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四文字熟語をやめてみると?


古来から日本には、
奥深い意味合いと含蓄のある教えを含んだ言葉を持ち続けてきました。
となりの国から故事というエピソードを見聞きしては
ふだんの暮らしに生かしてきたので賢い人も少なくなく、
知らないよりは知っている方がよりトラブルなく
そして よりしあわせにやってくることができました。

それが4文字熟語。

たとえば、
❶ 因果応報(いんがおうほう)
❷ 明鏡止水(めいきょうしすい)
❸ 本末転倒(ほんまつてんとう)
❹ 呉越同舟(ごえつどうしゅう)
❺ 百花繚乱(ひゃっかりょうらん)
❻ 温故知新(おんこちしん)
❼ 快刀乱麻(かいとうらんま)
❽ 一蓮托生(いちれんたくしょう)
❾ 乾坤一擲(けんこんいってき)
➓ 付和雷同(ふわらいどう)
これが人気4文字熟語トップ10らしいです。

私の好きな
以心伝心は入っていないな・・・

歴史が語ることだからわかっていてあたりまえだし
その奥深さには真意や深い洞察があり
だれが語ってもほぼ同じ意味で理解しあえると思う。


福祉業界にも4文字熟語があって日常的に使われています。
このごろどんどん複雑になっていく福祉課題を
一瞬で多くのひとと理解しあうためにとても便利だからです。
たとえば、、、
自立支援
自己決定
自己管理
自助努力
共助互助
地域包括
安全管理
危機管理
身体拘束
介護人材
人材育成
離職防止
経営努力
地域貢献
職能団体
地域組織
対人援助
困難事例
在宅支援
地域連携
虐待事例 ・・・
このあたりでやめておきますね笑

とても便利です。
便利ですが、わかっているようで
意外に意味を取り違えていたりもします。
たとえば、
自立支援ってどういうことかを聞いてみるとそれぞれ違う。
介護職のと 医療職ので大きく違うし
リハ職になるとまた違う。
そういう意味の違いが根っこになって
現場で混乱がおきたり、会議が紛糾したり。

じゃあ それってどういうこと?
って聞いてみるようにはしていますが
「自立をめざします」「そのひとらしさを大切にして」
なんて これまたわかりにくいことばを使ってそれっぽくまとめます。
全員が同じ意味を理解できるならいいですがこの業界の歴史は浅く、
エビデンスの共有もまだまだ。
歴史上、故事をもとにした四文字熟語ほど
あたりまえにはなっていません。
だからといってひとつひとつ定義づけするつもりもないので
もしよかったら
その言葉、四文字熟語を使わないで
具体的にその人のことを表す言葉で伝え合ってみてはどうでしょうか?
そのほうが、わかりやすくないかな?
自分でトイレに行こうという気持ちを日常の半分くらいは持てるようにして
そのときには手すりを使ってトイレへ向かう
とか
1週間に3食は自炊できるようにレシピを冷蔵庫にはっておくとか。
コミュニケーションが安易な方向に流れたら
仕事まで安易になってしまいます。

言葉はていねいに、
相手にわかるように伝えたいですね。

自戒を込めて・・・

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