MBAを持ったいけ好かないやつはどうやって作られるか

ビジネススクールに通う学生が陥る問題、その中で1番筋が悪いのは周りのレベルが低く感じてくることだ。前もって言うがこれは学生が頭が働いていないことによる幻覚症状みたいなものだ。

なぜだかわからないが疲れれば疲れるほど承認欲求は高まっていく。
自分の意見を聞いてほしい。尖った意見で目立つためには現体制の批判から始めることが最も簡単だ。 

自分の会社に入っているあたおかコンサルは確かに三流かもしれないが、自分が一流になったわけではないから、より良い仮説も立てられていない自分にさらにうんざりする。

そのタイミングで受けた授業に初めの頃は大きく考えを左右される。例えばポーターの戦略論を受けた学生は何でもかんでもファイブフォース分析を振りかざし、卒業時には黒歴史と思えるような発言を吐いている。

みんな認められたいし、何者かになりたいのだと思う。入学時から社会的に成功している人も大勢いる。痛い学生はそうでない人が多いのかもしれない。

組織論の授業で、最近の若者は自論を持たないからダメだと怖い顔して発表していた40代マネージャーになりたての方がいた。よく話を聞けば部下の自論を全部反論と捉えて摘み取り、自身の考えを押し付けているだけだった。20代後半の私は普段勤めるまったりホワイト企業にはいないタイプにゾクゾクしたが、よくよく考えればこの人も誰かに賞賛される何者かになりたいのだろうと思う。

在学中そんな感じのやつは卒業しても同じであると思う。

在学中は授業と卒論でなんだかんだで忙しく紛れていたが、時間とお金を投資したから入学前より余計に何者かになりたいという欲求が高まってくる。

大手からベンチャー、コンサルへの転職、独立をしたいという人は、ピュアなハートの方も多いが、一定数はもがき苦しんだ結果の人も多いと思う。

しかし忘れてはいけないのは、MBAを持っていることを評価してくれる転職先は、今の職場よりさらにレッドオーシャンであることが多いことだ。

小さい頃頑張れば将来楽になると両親から教わったが、ブルーオーシャンには辿り着かず、ますます血で血を洗う環境に入り込んでいく。

実力のない人はさらに承認欲求が満たされず飢えていく。

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