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ららぽーと堺

 私の近辺で最近起きたいわゆる地元の話です。よってたとえ大阪の方であっても、泉州あるいは南河内エリアに住んでる人以外にはわかりにくいかな?とも思うんだけど、今回はそんなことをモノともせず、南河内の大阪人らしくガシガシ突き進んで一話押し切ってみます(笑) 

 少し前、自宅近くに あの ららぽーと がオープンするというニュースが飛び込んできた。そこまでは良かったのだが、その巨大ショッピングモールの支店名に大いなる違和感を感じたことが、本稿を書くきっかけである。なんとなればそれは、ららぽーと『堺』だったからだ。あの場所に建つショッピングモールにこの名前は大阪でも泉北や泉州、南河内辺りに住まう人たちにとっては違和感があるんじゃないのかと思ったのである。あそこで『堺』はない。あえて地名を付けるなら、『ららぽーと松原』の方がしっくりくるはずである。

 その店舗があるあたりは、ちょっと前までは『南河内郡美原町』という住所だったところだ。美原町が堺市に編入されたのは最近のことで、まだまだ記憶に新しい。だから新しいららぽーとの話を聞いた時、大体の人は『え? この場所で堺?』と感じたと思う。それまではそこらに住んでる人たちは、他人から自分の住まいを聞かれても『松原の近く』とか『松原の南っかわ』と言ったもんだ。決して堺という地名は口にはしなかった。なぜなら海(大阪湾)寄りにある堺市中心部からは、かなり距離があるからである。

 しかし振り返れば建物や施設がある所在地と 建物の名称が違うってのはよくあることだ。有名なところでは『東京ディズニーランド』がある。『東京』を謳ってはいるが、あそこは東京ではない。なのになんで『東京』なのか? 簡単だ。『浦安ディズニーランド』や『舞浜ディズニーランド』では広報的じゃないからね。

 ちなみに関西においても絶対的なステータスである『芦屋』や『夙川』はそこからかなり距離のあるビルやマンション名にも強引に使用されていたりする。『◯◯芦屋西(仮称)』的なやつだね。芦屋山手のマンションなんて、新築3LDKが平気で1億円近くもするから驚いてしまうんだが(ただし120平米以上あったりする)。

 しかしマンションの名前って、なんでみんな『◯◯◯◯(カタカナ) +▲▲(地名)』という並びになってるんだろう? カタカナ+地名 のマンション名って、ポール牧やサンプラザ中野と同じ感覚だよね? ん? 考えたらサンプラザ中野ってそのままマンション名みたいだ。ボクサーやプロレスラーでもこの手の形式(カタカナ+苗字)は多かったけど(ファイティング原田やジャイアント馬場、アントニオ猪木)、なぜか今はこのパターンをあまり聞かない。

 ということでオープンから2ヶ月程経った『ららぽーと堺』。もはやその名称にも慣れてしまい、時間が経つにつれ、違和感は加速度的に無くなっている。人間の順応性とは大したものだ。初めに感じていた違和感が、違和感でなくなるのに長い時間は必要なかった。

(引用した標題画像は、同じららぽーとでも『堺』のものではありません)

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