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走れメロス-自分の大切にすべき人とは-

本日は5/20日の土曜日でございます。
今日は朝から学校周辺の地域の清掃をしたのち、地域の広場でボランティアを行なってきました。

そして、帰ってから睡眠をして自分を覚醒させ、哲学書を読み、ふと、小説を読みたいと。

「走れメロス」をただいま読み、感銘を受け、涙の1滴がこぼれ落ちた今現在。
私はこの本を現在読み、「信頼感」というものの大きさについて、自分が心を打たれました。そして、改めて自分の大切な人が誰かを考えるきっかけとなりました。

メロスはセリヌンティウスを自分の代わりの人質として自分が最も許せないと感じる悪人の前に差し出しました。そして、セリヌンティウスをおいて妹の結婚式に向い、大事な妹を妹の彼に渡すという兄としての義務を果たし、セリヌンティウスの代わりに自分が殺されるという使命を果たすために走り続けたメロス。最後にはギリギリ間に合ったが、正直に途中で心が折れそうになり裏切りそうになってしまったことを告白、セリヌンティウスも三日間の中の一度だけ疑いそうになったことを告白。本当の信頼感を持っていたこそ、お互いの心の弱さを乗り越えられた。


私は、この本を読んで、本当の信頼とは何かについて深く考えた。
自分が許せないほどの悪人の前で、自分が殺される前に時間をもらうために自分の代わりに人質に出せるか。また、相手に頼まれた時に自分が人質に出される事ができるか。
この部分が信頼感の一つ目になると。

そして、結果的に良かった時に、自分の過ちを素直に打ち明ける事ができるのか。やってしまった自分が相手を傷つけるようなことの中で、言わなければわからない事、知り得ない事、嫌われても仕方のない裏切るような行為を打ち明けて素直に謝れるかどうか。隠さないかどうか。
この部分が信頼感の二つ目になると。

私はこの二つの部分に関して、二つ目は今の私なら誰にでもできる自信はあります。なぜなら、自分を信じているから。自分の過ちを素直に打ち明けて、自分を本当に大切にしてくれる人は残るし、切れる人はそこまでだと思うから。逆に人は誰にでも過ちがあると思っているので、私が誰かに過ちを打ち明けられて謝られた時は絶対に相手を嫌いにならない自信があります。むしろ、ありがとうとなります。もっと大切にしようと思います。

問題は一つ目のところです。
自分が誰を人質に出すか。私は、おそらくメロスのような状況であれば同じく自分が大事だと思っている人を出すと思います。
しかし、自分が途中で裏切ろうという気持ちになってしまうかしまわないか。おそらく、大事だと思っていても少しでも邪念があれば、自分の命の方が大切だ、殺されるのが怖い、と思って逃げてしまうかもしれません。死ぬ気で走ってその人を助けて代わりに自分が殺されにいく覚悟を持てないと思います。
逆に自分が人質として誰かに差し出された時は、本当に信頼があれば、そして自分が殺されてもいいと思えるほどであれば、瞬時に覚悟ができると思います。しかし、もし少しでも懸念があれば躊躇うと思います。

今の自分に当てはめて考えました。
今の自分がこの一つ目の覚悟を持てる人はどれくらいだろうと。
この二つを満たせる信頼できる人は誰だろうと。

私はこの本を読んで、自分が本当に大切にすべき人、大切だと思っている人が誰かを再確認しました。本当に信頼のできる人って、そう多くはないですね。自分が信頼を持つべき人はどのような人がいいかも改めて実感しました。

ここまで心を動かされるのは久しぶりでした。
ここまで信頼のおける2人の友情に少し羨ましさもあります。

メロスは中学生の時にも読んだし、何度か中学生の授業もした事がありますが、ここまで自分の感情を動かすもの、そして大切なものとは何かを考えさせるものだとは思ってもいませんでした。
自分の本の読み方や、思考力のアップの現れかもしれません。自分が精神的に大人になったから情緒を感じられるようになったのかも。

本当に良い本でした。
もっと色々な本に出会いたい!!!!!!!



太宰治さんはかなり苦労人のようですね。
青森県(弘前)で生まれ、生まれてすぐ母親がなくなり叔母に育てられ、3歳の時に姉がなくなった。20歳の時に大量服薬で昏睡、21、26などのあとも数回自殺未遂。幾度と他の県でも警察に出される。
津島美智子と結婚した後も愛人を作り最後には愛人と自殺とのこと。
愛人の田部しめこを描いたという「道化の華」、太田静子を書いた「斜陽」なども読んでみたい。本妻の津島美智子さんは最後まで見捨てなかった強さがあると、とても興味深い。そして「人間失格」も読みたいところ。
すんごく興味を持ちました。
今日もこの出会いに感謝!

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