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全く話せなかった失語症者の歌の練習~朧月夜♪(作曲:岡野貞一、作詞:高野辰之)

清水まり
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幼い頃から親しみのある【朧月夜】で、失語症リハビリのために、歌の練習をしてみました。
伴奏は、カラオケで歌ってみました。まだ、この【速さ】に合わせることが、難しいです。

失語症者(私の場合、発語失行)は、歌詞を『朗読』することが困難ですが、
メロディーを使って『歌を歌う』ことの方が、言葉はスムーズに出てきます。

『朗読』は、左脳、『歌を歌う』は、右脳だと感じています。

だけど『リズムを表現すること(言語&歌)』は、壊れてしまった言語中枢部分の左脳にあると感じています。

この『リズムを表現できること』が、再びリハビリをして、できるようになってきたら、言葉も歌も相互に、だんだん良くなっていくんじゃないかと考えています♪
言葉が鮮明ではなく、情緒も入れて歌う余裕もない歌になっていますが、聞いていただけると嬉しいです♪

『朧月夜』

菜の花畠(ばたけ)に 入り日薄れ
見わたす山の端(は) 霞(かすみ)ふかし
春風そよふく 空を見れば
夕月(ゆうづき)かかりて におい淡(あわ)し

里わの火影(ほかげ)も 森の色も
田中の小路(こみち)を たどる人も
蛙(かわず)のなくねも かねの音も
さながら霞(かす)める 朧(おぼろ)月夜

(現代語訳)
菜の花畑に夕陽が沈み
山々の稜線(りょうせん)を見渡せば
霞が深くかかっている
春風がそよそよと吹き 空を見上げれば
夕方頃の月がかかって 淡く色づいている

人里の家々の灯りも 森の緑も
田んぼの中のあぜ道を歩く人も
カエルの鳴く声も お寺の鐘の音も
すべてが霞む(かすむ) 朧月夜

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