルドに備える

①は言うまでもない。レベル6にヘルス40で到達したら,終盤戦のコンプを選ぶ余裕がたっぷりある。パーマネントなバフ・スペルを買っても良いし,持ってるペアにヤマを張っても良い。安心安全なヘルスがあればプレイの択は広がる。死にかけていたら,そんな風にはプレイできない。

②はもう少し微妙な話だ。中盤戦のコンプには,自然と終盤戦のコンプに繋がっていくものがいくつかある。詳しくは後で話すとして,そういう中盤戦のコンプをやってるなら,最終コンプに向けて準備したくなるだろう。つまり,目指すコンプに役立つスペルやキャラクターを買っていけばいいのだ。

②は単純だけど,①はかなり難しい。なのでこの記事の大部分は①にフォーカスする。まずはその背景となる理論を見ていこう。

ヘルスを保つ

当然ながらブロールに勝てばヘルスは保たれる。でも,どうやったら勝てるコンプを組み立てられるのだろう。それにはいくつかの方法がある。

①早い段階で高レベルのキャラクターやトレジャーを入手する
②強力でパーマネントなスケーリング手段を入手する
③何かしら中盤戦のコンプを手にする
④どれもダメなら,グッド・スタッフに向かう

①はすごく単純な方法だ。このゲームも,ときにはTreasure MapとBlind Mouseのトリプルをプレゼントしてくれることがある。序盤から中盤に手に入れば膨大なスタッツをたたき出すレベル5-6トレジャーは多い。幸運にもそれを入手したなら,最終コンプへのスムースな移行を可能にするピースの探索に集中できる。Oni King(訳註:パッチ70.6からはOni Tyrant)やBearsteinのような高レベルキャラクターを早めに入手できた場合も同じだ。とはいえ,それらを手に入れるのは簡単ではないし(MixawizzlesやTrue Love’s Kissをいくつか連発する必要がある),LordyやEchowoodのような高レベルキャラクターは単独だと強くない。

次は②パーマネントなスケーリング手段について。これの良いところは,他のキャラクターに目を向けられる点だ。たとえばNutcrackerはターン4.0で4/10と,弱いもののプレイ可能だ。もしHeartwood Elderを同時に見つけたら,Nutcrackerは毎ターン+2/+2を得る。ターン5.0になれば10/16,6.0では16/22だ。素晴らしくはなくとも,まずまずではある。Hearthwood Elderをはじめとしたパーマネントなスケーリング・キャラクターが強い理由はこれだ(ただし早く見つけて有効化するのが前提)。

最後の方法③は,ゲーム中盤のコンプにシナジーを持たせて,盤面全体をパーツの総和より大きいものにすることだ。中盤戦のコンプは数多く存在するので,一つ一つカバーしていこう。各コンプについて,そのシグナルをリストしていく。それは「これらのピースが早めに見えたら,このコンプにトライしよう」という類のシグナルだ。さらに,終盤戦のプランについても述べていく。以下,アルファベット順に紹介する。


Animals

Animalコンプに入っていくのは難しい。決定打は沢山あるが(Bearded Vulture,Eye of Ares,Summoning Portal…),手元にトークン生成者が居ないと,それらはプレイに値しない。そもそもトークン生成者は多くないし,トークンのアタックをバフする手段がない限り,盤面に与える影響はわずかだ。そのため,Animalコンプに入る典型的なルートは,レベル3でトークン生成者(Princess Peep,Black Cat)が手元にあり,さらにそれらを有効にする手段(Good/Evil Witch,Sporko/Mad Mim,Fallen Angel/Geppettoのヒーロー・パワー)を持っていて,かつHungry Hungry HippocampusかBearded Vultureを見つけた場合に限られる。

シグナル:盤面にトークン生成者が居る時や,Geppettoをプレイしている時のHippocampusとBearded Vulture。(Geppettoのヒーロー・パワーはあらゆる召喚キャラクターに作用するが,召喚できるキャラクターのほとんどはAnimalだ)

終盤戦のプラン:Animalコンプを続けるなら,Bearsteinを見つけるのが最優先だが,Animalコンプからの移行も可能だ。Three Big Pigは単独でもプレイできるし,他のコンプともシナジーする(この場合はGreat Pumpkin King)。


Dwarves

(訳註:この記事はPrincess Wightのナーフ前効果を基に書かれている)。

dwarfコンプはこのゲームでいちばん単純なコンプだ。これを成功に導くのはPrincess Wightで,そこからは目に入ったドワーフを買いまくって,一番スタッツが良い者を盤面に加えたらいい。Princess Wight無しでdwarfを集めることもできるが,大幅な弱体化は免れない。

シグナル:Princess Wight。稀ではあるが,True Love’s KissからLordyを早めに入手できた場合もDwarvesに入っていくことができる。

終盤戦のプラン:LordyとEchowoodを入手する。いったんDwarvesをはじめたら,そのゲームをDwarvesで終わらせることにコミットする。他のコンプとシナジーが無いので。


Evil

Evilコンプは序盤戦から中盤戦にかけてのコンプだ。このコンプがQueen of Heartsというレベル3キャラクターによって定義されるというのが,その理由である。既にいくつかEvilキャラクターを持っていて(Black Catはボーナス・ポイント),Queen of HeartsやAncient Sarcophagusを見つけたときにEvilコンプに入る,というのが典型的な進め方。Evilコンプの問題は,レベル4でQueen of Heartsが型落ちになることだ。Queen of Heartsの攻撃前にEvilキャラクターが6体死ぬと13/15になる。これはまずまずだが,決定打になるほどではない。Queen of Heartsがアップグレードできた場合はEvilコンプを続けるかもしれない。しかし,Evilコンプのままレベル6に達するのは珍しい。これはあらゆる中盤戦コンプの中でもユニークな点だ。

シグナル:Queen of Hearts,Ancient Sarcophagus,特にCelestial Tigerをプレイしているなら,それもシグナルになり得る。

終盤戦のプラン:レベル6になる過程で,Medusas,Monster Book,Rotten Appletreeを加えたり,その他,単独でプレイできるEvilキャラクターを成り行きで加えていく。そしてQueen of Heartsが役立たずになったら外す。結果的にすべてのシナジーを失う可能性もあり,そうなれば他のコンプに移行する。ほとんどがEvilな盤面でレベル6まで来たら,Great Pumpkin Kingが最終ターゲットになるのは言うまでもない。


Good

GoodコンプはFairy Godmotherによって定義される。序盤にいくらかGoodキャラクターを持っていて,場合によってはGood Witch of Northを取りつつ,レベル4でFairy Godmotherが見えたら,これに移行できる。Goodコンプの短所は,ヘルスの高いキャラクターを作ることには苦労しない一方で,十分なアタックが得られないことだ。この場合,Ring of RageやNeedle-Nose Daggersの価値は高い。そうしたトレジャーを持っているかどうかで,このコンプに入っていくかどうかの意思決定が左右されるかもしれない。やや珍しい事態ではあるが,LancelotがGoodコンプの決定打になる場合もある。Lancelotのヘルスを25以上にするのは朝飯前だろう。

Goodコンプは,同じくGoodキャラクターをたくさん使うRoyalsコンプといくぶん被っている。Royalsと同じで,終盤戦のプランはGood Boyだ。

シグナル:盤面にいくつかGoodキャラクターがある状態(特にGoodトークンを生成できるPrincess Peep)でのFairy Godmother。

終盤戦のプラン:Good Boyを入手する。これは,たとえばSporkoなどの中盤キャラクターをBeautyの影響下で使う機会を得たなら,終盤戦への移行に役立つピースとして採用を考慮すべきだ,という意味でもある。


Mage

Mageコンプは独特で,凄まじいスケーリングがそれ自体に組み込まれている。Mageコンプの鍵はCrystal Ballだ。これとスペル・コスト低減(特にMerlin’s Hat,つまり”HatBall”)と組み合わせれば,1ターンに多くのスペルを唱えることができる。Crystal Ballが見つからなくても,Mageコンプをプレイすることは可能だ。しかし,それだとスケールは大して変わらず,最後のブロールで簡単に負けてしまうかもしれない。

極端にCrystal Ball頼みなのがMageコンプの問題点だ。Hatに代わりはあっても,Ballにはない。なので,Ballを手に入れないままMageコンプに入っていくのはリスキー。もう一つの問題は,Crystal Ballは重要だが,それ単独だと良いトレジャーとは言えないことだ。一方,Mageの決定打は早くてレベル2に存在するし,いくらかのヒーローではスペルから直接利益が得られる。Monster Bookからスペルを唱えることもできるし,Mageコンプのパーツはこのコンプ外でも十分強い。最後のポイントが意味するのは,レベル3のペアをピックしCrystal Ballを探しながらでも,現実的なテンポを保って進められるということだ。

盤面にいくつかMageがいる状態でThe Ninth Book of Merlinを手に入れたら,Mageコンプへの移行を試みても良いかもしれない。特にMimicも持っているなら。とはいえレベル6トレジャーなので,よくある事態ではないだろう。

シグナル:Crystal Ball。Crystal Ballを取ってからのスペル・コスト低減(Merlin’s Hat,Moonsong Horn,Aon),スペルの倍がけ(Mimic,Forking Rod,Wand of Weirding)は優先的に取りたい。取れたらこのコンプにクギ付けだ。MerlinやPortion Masterといったヒーローも,このコンプに挑戦する動機づけになるという点で,シグナルだと言える。

終盤戦のプラン:必要なトレジャーが手に入らなかったら,Mageコンプをやめるのが普通だ。そんな筋書きにおいてもMageコンプは柔軟で,移行中もMageのピースがそれなりに有能なため,見たままドラフトしていくことができる。必要なトレジャーが入手できたら普通は移行しない。ゴールドをスペルにつぎ込んで,Storm King(訳註:パッチ70.6からはScion of the Storm)だけを買う。それが終盤戦のプランだ。


Royals

Animalsと同じく,Royalsに入っていくのも簡単じゃない。このコンプを可能にするのはPrince Arthurで,Prince Arthurが仕事をするにはアップグレード済みのPrinceやらPrincessやらを持っていないといけない,というのがその理由だ。Royalsをはじめる最もよくある手順は,レベル4到達時にアップグレード済みのPrinceかPrincessを持っていて,Arthurを見つけた場合だろう(Gwenをプレイしているなら,ArthurにKnighthoodを使える)。Royalsコンプが固まってきたら,Court WizardやSky Castleが良い感じの決定打になる。

(訳註:この後Queen of HeartsがRoyalじゃないことへの注意が書かれているが,パッチ70.6でRoyalに変更された。紛らわしくなりそうなので当該部分は省略)Princess WightもPrincessだが,Dwarvesとのシナジーは無いので,Royalsで使うことはほとんどない。ただし,Lonely Princeを裏返すのには使える。

シグナル:アップグレード済みのPrinceかPrincessを持っている状態でのPrince Arthur。CinderellaとBrave Princessからスタートすることが一番多いのは,単に彼女らがアップグレードしやすいキャラクターだから。Royalsを買う動機づけになるという点で,Mihiriもシグナルだと言える。

終盤戦のプラン:Good Boyに移行するのが典型的。これが意味するのは,とっととCinderellaをコンプから除くべきだということ。


Slay

Slayはそれ自体を記事にする価値があるくらい複雑だ。なのでこの記事では,Slayコンプの入り口に焦点を絞る。

Slayのピースはたくさんあって,レベル2から6に満遍なく散らばっている。シナジーを生むピースが多い反面,単一の絶対的ピースは存在しない。つまりSlayは普通「Slayやるかも/Slayやらないかも」のプロセスで徐々に進められ,レベル6でJormungandを見つけたときにだけ「イエス。自分はSlayをやってるんだ」となる。

稀な状況ではあるが,レベル6より前にSlayへコミットするとしたら,Bad Moonを入手して,いくらかのSlayキャラクターやコンプの決定打を見つけたときだろう(ChupacabraとShadow Assassinや,Lightning Dragon/Riverwish Mermaidのコンボなんかが典型的)。

Slayの可能性を残す道は,レベル5でBaba Yagaをピックすることだ。SlayシナジーがないとBaba Yagaは弱い。でもプレイ可能ではある。それにOni Tyrantとのシナジーだってある。

シグナル:Bad Moon。特にSlayキャラクターをいくつか持っているなら,これは大きなシグナルだ。Bad Moon無しでSlayキャラクターをピックすることもできるが,終盤戦にかけて戦えなくなってくるから,できるだけ早く他に移行したくなるだろう。Evil Eyeもシグナルになるポテンシャルがある。Baba Yagaのパワーを二倍にできるからだ(Baba YagaはSlayビルドの終盤戦でマジ重要)。

終盤戦のプラン:中盤戦でSlayにコミットしたなら移行しない。とにかくレベル6のピースを探して,そのまま行くのが終盤戦のプランだ。


Trees

Treeコンプのユニークさは,レベル6でゼロから移行可能なところにある。他のコンプだとテンポ・ロスが大きすぎるが,コンプを組み立てている間も,Ashwood Elmが他のTreesをすぐ良い感じにしてくれる。

Treeコンプの鍵となるシグナルはHeartwood Elderだ。イントロでも述べた通り,早めに入手できればそれなりのキャラクターを作ることができる。Treeコンプに入る際の問題点は,他にTreesを持っていないせいで,Heartwood Elderという強力な中盤戦ピースをフル活用できない場合があることだ。とはいえ,仮に毎ターン+2/+2しか与えられなかったとしても,Heartwood Elderはレベル4においてプレイ可能だ。詳しくはTreeコンプのガイドを参照。

シグナル:Heartwood Elder。Ashwood ElmをTrue Love’s Kissでレベル6より前に手に入れた場合。The Round Tableをある程度早く手に入れた場合,それもまたシグナルとなる。

終盤戦のプラン:Ashwood Elmを入手して,どんどんTreesを買う。Goodキャラクター(Robin Wood,Soltak Ancient,Heartwood Elder,Happy Little Tree)を十分持っているなら,Good Boyにも移行できる。でもそれは最終盤でだけ現実的なプランだ。


コンプが見つからない!助けて!

コンプが見つからない(または最新パッチのバランスで,手に見えているコンプが弱い)場合,中盤戦はさらに厳しさを増す。残念なことに,そんな事態は珍しくもなんともない。このケースでは,微かなシナジーを見つけること,そして比較的強いキャラクターやトレジャーに頼っていくのがプランになる。そうしたキャラクターとトレジャーの例には,Rotten Appletree,Southern Siren,Cupid,Moonsong Hornなんかが挙げられる。これらのキャラクターでコンプを組んでいくと,盤面に並ぶ他の6キャラクターが何であるかは,ほとんど問題にならない。もちろんSouthern SirenはSlayコンプほど活躍しないだろうが,それなりには強いので,何かしらのコンプを探す間はそのテンポが頼りになる。

こういう汎用コンプを構築するとき,上で述べてきたコンプのピースを全く利用できないわけじゃない。たとえば,Heartwood Elderと何かしらのTree2体を,7キャラのうちの3キャラにすることは可能だし,そうすれば残り4体の改善に集中できる。

個人的にフェイバリットな汎用キャラクターは,Monster Book,Sporko,Lady of the Lakeだ。レベル4の時点では,シナジーがなくても十分なスタッツを与えてくれるし,アタックとタフネスの強化から恩恵を受けるキャラクターはたくさんある(たとえば,Wretched Mummy,Sheep in Wolf’s Clothing [訳註:its gone],Nutcracker)。

それに,これらはすぐ行き詰まるキャラクターでもない。SporkoはEvilコンプに入るし,Lady of the LakeはGood Boyを可能にする。それに,これらは全てAonともシナジーするのだ。


バランスについてのメモ

(訳註:あまりにも古い話なので後略)


原文:”The middle game" by Srais @ SBB HUB (2022/2/15)
https://www.sbbhub.com/2022/02/15/the-middle-game/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?