生産性のまとめ
▼生産性とは「効率性」の指標
・「ヒト・モノ・カネの経営資源からどれだけ『効率的』に製品やサービスを生み出せたか」が生産性です。
・ほとんどの製品やサービスが潜在顧客層に浸透し、成熟期以降となっている企業活動においては、どれだけ良質な顧客を囲い込み、経営資源から効率的に製品やサービスを提供できたかが企業の命運を握っています。
・付加価値とは、企業活動で新しく生み出した価値のこと
▼日本の生産性の現状
▽「時間」当たりの「労働」生産性は、昔から主要7か国で最下位
▽「1人当たり」の「労働」生産性も、94年から主要7か国で連続最下位
▽環境変化の影響を受け、技術革新ごとに、日本の生産性は米独に差を拡げられている
「時間当たり」ではもともと最下位で、民間企業は80年代から、公官庁は92年に週休2日制を導入したことから労働時間が短縮され、「1人当たり」も最下位となっています。
出典:「職員の勤務時間、週休2日制、休暇及び育児休業」平成3年度年次報告書人事院
・70年代から80年代にかけて、米独の生産性上昇に対応できた日本企業の「労働」生産性が、インターネットが普及し通信費が急減した95年の情報革命あたりから遅れ始め、AIとロボティクスによるサイバー空間における人の移動費が急減した15年を境にさらに差が開いていることがデータで明白になっています。
・こうした遅れが、新たな世界的高利益位置へのポジショニングを難しくし、賃金上昇の源泉である付加価値を生みだせていないことを、変わらない平均年収が示しています。
▼生産性には、経営の全てが詰まっている
▽経営=生産性
・経営とは「儲けの仕組み」づくりといえるところ、
儲けとは、まさに生産性の式である「付加価値額 / 経営資源」を示します。
・付加価値向上手法と経営資源効率化手法を「財務の視点」「プロセスの視点」「組織の視点」でまとめると、経営の仕組みを俯瞰できる「戦略マップ」そのものと合致します。
▽「あるべき企業経営」の形における生産性の位置づけ
「あるべき企業経営」の全体像をみても、製品・サービスの導入期や成長期等、効率性より成長性が重視される一時期を除けば、付加価値向上策と経営資源効率化策が、企業活動のほとんどであることがわかります。
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