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儲かる業種ランキング


▼中分類とは、日本の産業を95業種に分類

日本標準産業分類」という総務省が日本の産業を分類したコードで、
以下のA~Rまでが大分類で、その中の01~95の№が中分類です。
(但し、政治・経済・文化団体を除くのでランキング最下位は94位)
クリックすると、中分類の具体例がわかります。

A(01~02)農業,林業の具体例
B(03~04)漁業の具体例
C(05)鉱業,採石業,砂利採取業の具体例
D(06~08)建設業の具体例
E(09~32)製造業の具体例
F(33~36)電気・ガス・熱供給・水道業の具体例
G(37~41)情報通信業の具体例
H(42~49)運輸業,郵便業の具体例
I(50~61)卸売業,小売業の具体例
J(62~67)金融業,保険業の具体例
K(68~70)不動産業・物品賃貸業の具体例
L(71~74)学術研究,専門・技術サービス業の具体例
M(75~77)宿泊業,飲食サービス業の具体例
N(78~80)生活関連サービス業,娯楽業の具体例
O(81~82)教育,学習支援業の具体例
P(83~85)医療,福祉の具体例
Q(86~87)複合サービス事業の具体例
R(88~95)サービス業(他に分類されないもの)の具体例
出典「日本標準産業分類」総務省

▼儲かる業種ランキング(1人当たり付加価値額ランキング)

~~価値の独占、価値の差別化、規模による効率化ができている業種~~

出典「令和3年経済センサス」経済産業省

停滞している国内で取引している業種でも
・一番儲かる業種=「価値の独占」:許認可・資格が必要な業種(インフラ・通信・金融・専門)
・二番目に儲かる業種=「価値の差別化」:知識集約的な業種(IT)や不動産
・三番目に儲かる業種=「規模による効率化」:製造業

成長分野や海外の成長市場に製品を提供している業種(石油・石炭製品、化学工業。非鉄金属)の高い付加価値額は、儲からない業種との比較で、日本経済停滞脱却のヒントとなります。

▼儲からない業種ランキング

~~国内の一般消費者を相手にしている、規模が小さすぎる業種~~

出典「令和3年経済センサス」経済産業省

・儲からない最大原因は、30年給与が上がらない一般消費者を相手としていることです。
・そして、その多くが製造業に比し生産性の低いサービス業です。
・しかも、市場縮小に合わせた事業の集約化が進んでいないため、1企業の規模が小さく、効率化にも限界があり、生産性向上の余地がありません。

▼規模が小さくても、成長市場を相手にしているドイツ企業は儲けている

・家族経営が多くても、積極的に海外に出て、成長顧客を獲得しているドイツ企業

▽1人当たり労働生産性と平均年収の日米独企業の違い

出典:「労働生産性の国際比較2022」公益財団法人日本生産性本部
出典:「平均年収」OECD

技術革新によるコスト急減が発生するたびに成長している米企業と、その変化に対応しているドイツ企業。その変化のたびに成長が鈍化している日本企業。同じモノづくりを基盤とする日独企業の差はどこから生まれているのか?

▽日独企業の違い

日独企業の差は、取引市場と利益創出手法の違いです。
・世界中で顧客を獲得しているドイツ企業と、5/6の企業が国内取引だけの日本企業
・短期的な取引でも利益の出る成長顧客を獲得しているドイツ企業と、長期的に同じ相手と取引している日本企業は減量経営で利益を創出


[1] 出典:「ドイツ経済を支える強い中小企業『ミッテルシュタンド』」独立行政法人経済産業研究所
[2]減量経営とは、ビジネス環境の変化に対し、経営資源を減らすことで、利益を創出し、事業を存続させる経営手法
[3] 出典:「国際的に注目を浴びる中堅企業」通商白書2013
[4] 出典:「日本企業にDXを普及させる最大のカギは、下請け構造からの脱却」独立行政法人経済産業研究所
[5] 出典:「令和元年版電子商取引調査」経済産業省
[6] 出典:「中小企業のグローバル化の進展:その要因と成果」独立行政法人経済産業研究所
[7] 出典:「国際的に注目を浴びる中堅企業」通商白書2013
[8] 出典:「景気循環の特徴とその変化」日本経済2004内閣府
[9] 出典:「ドイツ経済を支える強い中小企業『ミッテルシュタンド』」独立行政法人経済産業研究所
[10] 出典:「ドイツ経済を支える強い中小企業『ミッテルシュタンド』」独立行政法人経済産業研究所

▼「日本の産業図鑑」の今後の予定

・今後は、小分類又は細分類により具体的な職業のビジネスモデルの傾向を産業図鑑として加えていきたいと思います。
・こんな職業を取りあげてほしいとのリクエストがあれば、優先的に答えていきたいと思いますので、皆様のご意見をお待ちしています。

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