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ヘップってなんなん?【ヘップ業界のこれまで】 Vol.10

ヘップってなんなん?
ヘップの名称の語源として1954年、映画「ローマの休日」でオードリーヘップバーンが履いていたフロントオープンバックレスサンダルを親しみ込めてヘップサンダルと呼ばれた事だと業界では言い伝えられています。そのヘップサンダルを通称ヘップと業界で呼んでいます。
著作権の問題があるかもしれないので画像は載せることが出来ませんが、アン王女(オードリーヘップバーン)が街にくり出すシーンの中で、露店で履物を買って履き替えるシーンがありますよね。そのシーンの履物がヘップの語源と言われてます。興味のある人は休日に映画観てみて「ローマの休日」だけに笑

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地元奈良県のヘップ業界は、産地問屋を介し各問屋へ商品を供給する形態を取る下請けメーカーが多かった。

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県外の産地では、メーカーの下請けとして生産するメーカーがあり、事実弊社も県外の下請けメーカーを使っていた。

もう1つの形態は、直接各問屋(履物問屋、量販問屋、消費地問屋など)を介し専門店・量販店・ホームセンターなどへ商品を供給を取るメーカーである。

このメーカーの中にも自工場を持たず、生産は下請けメーカーに依頼し、直接各問屋へ搬入の形態をとる、いわゆるブローカーメーカーも存在する。

それ以外に自工場で生産するメーカーも存在、弊社はこの自工場を持つメーカーの形態をとっている。

下請メーカーとメーカーの違いとして、

下請けメーカーは同じ商品(何年もデザインは変わっていない)を大量生産する。

材料ロスも少なくメートル当たりの取り数も良いので原価が安くなる。
結果、多少安価で単価設定していても利益は得られる。

そして、メーカーは独自でデザインをサンプリングしオリジナル商品を供給する場合もしくは問屋からサンプル提案を受ける形をとっている。

問屋主導で商談が進むことが多く。結局、安価で提供しなければならない。

しかし、メーカーは産地問屋が収まる単価と同程度の単価で各問屋に納めることが出来る。

また、下請けメーカーは原価計算にも理解できない点があった。
親方(社長)や身内(家族)が関わる工賃については原価には含めず利益から得る、いわゆる「どんぶり勘定」である。

弊社は自工場で生産してることもあり各工程ごとに正確に原価計算、工場毎に単価の出し方も違いはあるだろうが下請けメーカーと比べると高くなる。

その為、下請けメーカーのことをよく知る問屋などは商談の時によく「お前とこは儲けすぎや」などよく言われたものだ。

これらの2パターンのモデルの場合は、いわゆるBtoB(Business to Business)モデル。

このモデルでは、ある程度の受注数が見込めるため生産者にとっても外注先や下請け先に対し仕事を振り分けることができる。

そして、産地自体が活性化します。しかし、その分単価が、安く抑えられる。

90年代に入ると、産地問屋が直接中国生産をするようになり、下請けメーカーは中国商品と競合することになる。

単価面での競合に耐えられず廃業するメーカーも出てきた。下請けメーカーも当然減ってきたのは言うまでもない。

そして後を追うように、地方問屋も中国生産する問屋が増えてきた。こうなると、やはりメーカーとしても、中国生産を考えないわけにはいかない。

弊社も97年から中国生産する事となった。

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それからは、中国生産に完全移行するメーカー、国内•中国生産の両方するメーカー、下請けメーカーとして生き残るメーカーと分かれて行った。その後、いくつかのメーカー、下請けメーカーは廃業、もしくは倒産して、最盛期に比べると、1/10になってるのではないか。

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生き残りをかけ、弊社は2008年10月、2010年3月イタリアの展示会へ、2011年11月ラスベガスの展示会へ視察。他メーカーはそれ以外にも中国やニューヨークの展示会へ視察。

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それまでは、ヘップサンダルの展示会は通常年2回だったのを、東京ギフトショーやシューズEXPOなどへの出展もはじまる。

また、ヘップ業界とシューズ業界にはある程度の壁があった。

展示会は、ヘップ業界は1月と8月、シューズ業界は1月と5月と10月の日程で行っていた。

まず、展示会を1月は別々に開催していた日程を合わせ開催するように変更した。

そして、開催場所もシューズ業界に合わせ、神戸市で行うようになった。いろいろ取り組みを模索している。

近年は、相手先問屋の倒産、廃業や縮小に伴い受注数も減少しているのが現状。これは履物業界全体に言える事。

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ヘップ親父渾身の•••(買ってください笑)
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