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【読書メモ】20210910/「ゼロ秒思考」 赤羽 雄二

20210910/「ゼロ秒思考」 赤羽 雄二

目次
言葉のゆらぎへの鋭い感覚
自然体でいること
先延ばしとなんちゃって熟考
見習いたい「メモするべきこと」

言葉のゆらぎへの鋭い感覚

こうした意味の揺らぎがあるため、言葉への鋭い感覚を持ち、その場にあった的確な言葉使いをする人の話は非常にわかりやすい。定義が明確で、何を言っているかがよくわかり、一つひとつの説明が抵抗なくすっと頭に入ってくるからだ。 言葉にぶれがない。言おうとしていることがピタ、ピタッと理解できる

言葉の感覚が高まると相手に伝わりやすくなる。これは発見。自分の理解が深まるとは思っていたけれど、相手目線に立っても伝わりやすくなるのか。たしかに、言葉を選んで話している人は、クリアな感じがするし、言葉が少なくても、何を考え、何を話しているのかは理解しやすい。「言葉のゆらぎへの鋭い感覚」を高めていきたい。

自然体でいること

いつも概念がシャープで、しかも苦労せずに言いたいことが言えるため、ストレスもあまりない。自分の意思を伝えたり感情を伝えることが容易にできる。ストレスがないと自然体でコミュニケーションでき、そうなると聞く側もリラックスできるので、頭に入りやすい。

ストレスなく自然体だと、聞く方にとってもリラックスできる。これはたしかに。たとえば、緊張しているファシリテーターがいると、参加している方も緊張してくる。言葉にしても、立ち居振る舞いにしても、自然体でいることは、相手にとっても自然体でいてもらうために必要なことなんだと、再認識。


先延ばしと、なんちゃって熟考

問題は、大半の人が調べすぎてしまうことにある。インターネットで検索したり、業界イベントに行ったり、本を読んだり、ああでもないこうでもないと結論のない議論をしたり、そのうえでまたネット上のディスカッショングループを過去ログまでくまなく読んだり、何週間も延々と調べる。それ自体はもちろんよいことだが、時間がかかるばかりで判断・決断を延ばしがちだ。 先延ばしにすることで方針決定の精度が上がるならいいが、ほとんどの場合、上がらない。

そういう時には、「今考えておられる課題・問題点の仮説に対して、取りうる解決案を三つあげてください。それらのメリット、デメリットを書きあげてだいたい目星をつけてから情報収集を始めると、アクション指向で素早く進めることができますよ」とお答えしている。
私が知っている限り、ある程度の経験を積んだ現場の方々は、何が問題でどうすべきなのか、おぼろげにでもイメージをお持ちだ。しかし、それを具体化する訓練を十分にはしていないので、どうしたらいいかわからない、まずは情報収集しないといけないと思いこんでいるだけか、上司の叱責や嫌みを恐れて意見を言わず、情報収集を継続するという安全策を採っているだけだ。

思い当たるフシはある。先延ばしにすることで何かが変わるのではないか?という期待と、慎重に考えていく必要があるのではないか?というお決まりの定型文のようなブレーキ。ただ、それが本当に良い作用を生み出すのは少し。現時点で、考えられることを考えたら、あとはやってみる。そこからフィードバックを得る。その方が何千倍も早いし、怪我も小さくて済む。

加えて、この思考プロセスをやればやるだけ、「考えらることを考える」の質もどんどん上がっていくので、結果として大きな事故や炎上にならずにすむ。求める成果へつながる判断をすることができる。

見習いたい「メモするべきこと」

カテゴリーは、関心を持ち、メモ書きをすることの多い分野によって分けるとやりやすい。私の場合、 将来ビジョン、やりたいこと 人とのコミュニケーション チームマネジメント 新しいアイデア 考えたこと 情報収集 聞いた話 ミーティング などに分けている

「情報収集」フォルダには、情報収集の仕方、効率的な整理の仕方、集めた資料への検索の仕方についてメモを書いたり、こうすればうまくできた、できなかったなども書いたりしてきた。情報収集に関して考えたこと、気になっていることなどに関するすべてのメモを入れる。情報収集にあまりこだわっていない人が多いが、実は頭を柔軟にするうえでも、また引き出しを多く作るうえでも非常に重要だ。 毎日わずかの時間でどうやって効果的に情報収集をし、日々知見を増やし、それを使っていくかが、数ヶ月単位で見た時の成長に大きく影響する。だから、私は好んで情報収集に関するメモを書いてきた

「聞いた話」は、実は本書で解説してきたメモ書きではない。会食や講演時に素晴らしい話を聞くと、私は必ずA4用紙に徹底的にメモを取る。会食等でメモを取ることがはばかられる時がある。メモを取ると警戒されて話が止まってしまったり、雰囲気的に到底メモを取れそうにない場合だ。そういう時、私は帰りの電車の中で5〜7ページ程度、思い出して再現していく。何度もやっているうちに、聞いた大事な話はほぼもらさずメモに再現できるようになった。ただ、数字だけは後で記憶があいまいになることがあるので、途中でトイレに立ち、メモを取るようにしている。やはり、目の前で数字を書き留めると、せっかくの話がストップしてしまうから

見習いたいと感じた。情報収集は大事だと思っているけれど、なかなか取り組めていないところ。ただそれも、0秒思考と同じくで、難しく考えずにまずは気になる記事を見る、メモを書く、ということをやることで前進できるだろう。

聞いた話フォルダも、なるほどなと。今は減ったが、以前は人との会食で「これは良い話を聞いた」「有意義な話だ」と思ったにもかかわらず、次の日にはその感覚しか残っていないことがあった。これもとにかく書き出すことで、思い出す、と記憶する、と整理する、がすべて実行できる。やることは紙に書き出す。シンプルだ。実践あるのみ。


以上です。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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