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NLP初任者通信№12<1年のゴールを設定するわけ>
こんにちは。
大阪市立公立小学校教員の丸岡です。
脳科学・coachingをこれまでの教育実践にブレンドし、新たな教育・授業を開発し、教師のやり方&あり方の両面からアプローチしたり、教材開発×道徳見つけ×coaching×NLP(実践心理学)という今までにない道徳授業開発にも挑戦中したりしています。
先日のNLP初任者通信№11では「職員室の机上で信頼を得る」というテーマでお伝えさせていただきました。「職員室の机でも、信頼を得ることはできる」という話でした。
本記事では、「1年のゴールを設定するわけ」というテーマでお話させていただきます。初任の方の場合、1年間を過ごしたという経験がないので、なかなかイメージがしにくいかもしれませんが、1年後のゴールを意識して毎日を過ごすことは脳科学的な視点から見ても、とても重要なことです。
なぜ、ゴールを持つ必要があるのか?
どのようにして、ゴールをもてばいいのか?
そんなことを今日はお話しようと思います。
初任のあいさつを終えたあなたは、ほっと一息していることだろう。
ただし、ほっと一息つけるのもつかの間、仕事はどんどんとふってくる。
4月は学校現場が最も忙しい時期
学校現場で最も、忙しい時期が4月なのである。
この時だけは、学校現場もみんなが走り回っている。
そして、「この1年はやるぞ!」と気合が一番入っているのも4月。
学校現場にとって、4月はお正月のようなもの。
仕事の量も、やる気もいっぱい状態である。
心なしか、先生たちの声も早口で大きな声になっている。
歩くスピードも、1.5倍くらいに感じる。
4月とは、そんな時期である。
4月は忙しい。
ただ、忙しさにだけに身を任せ、ただただ事務処理だけに勤しんでいてはいけない。
絶対にいけない。
それは、ただ、仕事を「こなしている」だけであり、子どもたちの教育を迎える準備にはなっていないからだ。
4月に本当にしなければいけないこととは
この時期に最もしなければならないこと。
それは、「3月のゴールを設定する」ということ。
始まりがあれば終わりがある。
4月に学級開きを迎えるならば、必ず、3月に学級の解散を迎えるのである。
時間は、人の忙しさや感情に関係なく、いつも通りに進んでいく。
4月に出会う子どもたちと、3月、どのような形で終えたいと思うだろうか?
この4月に、そこにフォーカスしなければいけない。
ゴール設定が必要な本当の理由
それは、なぜなのか?
例えば、海に航海に出るとする。
大海原の真ん中で、船に乗った船長があなただ。
そんなとき、目的地も、そこに向かうためのコンパスも、そして、クルーたちへリーダーシップもないままに、航海を続けることができるだろうか。
そんなことは、どんな航海士にだってできない。
航海には、目的地がいる、コンパスがいる、そして、クルーを鼓舞するリーダーシップがいるのである。
学級経営は航海のようなものだ。
「どこを目指すのか?」ということを、学級担任である船長は、いつも明確にもっておかなくてはいけない。
では、どうやってゴールを設定するか。
これがなかなか難しい。
小学校の教師の幅は広い。
・教科を教えなくてはいけない
・友だちと仲良くさせる工夫をしなければいけない
・学級の文化を育てていかなくてはいけない
・子どもたちの生活力をつけていかなくてはいけない
・学校行事を成功させなければいけない
・多くの事務仕事をこなさなければいけない
本当に幅が広い。もう、スーパーマンのようである。
そんな中で、確固たる自分なりのゴールをどのようにしてもつのか。
それは、あなたの価値観、教育観、教師観という、いわゆる「観」が大きく影響してくるのだが、その個人に対応した観にもとづいてゴール設定する方法がある。
方法は難しくはない。
次のような手順で行っていく。
①教室で、3月の学級解散の時の様子をイメージしてみる。※できれば、だれもいない、担当の教室で行うとよい。
②その時に、見えてくるもの、聞こえてくるもの、自分自身の体が感じていることを順番に十分に味わってみる。
③そして、それらは、自分のどのような考え方や価値観から生まれたものなのかを自分自身の中から探る。
④自分の中で言語化することができたら、イメージすることをやめる。
そして、イメージをやめてすぐに、ノートやパソコンやらにメモを取るようにしよう。できるだけ詳しく。できるだけ詳細に。
それが、あなたから生まれた「ゴール」である。
これは、あなたの価値観、教育観、教師観から生まれたものであり、あなただけの「観」から生まれたゴールである。
先にあげたとおり、小学校の教師は幅広い。
時に、「自分がなぜ教師をしているのか」「自分がめざした教育は何だったのか」「子どもたちに、何をギフトしたいのか」が薄れてしまうことがある。
場合によっては、そうした「観」を忘れ、ただ目の前だけを注視し目的を忘れてしまうこともある。
そうなってはいけない。
教育界という荒波も、確かな「目的地」と「コンパス」、そして、「リーダーシップ」をもてば、間違いなく乗り越えられる。大きな荒波は乗り越えることが大変で、乗り越えた後には、大きな充実感が待っているだろう。
ぜひ、4月の間に、そうしたものを持ち合わせてほしい。
ちょっと待って。
「コンパス」
「リーダーシップ」
の話題がないんだけど…。
ご安心ください。
それについては、次号以降でお伝えしていきます。
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