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迷走しまくり出会いを求めてオタコンへ行った話

去年の私は迷走していた。闇雲に転職サイトに登録しては給与がいいだけの会社へ凸し撃沈。猛烈に引っ越したい衝動に駆られるが賃貸サイトをみて不動産屋に足をひっかけてそのまま。なにをしても中途半端だった。

そんななかで一番重症だったのは”人恋しさ”だった。

前のnoteに書いたが私は恋愛が苦手だ。

恋愛嫌いの独り言

それに加え自分を女として見られたくないという意識もあるので、いわゆる普通の恋愛をすることなんて無理だ。でも、人恋しい。

恋をしたくないけどそういう人がほしいと切望していた。

趣味が合って一緒にいたいなあと思えるだけでいい。とにかく、同志のような、色恋沙汰なしで付き合える存在を求めていた。

なので去年初めてオタコンへ参加した。

ぶっちゃけると男より女のほうが好きといえば好きだ。可愛いし。

でも私はレズビアンではないし、そういう温度間での出会いはどうやるんだろうとググってもジェンダーの話ばかり出てきて肝心の話が見えない。

パートナーを探す場がオタコンくらいしか思いつかなかったのである。

コンパという場に於いて既に前提条件がズレているが、とりあえず私は会場へと向かった。

4月くらいだったと思う。いい感じに肌寒い気温だったのでかっこいいスカジャンを羽織っていた。コンパにスカジャン羽織っていくな。

私が参加したオタコンは大きなテーブルを囲んでみんなで話すタイプではなく、それぞれ個室が割り当てられ、そこに女性が座り、男性がかわるがわるやってくるというシステムだった。

私はコミュ障の人見知りなので即席の集団の輪に入れない為、こういうシステムがあることを知りこのオタコンを選んだ。だからどんな女性がいるのかはあまり分からなかったけど、清楚な印象の方が多かった気がする。自分に気を引かせるんだからそりゃそうか。

テーブルに置いてあった紙に好きな漫画やゲーム、アニメの情報を書き込む。私自身当時観たばかりなので保険も兼ねてガルパンを書き込んでおいた。浅はかである。

私はあくまでゲーマーだったのでゲームだけは媚び抜きでガチに書いた。ここで妥協すると万一進展したときに辛いと思ったから。ゴリッゴリの洋ゲー群の中にFF14も入れる。

そしてスタート。まず隣に座っていた男の人と話す。

各人との会話は5分程度で10人くらいいたので5分経ったらすぐ交代、と凄いめまぐるしく進行した。会話が弾まない人もいれば弾む人もいた。どうしたらいいか分からなかったのでとりあえずまだ話したかったなという人に目星をつけた。

あとやっぱりどマイナーなゲームを書いてしまったことは良くなかった。

「ほんと好きでこのゲーム!」と笑顔を見せても「知らない。どんなゲーム?」と言われ、律儀に説明をした為に時間がかかりタイムアップした時もあった。私は口頭での説明もすごく下手だ。

全員との会話が終わる頃にはすごい疲労感があった。あんなに短時間でいろんな人としゃべったのは初めてだった。そして自分が誰をいいと思ったか分からない。名前を見ても分からない。こうならないように渡された専用パッドにメモ欄があるんだといまさら理解した。

最初に座っていた男性が戻ってきてマッチングタイム開始。パッドに気になった男性を指名する。誰かしら指名しなきゃいけないのかと思ってたからもうどうにでもなれと数人選んだ。

結果私は一人の男性とマッチした。ちなみに隣に戻ってきた最初の男性も指名していたのだが彼からはスルーされていた。私だけがアピールしたみたいで、しかも隣にいるのでめちゃくちゃ恥ずかしかった。

マッチした男性(Aさんとします)とは私が高校の頃精神をぶち壊されたゲームで意気投合したのもあり、せめてあの話の続きがしたいなと、そのくらいの心持ちでいた。

その後適当な喫茶店で話の続きやもう少し踏み込んだプライベートの話とかした。

Aさんは学校の教師をしているらしく、とても人当たりのいい人だった。私のどんな話も聞いてくれて、だから指名したのもあるけど、やはり話してて楽しい人だと思った。

LINEを交換し、後日また食事をする約束をした。

その後何度か食事をしたりLINEで会話をしていたが、なんだか違和感を感じた。

Aさんは私にはあれこれ聞いてくるけれど、自分からは自分語りをしてくれない。

私はあまり自分のことを話したくないタイプなので自分ばかりが話している事になにか違うと感じ始めていた。人に話をめったに振らない私が「Aさんはどうなんですか?」と聞かなければ私だけがひたすら答える羽目になってしまっていた。

私のことがもっと知りたいというのは分かる。が、私が話すだけで自分はその話題についてなにも言わないのは拍子抜けした。話題を振るときって自分もそれについて話したいから振るんじゃないのか。

自分の苦労話ばかり話させられたと思った頃にはもうこの人は無理だなと思い、いつも別れ際に返していたLINEもなにも言わないままお互いフェードアウトした。引き際は良かったみたいで、あれからLINEがくることはない。

じゃあ向こうも妥協して付き合ってたのか?でも次はショッピングモール行きましょう♪とか言ってたんだけどな…。社交辞令か…。

会うたびにご飯は奢ってくれたり私がちょっと安めに払うようにしてくれてたので突き放した後でこれ嫌な女すぎるな…と思った。もう気にしてもしょうがないことだが。

Aさんがいい人であることは間違いなかった。でもそれ以上にもそれ以下にもなれない。

しかも元々ゲーム好き同士でいつか一緒のゲームができるのかと思ってたら実は私のやってるゲームは実況だけでみていたことが話しているうちに判明し「なんじゃこいつ!!」とさすがに怒りそうになった。やってないんかい!!

そんなこんなで私の初コンパは全て幕を閉じた。次もがんばるぞと思ったときもあったが今じゃすっかり冷め切っている。

余談だが料理ができないことを言うと「僕もできないんです。これから一緒にがんばって行きましょうね(^◇^)」みたいなこと言われたけどあれはどういう意味だったのだろう。彼はどこまで私とのヴィジョンが見えていたのだろうか。

とりあえずオタコンは違うなと思った。そりゃそうだ馬鹿!別の方法あったりするかな。

人恋しさは少し紛れたけど。

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